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有りがたうさん [DVD]

3.8 5つ星のうち3.8 18個の評価

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あの頃映画 有りがたうさん [DVD]
¥2,528
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残り2点(入荷予定あり)
フォーマット ドルビー, DTS Stereo, ブラック&ホワイト
コントリビュータ 桑野通子, 二葉かほる, 石山竜嗣, 堺一三, 清水宏, 上原謙, 忍節子
言語 日本語
稼働時間 1 時間 18 分

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商品の説明

小津安二郎や溝口健二という名立たる名匠をして“天才”と言わしめた清水宏監督の作品が、堂々のDVD化!
川端康成の原作を清水宏監督が独特な演出力で映画化。“有りがたうさん”と呼ばれ愛されるバス運転手と乗客たちとの触れ合いと、その道中で繰り広げられる人間模様を、伊豆の自然美を背景に描く。当時の日本映画界では画期的であった全編ロケーションでの撮影を敢行、日本の原風景をそのままに映し出した。名優・上原謙(加山雄三の父)の主演デビュー作。

南伊豆のとある港町。一台の乗り合いバスが待合室の前に止まっている。美しい娘を連れた老母が乗り込み、淋しそうに運転手に言う。「有りがとうさんに乗せて行って貰うなら、この娘も幸せです…」。貧しい老母は遠くの町に娘を売りに行くのだ。そして、いわくありげな黒襟の娼婦、娘を鄙猥な目つきで見る保険の勧誘員らを乗せてバスが走り出す。時折、娘の視線が運転手の背中に止まる。娘は以前から運転手に好意を寄せていた。
バスが馬車に追いつくと、道端に寄った馬車の横を「有難う」と運転手が窓から顔を出しながらすり抜ける。また、荷車が横に寄る。「有難う」。だから人々はこの丁寧な運転手を“有りがたうさん”と呼ぶ。バスは様々な人生を乗せ、様々な人生とすれ違って走っていく・・・。

登録情報

  • アスペクト比 ‏ : ‎ 1.33:1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 梱包サイズ ‏ : ‎ 19 x 14.2 x 1 cm; 158.76 g
  • EAN ‏ : ‎ 4988105056145
  • 監督 ‏ : ‎ 清水宏
  • メディア形式 ‏ : ‎ ドルビー, DTS Stereo, ブラック&ホワイト
  • 時間 ‏ : ‎ 1 時間 18 分
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/4/25
  • 出演 ‏ : ‎ 二葉かほる, 堺一三, 上原謙, 忍節子, 桑野通子
  • 字幕: ‏ : ‎ 日本語, 英語
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語 (Mono)
  • 販売元 ‏ : ‎ 松竹
  • ASIN ‏ : ‎ B0013HN830
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 18個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中3.8つ
5つのうち3.8つ
18グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2015年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戦前の映画とは思えない、おもしろさです。伊豆ののどかな風景が白黒でもつたわります。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年5月21日に日本でレビュー済み
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たまたま同じバスに乗り合わせた人々の様々な人生の一端を描くロードムービー。

やたらとゆっくりなセリフ回し(おそらく意図的だろうが)と、「ありがとう」の繰り返しがくどいのが少々気になるが、独特な味わいがある。

喜劇的な側面と悲劇的な側面をそつなく織り交ぜながら物語は進んでいくが、決してエネルギッシュに人間の業を描くのではない。

かといって、淡泊なわけではない。

料理でいえば、ちょっと薄口かなと思いながらも、じわじわとコクが感じられてくるといった味わい。

ほとんどバスの車内で展開するので、上映時間76分と短めなのも適切。

鑑賞後、しみじみとした鑑賞に浸れる好編です。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年8月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
伊豆の路線バスの運転手と乗客との交流と街道を歩く人たちとのふれあいを描いた「駅馬車」型の作品だが、趣はまったく異なる。川端康成の小説にほれ込んだ「按摩と女」「花ある雑草」などの清水宏監督が映画化。昭和11年松竹蒲田作品。全編オールロケで撮られた本作品は、当時話題となった。
 主人公の青年運転手(上原謙)は前方に歩いている人がいると、警笛を鳴らし、道を譲ってくれた人に「有りがたう」と声をかける。その丁寧さ優しさに対し、彼を知る人たちは親しみをこめて「有りがたうさん」と呼ぶ。
 始発の下田から東京へ売られる七軒町の娘(築地まゆみ)とその母(二葉かほる)、有りがたうさんをお目当てに次の盛り場に向かう黒襟の女(桑野通子)らが乗る。有りがたうさんにドラマ的に絡む乗客は、この哀れな娘と勝気な黒襟の女だけである。意外とシンプルな人物関係である。
 路線バスなので、乗客は行商人など何らかの用事のある人たちである。なので、本来の意味での旅を目的とする人たちではない。東京へ売られる娘などは、河津の停車場で行き違った顔見知りの父娘から東京でターキーを観てきたなどと楽しそうに話しかけられる。本当のことは言えず、辛い思いをする。およそ旅とはかけ離れた車中の人である。しかしながら、登場人物にとって旅をしている意識はなくても、観ている方は旅を感じるのである。車中での旅を感じる代表的な場面は、娘の母親がようかんを他の乗客におすそ分けする場面、その意趣返しに黒襟の女が男衆にウィスキーをふるまい、小宴会が始まる場面である。髭の紳士と黒襟の女とのユーモラスなやりとりもおもしろく、広い意味での旅情を感じる。ここが本作品の得難い魅力の一つである。

 配役を見ればわかる通り、画面に映るほぼ全員の名前がクレジットされており、バスの乗客ばかりではなく、カメラは、街道を歩く人たちに接近し、バスが通り過ぎた後も、遠ざかっていく人達の姿を捉える。これは、歩行者に丁寧に接する有りがたうさんの視点でもある。籠を背負った農家の娘たち、馬車のおじさん、失業して帰ってきた家族、ピクニックの二人連れ、旅芸人、朝鮮人の道路工夫の一団など様々である。また、有りがたうさんに頼み事をする人たちやバスに乗り降りする人も描かれる。いづれも点描といえるのだが、有りがたうさんの人柄を反映するかのように、田舎の人たちの素朴な人情、ユーモア、悲しみ、その人たちの生活や営みやその背景なども感じられ、誠に奥行きがある。

 有りがたうさん、哀れな娘、黒襟の女との交情も淡く軽いタッチで描かれているので、想像する余地があり、また、清水宏監督らしく筋らしい筋はなく、筋とは関係のない自然なスケッチ的魅力が頗る味わい深い。登場人物が多いわりに余白を感じる作品で、詩情を感じさせられる。

 路線バスは下田から河津の湯ケ野、天城峠を越えて湯ヶ島という「伊豆の踊子」とは逆コースである。街道を走るバスと風景のロングショット、バスの側からの移動撮影の風景も大きな魅力である。今は見ることのできない道路、風景や建物などは貴重だけれども、例えば、下田の港の背後にやさしく横たわる城山などは、今もその姿は変わらず、感慨深い。

 髭の紳士が事あるごとに自分の髭を確認してなでる様は、「駅馬車」のバートン・チャーチルが大事そうに鞄を抱えている姿を 連想しました。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年4月5日に日本でレビュー済み
この作品、静岡の伊豆天城街道を行く乗り合いバスに同乗した人たちを描いた戦前のロードムービー。そして、これは「ありがとうさん」と呼ばれ親しまれる運転手の教訓譚で、ラブストーリーでもある。
監督が「風の中の子供」の清水宏であるので運転手役の上原謙を含め役者に演技力は追求されてない(売られていく娘の母親役の二葉かほるにいたってはまるで棒読み)が、何故かひとりひとりに存在感が出てくるのが不思議だ。その中でも黒襟の女を演じる桑野通子の存在は秀逸。艶っぽい彼女の一言ひとことが、街道バス運転手の経験から出る言葉を引き出していく。それが戦前の不況下の庶民生活を浮き彫りにし、そんな苦しい状況で生きていく術を教訓のように心に語り掛ける。

失業して下田へ帰る人達を見て運転手が、「毎日、失業した人が帰ってくるよ」。黒襟の女が
「帰る家があるならまだいいよ。あたしなんか方々歩いているうちに帰る家がわからなくなった」もっと厳しい状況があることを売られていく娘にさりげなく諭す。

街道の旅芸人からことづけを頼まれると、「あんたも楽じゃないね。一度も乗ってくれない人のことづけを受けるんだから」という言葉に対し、「これも街道渡世の仁義なんですよ」と運転手は処世術を返す。

売られていく娘に対して運転手が「渡り鳥は帰ってくるもんだが、峠を越えていった女はめったに帰ってこないからね」というと、娘に惹かれている運転手の気持ちを察し黒襟の女が「シボレーのセコハン買ったと思ったら、あの子も一束いくらの女にならずにすむよ」とささやく。

そして、驚くのは、朝鮮人労働者の当時の状況も盛り込んでいるところだった。
このようなやり取りで当時の社会状況、人々の人情味、運転手と売られていく娘の行く末を魅力的に描く。
山田洋次監督の100選に選ばれるだけのことはある言葉に魅力があり、登場人物を引き立てる作品だった。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年4月18日に日本でレビュー済み
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母の依頼で購入しました。
日本の古き良き時代、懐かしい原風景。
60年台の私には、深く理解することはできなかもしれませんが、確かにあの時代が日本にあった。今の時代は、あの頃と比較してどうなのでしょうか?ただ、懐かしい昔噺ではないような。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年1月10日に日本でレビュー済み
邦画ロードムービーの元祖的存在「有りがたうさん(有りがとうさん/ありがとうさん)」 。
初めて清水宏に出会った作品だ。まだ日本にこれほどの傑作があったのかと驚かされた。

余りに食指が動きづらい邦題に対し、内容は今でも通用する素晴らしさ。

物語は一台のバスが延々と田舎道を走るという単純なものだが、メリハリの効いたテンポと人々の愉快な交流は何故か飽きが来ません。

都会ではなく、自然豊かでのどかな道を走る走る走る。
何より「ありがとう」で始まり「ありがとう」で終わるというのが良い。

まず主人公の名前が「ありがとうさん」と来たもんだ。本名は取り敢えず「上原謙」という事にしよう(演じてますし)。
上原謙「サンキューベイビー!」

たまにすっとぼけた感じは溝口健二の「瀧の白糸」に出てきた欣也青年を思い出す。粋なドライバーが出てくる映画は良いものだ。

冒頭から「ありがとう」のバーゲンセール、
女の「あばよ」は粋でカッコイイ、
一瞬のセリフでも個性豊かで義理人情に富む乗客たち、
劇中でトーキーに触れるメタ発言、
ターキーじゃねえトーキーだ、
バックミラーをもっと使え運転手、
余所見で必殺「軽業」だ。後の「激突!」である(※違います)
シリアスな会話の横で流れるのどかなBGMが怖い、
身を売られる女性たちの心情、
「ハイキング」が仏教用語であってたまるか、
ハイカラな日蓮、
目鼻が無い=タマゴ?
口(くち)「解せぬ」
眉毛「解せぬ」
女歌舞伎の堂々巡り、
暗転→通過は「ワープ」?
トンネルは峠の出入り口と・・・充実した内容。でも「勧誘員」は流石に字幕があった方がより解りやすいかも。

“渡り鳥ならまた会える・・・”粋だねえ。

終盤はちょっと説明的かなとも思ったが、「ありがとう」の気持ちを思い出せる良い映画だった。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年5月31日に日本でレビュー済み
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長い間観たい観たいと思っていた作品でした。 公開されたのが1936年2月27日と表記されており、あの2・26事件の翌日―ということになります。 ある一日のバス旅行の行程を描いた作品なのですが、そういった時代の世相が巧みに織り込まれています。 すでに日本で強制労働に従事していた朝鮮人の一行まで出てくるという先見性には驚かされます。 オール・ロケーションという当時では型破りのスタイルで撮影された作品で、伊豆の農村や漁村の情景がきちんとカメラに収められています。 当時のその様な映像と言うのは恐らく他にはないはずで、社会資料的な価値も高いのではないでしょうか。 ストーリーらしいストーリーというのはないのですが、それでもラストのどんでん返し(?)が微笑ましいと思うのです。 観終わってなぜかチョット幸せな気持ちになるーこれこそ清水マジックなのでしょう。 小粋な桑野通子姉さんもいいですね。

72年も前の作品なのですが、映像も音声もクリアーで問題ありません。 これより新しい作品で、雨だれ入りまくり・音声ボロボロの作品もたくさんあることを考えれば、この保存状態は奇跡的と言えるかもしれません。 ボックスセットと同時に単品発売というのも良心的だと思います。 なにしろ山あり谷あり、というドラマツルギーを排除した、しかもそうとう昔の作品なので全ての人にお薦めは出来ませんが、清水ファンや、この時代の日本映画に興味のある方ならこれを見逃す手はないでしょう。 
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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