一時的なThe La'sの再結成を経て、2008年に発表されたソロ第3作。カントリー、ブルース、R&Bを基調とした、シンプルなフォークロック曲が並ぶ。
彼が所属していたCastやThe La'sよりもルーツ志向が強く、まるで50〜60年代のブルースのレコードを聴いているようだ。全10曲25分というシンプル極まりないアルバムだが、むしろその簡潔さが良い。
というわけで、本作は充実した力作だったが、ソロでやりたいことはここでやりきったと感じたのだろう。このアルバム発表後、ジョンはCastの再結成に乗り出して今に至る。
日本ではリー・メイヴァース(=ラーズ)ばかり人気があるが、僕はコンスタントに良作を作り続けているジョン・パワーこそ、もっと日の目を浴びてほしいと願っている。