大島渚が自由な創作の場を求めて独立し、新たな地平へと踏み出した転換期の傑作3本を収録したDVD-BOX第1弾! 堂々の刊行!「飼育」大江健三郎の同名小説を、松竹退社後の大島渚が初めて独立プロで監督した問題作。昭和20年の初夏。東京郊外にある山村にアメリカ軍の飛行機が墜落した。村人たちの山狩りで猟の罠にかかった黒人兵が捕まり、村に連れてこられる。地主の蔵に閉じ込め、輪番制で飼うことになったが……。「忍者武芸帳」白土三平の傑作大河劇画を映画化。白土の原画をモンタージュで再構成した実験的な劇画シネマ。永禄3年、奥州出羽の最上伏影城の城主結城光春は家老の謀略によって非業の最期をとげた。数年後、伏影城下で辻斬りが人々を恐怖に陥れていた。それこそは父の恨みを晴らそうとする光春の一子、重太郎の姿であった……。「絞死刑」死刑制度、民族問題、戦争責任等の矛盾を、大胆な発想と黒いユーモアで摘出した、大島渚の代表作。拘置所の片隅の死刑場。死刑囚は目隠しをされると、絞め縄に首をかけられ、踏み板を外される。普通、12~13分で脈拍は停止し、法務技官によって死亡が確認されると、死刑執行は完了する。だが、そうでない事態が持ち上がった……。