7曲、24分という短い収録時間にも関わらずに、完璧なハーモニーと編曲の質の高さ、メンバーのご機嫌な顔が浮かんでくるようなメンタルハーモニーが感じられる仕上がりの良さに、ファンの一人として拍手喝采。最高です。
冒頭の「Overture‾Rainbow Harmony‾」は、オープニングに相応しい芳醇な香りを放つ1曲になっています。
松永ちづるのコンポーザーの高い能力を感じさせる「虹色のハーモニー」は、「アカペラでゆこう」に続く素晴らしいオリジナル・ソングとして育つ予感を感じさせるものでした。歌詞の冒頭にある440Hzは音叉のAの音で、トライトーンを象徴するようなフレーズが印象的でした。
リズムの切れも鮮やかな「Raindrops Keep Falling On My Head」は世界に通用する完成度で、外国の聴衆にも絶対受ける演奏でしょう。
季節の移ろいゆく姿をハーモニーに託した日本的な情緒満載の「花のちるらむII」もステキでした。名残の春を惜しむ気持がはっきりと伝わってくるような日本語の美しさを感じる曲で、青木肇の感性の素晴らしさがはっきりとでていました。
EPOの歌で大ヒットした「Down Town」のアレンジが最高でした。複雑なハーモニーですが、いともたやすく歌っています。ジャジーで余裕が感じられる大人の音楽となって帰ってきました。
テーマソングともいうべき「アカペラでゆこう」の再収録は嬉しかったですね。何回聴いても気分よくさせてくれる名曲です。新しいアレンジも切れ味が増しており、メンバーみんなの巧みな歌唱技術の冴えを聴かせてもらいました。
多胡兄弟の従兄弟の結婚に際して祝福の気持ちを込めて歌われたラストの「約束」を聴いていて目がしらが熱くなりました。歌詞もメロディもとても温かく、ずっとずっと歌い継いでほしい曲の完成です。