イースタン・プロミス [DVD]
フォーマット | ワイドスクリーン, 色, 吹き替え, ドルビー, 字幕付き |
コントリビュータ | イエジー・スコリモフスキ, ヴィゴ・モーテンセン, アーミン・ミュラー=シュタール, ヴァンサン・カッセル, ナオミ・ワッツ, デイヴィッド・クローネンバーグ, マイク・サーン, シニード・キューザック 表示を増やす |
言語 | 英語, 日本語 |
稼働時間 | 1 時間 40 分 |
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商品の説明
果たすべき約束がある。たとえ、あなたが何者であっても―
ロンドンの裏社会で暗躍するロシアン・マフィアの男と、表の世界で小さな命のために奔走する女の運命を描く、
『ロード・オブ・ザ・リング』のヴィゴ・モーテンセン×鬼才デヴィッド・クローネンバーグが贈る、人間の生と死をテーマとした、魂を揺さぶる圧倒的な迫力のバイオレンス・アクション!
○主演ヴィゴ・モーテンセンをはじめ魅力のキャスト陣!
本年度アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたヴィゴ・モーテンセンを筆頭に、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセルと一流の個性派俳優が出演。
○徹底したリアリズム、クローネンバーグのこだわりが凝縮!
多民族で構成された裏社会を表現するため、日本語吹替においてもその言語のニュアンスを最大限に尊重。クローネンバーグのこだわりが実現。
【ストーリー】
イギリス、ロンドンにある病院に身元不明のロシア人少女が運び込まれる。少女は子どもを身ごもっており、出産ののちに息を引き取ってしまった。手術に立ち会った助産師のアンナは少女が遺した日記を頼りに、彼女の身元を割り出そうと動き始める。手掛かりをたどるうち、アンナはロシアン・マフィアの運転手を務めるニコライと出会う。 やがて、日記を通じて少女とロシアン・マフィアとの関係が浮かび上がり、そこには恐ろしい事実が記されていたことが発覚する。知らず知らずのうちに危険な場所に足を踏み入れてしまったアンナと、なぜかいつも彼女を助けてくれるニコライ。ニコライの持つ秘密とは?日記が示す犯罪の行方は?ニコライとアンナの運命はいつしか絡み合っていく…。
【キャスト】
ヴィゴ・モーテンセン『ヒストリー・オブ・バイオレンス』『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ
ナオミ・ワッツ『キング・コング』『ザ・リング』
ヴァンサン・カッセル『ジェヴォーダンの獣』『オーシャンズ13』
アーミン・ミューラー=スタール、シニード・キューザック、イエジー・スコリモフスキー
【スタッフ】
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
脚本:スティーヴ・ナイト、製作:ポール・ウェブスター/ロバート・ラントス、製作総指揮:スティーヴン・ギャレット/デヴィッド・M・トン、プソン/ジェフ・アッバリー/ジュリア・ブラックマン、共同製作:トレイシー・シーウォード
【特典】
特典映像約30分(予定)
『イースタン・プロミス』秘話、スタッフ&キャストインタビュー、フォトギャラリー、予告篇、TVCM
☆初回限定特典:豪華アウターケース
※初回特典は数に限りがございますので、ご注文はお早めに。
※初回限定版をご希望の場合、単品でのご注文をお願いします。他の商品とあわせてご注文されますと、それらの商品の発送可能時期によりましては、初回特典付をお取り置きできない場合がございますので、ご了承ください。
登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : 英語, 日本語
- 梱包サイズ : 19 x 13.8 x 1.6 cm; 106 g
- EAN : 4907953023888
- 監督 : デイヴィッド・クローネンバーグ
- メディア形式 : ワイドスクリーン, 色, 吹き替え, ドルビー, 字幕付き
- 時間 : 1 時間 40 分
- 発売日 : 2008/11/14
- 出演 : ヴィゴ・モーテンセン, ナオミ・ワッツ, ヴァンサン・カッセル, イエジー・スコリモフスキ, アーミン・ミュラー=シュタール
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 日本語 (Dolby Digital 2.0 Stereo)
- 販売元 : Happinet(SB)(D)
- ASIN : B001EI5LLU
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 22,369位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 714位外国のミステリー・サスペンス映画
- - 1,809位外国のアクション映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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素晴らしい以外の言葉がみつかりません。
最初から最後まで、英国の暗い空と雨が影を落としていて、
この映画のテーマを十二分に表現しています。
そして1カット1カットがどれも絵画のようでした。
女性には刺激が強すぎるかもしれませんが、非日常を求める方は是非。
少女の遺した子供を取り上げた助産師アンナ (ナオミ・ワッツ) が、
親切心からその闇に近づき、足を踏み入れて行く。
ロシアンマフィアの内情や掟、そのやり口などを冷酷に描かれ、
彼女に迫る危険を息を殺して見守る。
そんな彼女を気に掛けるマフィアの運転手ニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)、
ミステリアスな彼の、まさに体を張った乱闘シーンは迫力でした。
マフィアにつきもの ? 出来の悪い息子キリルを演じたヴァンサン・カッセル、
主人公の反対側の役が多い彼の長年のファン。
渋いヴィゴといい、役者を見る楽しみもあります。
人身売買がベースにある作品。
いつも葛藤するテーマ、あってはならないという正義が、
決して無くならないという諦めに負けてしまう。
特にこの作品のような終わり方をされると、複雑な思いが残る。
“一つの命 , 幸せは守られたが、他の多くの地獄は続いている ...”
最後は『座頭市』譲りのフルチンでの殺陣あり。
ヴィゴ・モーテンセンもナオミ・ワッツもいいのですがどこか脇役の様で。主人公のいない話が続く感じではもの足りません。また、どう見ても善良そうな親父さんがレイプの犯人になっているアイデアも変で。幾つもの違和感があるのが正直な感想です。
しかし、ロンドンにいると観光地の中心街ほどロシア勢力が羽根を伸ばしているのを知ります。あそこもか、ここもかと。それをなんとも出来ない英国、なんとかしたい英国。それを映画からは感じますね。その陰鬱さが時折ある淀んだロンドンの夜の風景とマッチして物悲しい話になる。エンドロールで気付く、ああ、監督はデヴィット・クローネンバーグなんだ。そこまで見て辻褄が合いました。
スローテンポで盛り上がりに欠けるが、面白い感じはした。
レストランのオーナーでいかにも温厚そうなジイさんがマユ毛ひとつ動かさずに殺人を命令するあたりがいい感じだった。「ゴッドファーザー」をまねたんだろうけど・・
で、ヴィゴが風呂場でキンタマ丸出しのまま殺し屋と格闘するシーンがあり、女性向けの配慮もあった。
ただ、ナオミ・ワッツの役が不自然。
ナオミは病院の助産師。
その病院に運ばれてきた14歳の少女が出産して死亡してしまうところからお話がはじまる。死亡した少女はロシア人で、これが書いた日記が少女のバッグから出てくるのだが、その日記はロシア語で書かれていてナオミには読めない。
普通ならば、警察か福祉関連の役人にその日記と赤ん坊を託して終わるだろう。ナオミはすでにけっこうな年齢であり、助産師としてもベテラン。出産して死んだ少女に同情したとしても、アカの他人なのだと割りきるのがプロってもんだろう。毎日何人もの出産をあつかうわけで、ワケありの出産も少なくないはず。いちいちその背後の人間関係にまで首を突っ込むことはないはず。
が、ナオミは赤ん坊の引き取り手を自分で探そうと思い立ち、ロシア語の日記の解読にとりかかる。
ええーっ!? ってなったのはわたしだけだろうか?
で、その日記に挟まれてあったレストランのカードを見て、ナオミはそのレストランに行ってみる。
助産師がそんなにヒマなわけがない。
で、そのレストランはロシア人のジイさんが経営しているロシア料理の店だったのだが、ジイさんの息子やその手下になってる男(ヴィゴ)は見るからにヤクザ。
が、ナオミはひるまず突撃を開始する。
あり得ない。
ナオミの父親はロシア人だということだが、赤ん坊との関係はそれだけ。
で、同居していた伯父さんがロシア人で、これがその日記を解読してみたら、赤ん坊の父親はナオミが訪ねたレストランのジジイだとわかる。しかも、少女は処女だったのに、そのジジイにレイプされて妊娠したという話。
もう、これは警察にお願いするしかないよ、と伯父さんは言うのだが、ナオミはジジイとの取引(日記をわたせば少女の実家を教えるという話)にのる。
あり得ない。
普通なら即座に警察に行って日記をわたしてジジイを逮捕してもらうだろう。相手はロシアのヤクザなのである。
結局、ナオミと伯父さんはヴィゴに助けられ、ジジイが逮捕されてヴィゴがその組織のボスになったみたいなのだが、はじめから警察か福祉関係の施設に赤ん坊と日記をあずけていたら、もっと早く話は終わったろう。ナオミの行動はまったく余計なことだったと言わざるを得ない。
ヴィゴ モーテンセン、ナオミワッツと、ヴァンサンカン カステルがとても良いです。
ヴィゴモーテンセンは日本では、それ程人気がないかもですが、私は大好きです。
ロンドンの裏社会で暗躍するロシアンマフィアの話ですが、ヴィゴモーテンセンのカッコ良さが半端ないです。
‹始まりの旅›のヴィゴしか知らない人が観たら、キャラの違いに驚くのでは?
最近「映画の中の格闘シーンBEST10」みたいなものの中にこのイースタン・プロミスも選出されていて「そんなにすごかったかな?」と再視聴。
浴場の中での格闘シーンでしたね。モザイクなし。
内容はなんとなくおぼえていました。ヴィゴ・モーテンセンがかっこいいですね。とんでもない悪かと思わせておいて…
これは2007年の作品で「インファナルアフェア」が2002年にありましたから影響はあるのかな?
「ヒストリー・オブ・バイオレンス」もいいですがこちらのほうが上。
脚本の人は他に「ハミングバード」「完全なるチェックメイト」「マリアンヌ」などがあるんですね。なかなかいい作品ばかりです。
再視聴してよかったです。またしばらくしたら観てみたい。
今ポチりました。価格も安くていい。とくにBlu-ray で発売の希望もなし。荒い映像がよい感じですから。
ただ、ゴッドファーザーを見ていた頃の自分はマフィアに関して無知であり、また作中でも描写された通りコルレオーネファミリーは麻薬といったものに手を出さないことで一線を超えずにいたため、あまり「危ないもの」は感じなかった。
しかしロシアン・マフィアは違う。ロシアン・マフィアは麻薬はもちろん偽造品密売や誘拐、人身売買、さらには核物質の密売まで行うまさにハリウッドが描く悪役顔負けの組織であり、物語作りの題材としては良いかもしれないが、ロシアンマフィアは安易に扱えない「洒落にならない」雰囲気が漂っている。実際それを感じているかどうかはわからないが、ロシアンマフィアを扱ったハリウッド映画は少ない。
そもそもロシアはどこか洒落にならないような雰囲気を感じる。実際にプーチン政権やFSBに批判的だったジャーナリスト、有名なのはリトビネンコやアンナ・ポリトコフスカヤであり、彼らは暗殺されてしまった。
そういったことを知った上で本作を鑑賞すると、監督や出演者の勇気に賞賛を送れずにはいられない。
本作の物語は、主人公アンナが働く病院に身元不明の少女が運ばれる。少女は死んでしまうが、体内にいた赤子の命は無事であった。アンナは少女の日記を持ち帰り、翻訳を叔父に任せつつ、自身も少女の親族探しのためにロシアンレストランにたどり着くが、やがてアンナはロシアンマフィアと関わってしまうことにーーというもの。
話の主軸はアンナとマフィアの運転手ニコライの恋愛?にある。ヴィゴ・モーテンセンとナオミ・ワッツの魅力ある容姿と確かな演技力で惹かれあっていく二人を見事に表現してる。また、脇役たちもこの映画の雰囲気作りに役立っているが、その中でも特にお気に入りなのは叔父のステパン。彼は一見すれば酒ばかり飲み、失恋したアンナにも失礼な言葉を平気で言う場の空気を読めない男だが、アンナがマフィアが取引を持ちかけると、自分たちは普通の人間だからとそれを応じ手を引こうとするアンナの母と違い、彼は「彼女の普通の少女だった」と言い張って取引に応じることに批判する。この場面は普段からアンナに優しい言葉をかけるアンナの母よりも、この叔父のほうが確かな正義感や道徳観を持っていることが現れている印象的な場面だ。そして、彼がクリスマスの食事中にアンナを激怒させた言葉「自然じゃないよ、人種が混ざるのは。だから流産した」は、この物語の主軸であるアンナとニコライの恋愛をよく表した言葉だと思う。
ニコライはマフィアに潜入したFSBであると作中で判明するが、それでもアンナの母が言う「普通」の世界とは異なる世界に生きる人間。常に死と隣り合わせであり、また自身も誰かを殺めなければ命が助からない状況にさえ陥ることもある。それに対してアンナは、病院で働く「普通」の人間。人の命を救うのが仕事。つまり、二人が抱く正義感や価値観は根本的に異なっており、ある意味では人種が異なっていると言えるかもしれない。そんな彼らの交流は「自然」ではない。二人もそれを察しているのかもしれない。だから、一線を超えた関係には至らず、おそらくことが済んだことで二人の関係も解消されたかもしれない。ここで、ステパンのあの言葉が重々しく蘇ってくる。「自然じゃない、人種が混ざるのは。だから流産した」。思うにアンナはその言葉が身に染みているのかもしれない。だから再び「流産」しないために、ニコライと深い関係を持とうとしなかったのかもしれない。だからこそ、今作の恋愛は実に切ない仕上がりになってる。日記の翻訳によってロシアンマフィアの悪行を知ったアンナだが、彼女にできたのは死んだタチアナの子供を引き取るだけ。普通の世界を生きるアンナにはそれが限界かもしれない。実際に本当に困っている人を救ったり、ボスに制裁を下した(かもしれない)のはニコライ、普通とは異なる世界を生きる人間。
また、時折入る冒頭に死んだ少女タチアナの独白も、良い雰囲気を作り出してる。彼女が故郷から出て行くまでの少女らしい心境とその後の壮絶な体験からくる絶望感がロシア語訛りの英語で語りかけてくるこの独特の雰囲気は、好きになってしまった。
本作の悪役とも言えるロシアンマフィアのボスはロンドンを「売春婦とホモの街」と呼んで嫌悪している。ここで多くの人は多分疑問を持つと思う。どうして嫌いなら出て行かないのか。
また、謎といえばニコライもそうだ。彼はFSBの潜入捜査官ではあるが、どうしてロンドンのマフィアに潜入したのか?また、中止を命じられたのにどうしてそれを拒み、危険を冒してボスを失脚しボスになろうとするのか?
それはタチアナの日記がすべての答えになっているのかもしれない。
「私の父は炭鉱の土に埋もれて死んだけれど、死ぬ前から土に埋もれていた。私たちは皆そうだ。ロシアの土に埋もれている。だから私は故郷を出た。ましな暮らしがしたくて」
だが、個人的に最も重々しいと感じたのは次の場面だ。
ニコライはマフィアのボスの息子であるキリルに半ば強要され、仕方なく売春婦とセックスをする。しかしその売春婦は他の売春婦と違って誘拐された女だった。この一連のシーンに監督の手腕の良さが現れている。女は出身地と名前以外はニコライに語らず、またニコライも多くを聞かなかった。この一連の場面では「誘拐」という単語は一切出てこなかったが、しかし役者の演技と死んだ少女タチアナの独白によって、この女が誘拐された存在であると視聴者に悟らせてしまうのは、すごいと素直に感動した。無駄なセリフは一切なく、映像だけで語るーーこれが映画のあるべき形だと一人で頷いた。
しかし、本作ではそれを強調しない。あくまでの視聴者の知識に任せられる場面だ。
ここでロシアン・マフィアの行う人身売買についてちょっと説明すると、彼らは外国に憧れている女を見つけては、甘い条件で誘ってくる。憧れの外国で、国内で真面目に働くよりも良い金稼ぎがあるというのだ。女は金が稼げる、外国に行けるという二重の甘い言葉にひっかかり、誘い人と一緒に外国へと行ってしまう。しかし、現地に着くとすぐパスポートを取り上げられ、また外国語がわからないことで現地人に助けを求めることはできず、彼女たちは売春の専門店に売り飛ばされる。そこで売春を強要させられ、拒めば拷問させられ、また売春で得た金は宿泊料や飲食料といった理由で取り上げられてしまう。つまり、助けが来るまで永遠に売春するだけの道具に成り果ててしまうということだ。これは作中のタチアナの日記でも描写されているが、多分ほとんどの人はアンナとニコライの物語に目が行き、聞き逃してしまっているかもしれない。
ここで多くの人はなら警察に行けば良いじゃないかと思うかもしれないが、旧共産国の国民は共産主義時代と、それが崩壊した時の官僚の腐敗を経験しており、国家権力への不信感が強いという。その上、売春婦たちは大抵母国語以外の言語は知らず、またオランダといった売春が合法な国も存在するため、結果警察に頼れない状況が出来上がってしまった。
こういった現実を認識した上しているか否かで、前述のセックスシーンの重々しさが変わってくる。女の無邪気な夢を踏みにじって彼女たちを性奴隷にしてしまう供給側と、そんな彼女たちに金を払い(その金は取り上げられる)性行為をする需要側。ロシアンマフィアによる人身売買は、ソ連崩壊後に活発化したそうだ。これはまさに資本主義の闇と言えるかもしれない。
ゴッドファーザーに比べれば、イマイチインパクトのない作品かもしれない。けど、ゴッドファーザーとはまた異なる重厚さを持った良作であり、多くの人に見てもらいたいと思える作品である。
ロシアンマフィアは洒落にならない。監督曰くロシアにいる本物の犯罪者たちは本作のロシアンマフィアの描写を絶賛したそうだが、それでも軽々しく扱うべきではないという雰囲気がある。
「彼女も普通の少女だった」