ベスト・クラシック100 No.42
五嶋みどり(ヴァイオリン)
ロバート・マクドナルド(ピアノ)
録音:1997年6月 サフォーク(イギリス)
ヴァイオリン曲の中でももっとも美しい曲といわれるフランクのヴァイオリン・ソナタと、イギリスの作曲家エルガーによる、憂いを帯びた旋律が美しいソナタを、五嶋みどりが気品に満ちた表現で聴かせる1枚です。競合盤の多いこれらの曲の中でも、五嶋みどりによるこのアルバムは、あらゆる点で最右翼に位置するものということができるでしょう。いつもみどりと共演しているピアニスト、ロバート・マクドナルドとの息のあった表現が、この2曲の魅力を余すことなく伝え、また新しい魅力をも教えてくれるようです。
【DSD マスタリンク゛/ ルヒ゛シ゛ウム・クロック・カッティンク゛】
※DSD(Direct Stream Digital)とは
:アナログ信号をデルタシグマ変調器で高速1ビットのデジタル信号に変換し、直接記録するレコーディング、マスタリング方式。
従来のCDに用いられているPCM方式に比べ、シンプルで自然な音楽信号が再現できるため、アナログ信号に近い、音楽の空気感までも再現できる。
「ベスト・クラシック100」では、前回(2000年)のシリーズリリース時に、音質向上のために全タイトルこの「DSDマスタリング」を採用しました。
今回もよりハイクオリティな音質を求めて全タイトル「DSD」と「ルビジウム・クロック・カッティング」を採用しました。
※ルビジウム・クロック・カッティング:とは
デジタル機器の基準となる信号をマスタークロックといいます。デジタルオーディオはハイビット、ハイサンプリングへと進化し、
ますます高性能化、デジタルデータも増加の一途をたどっています。そのデータを読み書きする時間精度はすべてこのマスタークロックの発振に依存しています。
マスタークロックは通常、時計などにも使用される水晶発振が使われていますが、その精度は10の-4から10の-6乗程度です。
近年のデジタルデータの大容量化にともない、より高い精度のマスタークロックが求められるようになり、プロの間では水晶発振にかわり、ルビジウムやセシウムを
クロック源に使うようになりました。ルビジウムの精度は10の-9乗と、水晶に比べて非常に高くなっています。このルビジウムのマスタークロックを使って、
高精度のカッティングを行うことで、マスターに忠実な音質が再現されております。