邦楽に限らず、ここ数年ダンサブルサウンド(あえてひどい言い方をすればクラブっぽいサウンド)が流行っているように思え、私自身飽きを感じていましたがこのアルバムはそんなつまらない偏見をぬぐい去ってくれました。
m.i.a.のkalaと比較しても遜色ない、優れてポップであり、なおかつダンサブルな音楽です。優れたクラブミュージックがそうであるように、このアルバムの曲はどれもが体を動かしたくなる曲であると同時に、黙って耳を澄ましても感動を覚えさせてくれます。ニューヨークっぽいアングラ感と、ディスコパンクっぽさは初期のRAPTURE好きに通じるものがあるでしょう。
ところで、LPでは日本仕様のボートラは入っていません。ボートラはHouse Jamのリミックスですが、悔しいことにこのリミックスも素晴らしい出来映えだと思います。アルバムの流れとしてはボートラは邪魔ですから(日本版ではラストDustの後に数秒の空白が設けられています)、もしiTunesを利用なさっているのならアナログ盤(に限らずとりあえず輸入版)を、iTunesでボートラ2曲をご購入されてはいかがでしょうか?
LP自体は見開きでなく、一枚ポケットであり、インナースリーブには若干のスナップ写真と歌詞の走り書きが印刷されています。おまけとしてはそれほど重要度は高くない気がしますが、この禍々しい写真が(ちなみにこのジャケ写はもっとシンプルな仮装写真に、手書きで装飾を施したプリントのようです。それが分かる程度に引き延ばされた感じで、それほど高画質ではありません)大きいサイズで鑑賞できるのはそれだけで嬉しいです。括弧書きしたように、そこまで画質は良くないですが。。
内容と、LPの無難さを踏まえて☆5つとさせて頂きました。おすすめです。