前作「nhhmbase」で感じた、たるみ、だるみ、感が完全に一掃されている。
変わりに別バンドかと思うほど風通しが良くなって、なのに泥臭い音の塊があんな動きやこんな動きをするもんだから、もうほんと手が付けられない。
支離滅裂な形をした音の断片が。
刹那。
完全に合わさるもんだから、
その衝撃といったら「別世界」なんて言葉ですら生温く。
思わず高笑い。止まらない。
椅子からひっくり返る。それでも尚止まらず。
深夜三時、私は一人、笑い続ける。
こんな変態バンドのこんなトチ狂った楽曲がこれからの日本のネオ・スタンダードに成るんだとすれば
これは日本のミュージックシーンに初めてYMOやはっぴいえんどやたまや村八分やBOOWYやスパイラル・ライフやフリッパーズ・ギターが現れたのと同じ現象を巻き起こした と言う事であり
ひいては、この nhhmbase にはそれだけの可能性、つまり時代を変える力が彼らにはあると言う事であり
私はそんな彼らに多いに期待すると共に、言い知れぬ恐怖も同時に抱いている訳である。
すなわち。
これからの「J−pop」と言うものの在り様が540度変わってしまう、そんな岐路に立っているのではないかと。
本編最終(?)曲
「波紋クロス(本編)」には完全敗北。
彼らに約束事は皆無だ。
ただ、「ポップである」と言う事。それ以外は。