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Model Graphix (モデルグラフィックス) 2008年 04月号 [雑誌] 雑誌 – 2008/2/25

5.0 5つ星のうち5.0 2個の評価

ガンダム・戦車・飛行機等、総合模型情報誌
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登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B0013JWZVE
  • 出版社 ‏ : ‎ 大日本絵画; 月刊版 (2008/2/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/2/25
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 2個の評価

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年8月30日に日本でレビュー済み
「MSVは、ガンプラブームの中にあったバンダイが「ガンプラの商品点数を更に増やす為」原作には無かった設定をアニメ雑誌編集者にでっちあげさせて発売したシリーズである」

上記した発言は2013年現在でもよく見られる「MSV見解」です。本書の特集は、そうした見解を「当時の資料のみ」を用いて「本当にそうなのか」検証したものです。特集を担当した「あさのまさひこ氏」自身は、ブームの当時「乗ったほうではなかった」らしく、文章には「当時の狂騒を見下しているかのような目線」が見られます。当時、ガンプラブームの渦中にいたファン(私もそうです)にしてみると、この文章には「カチン」とくるものがあるかもしれません。

しかし、それ故に本特集は「未だに不明な部分の多い」MSVという企画の一連の流れを「客観的に」綴っています。遡ればすべての始まりは「大河原氏がMSに注意書きを入れたイラストを描いたこと」でした。ここから「リアルな巨大ロボットとは何か」に方向性が生じたのです。

そして、もっと知られるべきは当時の「ホビージャパン」におけるガンプラの扱いの小ささと、そんな中で
HOW TO BUILD GUNDAM &2復刻版 が発行され、その模型作例(前述した、大河原氏のイラストのような注意書きが施されたMS模型)が大好評であったことです。既にこの時点でガンプラは「マイナーメカまで出尽くした状態」でしたが、その後でメーカーが選択したのはアッグガイやアッグといった「ボツメカの商品化」でした。つまり、この時点ではファンとメーカーの間に「ズレ」があったといえます。

特集には「子供たちにはボツメカさえも「知る人ぞ知るマイナーMS」として見られ、好評を得ていた」といった旨の考察がありますが、少なくとも当時のファンからしてボツになった水中MSなど欲しくはありませんでした。ただ「ガンダムやザクが店頭にないから仕方なく買っていた」だけです。しかし「子供たちの間ではアニメに登場しない、ましてボツメカでもないMSVのメカまで「カッコイイ」と受け入れられ、早く模型でこれを発売して欲しいという渇望が爆発寸前だった」という点については、その通りといえます。当時、リアルなロボットアニメはバイファムやダグラムなど幾つか出始めていて「こういうメカがカッコイイんだ」と「刷り込み」されていたことも影響していますが。

この特集で面白いのは、よく言われている「プラモ発売のために設定をでっち上げた仕掛け人」が、どこを探しても不在なことです。『
GUNDAM CENTURY RENEWAL VERSION―宇宙翔ける戦士達 』は、アニメ本編でSF設定を担当したスタッフが「お遊びで作った同人誌をまとめたもの」ですし、それと大河原氏が別のアニメムックに描いた「MSに注意書きが施されたイラスト」には関連がありません。『HOW TO BUILD GUNDAM』にしても、先ほどの書籍やイラストに「感銘を受けて」作り出された「だけ」であり、どこにも「プラモ化への展望」が無いのです。

あさの氏はMSVを「メーカーが「発売した」のではなく、ファンによって「発売が実現した模型」である」と結論付けています。確かに、そうでなければ説明がつかないほど『機動戦士ガンダム』は当時すでに一人歩きを始めていたといえます。ひとつの設定、ひとつのイラストが様々な立場の人々に引用され、誰が作ったわけでもない巨大な「ガンダムワールド」が、形成されつつあった時代なのです。

本特集を読んでいて強烈に思い出したのは、アニメが終わった筈のガンダムが「いまだに終わっていないような錯覚を子供時代に感じていたこと」です。今思えば確かに、子供の頃これほどの情報の奔流に晒されれば「まだ続きがあるんだ」と思い、その関連商品たるプラモデルは「出て当然」と感じたでしょう。しかし、これほど子供を夢中にさせた娯楽であったにもかかわらず、そのような「大掛かりな舞台装置を作っていたという自覚が関係者の誰にも無かった」というのは実に痛快です。「あのころのMSV」と「それ以降のMSV」が「何故、こうも違うのか」がこの特集によってハッキリしました。

現在、ツイッターやSNSなどで「個人の見解」が「公的で常識的な情報」へと変換され、拡散されやすくなってしまいましたが、本特集は「根拠のある自説」とは「根拠となる資料」を用いなければ展開できないという、当たり前のことに立ち返らせてもらえるものでした。既存の「ガンダム研究本」に飽き飽きしている方にもオススメですよ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年3月13日に日本でレビュー済み
76年生まれの私にとって、ガンダムといえばガンプラであり、ガンプラといえばMSV(モビルスーツバリエーション)です。作例こそMS-06Rしか無いものの(1作例のみという意味ではない)、MSVとはなんだったかという読み物としては読み応えがありました。今はガンプラを作らなくても当時MSVのプラモを買っていた人には楽しめる内容だと思います。当時の箱絵は今見ても「燃え」ますね。これだけでも星5つですが、個人的にはBLUE OYSTER CULTのジャケットに出てくるメッサーシュミットを作例にした人と、それを掲載した雑誌にもう5つ星をあげたい気分です(笑)。
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