スパルタローカルズ、1年3ヶ月ぶりのニュー・アルバム。
正にこれだ!と言わんばかりのブチ切れたロックンロール・アルバムである。
やはりスパルタローカルズは不穏さと尖りが多く入ることでより魅力的になるな、と。
一言で表すと「らしい」アルバム。「ああ、これぞスパルタローカルズ」だ、と、どの楽曲を聴いても思えるほど
イメージ通りの楽曲が入っている。人によって誤差はあれど、どことなく一周回った感じもする。
だけど完全に原点回帰ってわけでもない。「氷のムーン」あたりは凄い懐かしい感じがするけども。
音像に関していうと、グシャっとしている。とても乱暴で、ラフな感じのするサウンド。
しかし、今作に関してはそっちが正解だろう。楽曲自体どれも勢いがあって生々しい。
それをはじけさせるためには、このように多少の歪みすら必要だったのかもしれない。
コウセイのボーカルも暴れまくり。「JET JUICE」のサビとか、思わず口ずさみたくなる。
「パレード」とか「MONSTER」なんかは、新加入した梶山剛(ex.Hermann.H&The Pacemakers)が
作った曲だが不思議とスパルタっぽい。なんというか、ブレがない。
安倍コウセイが作った「NEW HERO」や「氷のムーン」はもちろんのこと、
バンド名義の「トラッシュボーイ」「JET JUICE」なんか益々スパルタっぽい。
どの曲もスパルタらしい。で、いつも以上にギラギラしてる。
あまりにイメージ通り、しかしサウンドも歌詞も今ならではの観点で作られている(と、感じる)。
もうここまでくると理屈じゃない、有無を言わさず体が反応してしまう。これは7枚目に来たからこそこう思えるのだろう。
正直、最高である。これぞスパルタのロック・アルバムだ!
しかしここまで刺激的で格好いいロックをやっているのだから、それがもう少し結果として
出てもいいように思う。スパルタファンとしても、ロックファンとしても。
全8曲で約30分。問答無用で踊れるアルバム。「Good News」のようなしんみり出来る曲もあります。