フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | ジョエル・マッケンジー, ゼイヴィア・サミュエル, テレサ・パーマー, サム・ハリス, マーニ・スピレーン, フランク・スウィート, ムラーリ・K・タルリ, シャールズ・ベアード, クレメンタイン・メラー 表示を増やす |
言語 | 英語, 日本語 |
稼働時間 | 1 時間 39 分 |
2006年カンヌ国際映画祭 カンヌを驚愕させた21歳の衝撃作品。爽やかな陽射しが降りそそぐ校庭、何気ない会話と笑い声が響く校舎、友達が集いあう教室 午後2:37 そのとき 誰かが命を絶つ
爽やかな陽射しが降りそそぐ校庭、何気ない会話と笑い声が響く校舎、友達が集いあう教室。いつもと変わらない平凡な一日を過ごすかに見えた6人の高校生たちだが、ひとりひとりが人に打ち明けられない悩みや問題を抱えて、押しつぶされそうになっていた。だれもが自分のことで精一杯、学校という場で、あるいは家庭の中で、互いに傷つけあい、または無関心という暴力で他者をうちのめす。そして、午後2:37 そこで自ら命を絶つのはだれなのか?
監督のムラーリ・K・タムリが本作を撮ったのは、弱冠19歳のとき。恐るべき才能を実感するためにも、必見の一本である。舞台はオーストラリアの高校。中から鍵をかけられたトイレのドアから、ゆっくりと血が流れ出してくる。その日、学内で何が起こったのか? 6人の生徒を中心に、当日の彼らの行動が描かれ、合間にはそれぞれがインタビューに答えるショットが挿入される。原題になっている「2:37」とは、すべてがひとつになる時間を示している。
サッカーが好きで学内でも人気のイケメン青年が、じつは…など、高校生たちの抱える悩みがじっくりとあぶり出されていくが、その作劇の巧妙さには舌を巻くばかり。木々をリリカルにとらえた映像や、人物をワンカットで追っていくカメラの手法などは、どうしてもガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』を連想してしまうが、たとえ模倣だとしても、それ以上にストーリーの重さで圧倒してくる。俳優たちの、まっすぐでみずみずしい演技も相乗効果を生み、観る者の心を惹きつけて離さないのだ。トイレの血が誰のものであったのかが判明するラストは、驚きとともに言いようのない悲しみに溢れ、胸にズシリと残る余韻はしばらく消えることはない。(斉藤博昭)
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