夏の間、別荘にいる裕福な女の子と、
田舎に住んでいる貧しい女の子の
一夏の恋愛にも似た友情と裏切り、嘘と真実。
思春期の女の子同士の、
甘酸っぱい感情と苦い感情が交差します。
確か、、私も小学校の頃、
これに似たような経験をしたことを
朧げながら思い出しました。
まあ、流石に、お風呂やベッドにまでは
一緒に入りませんでしたが。爆
大人になるまでの間って、
何回か精神的に不安定になりますよね、
成長の過程でとても繊細だったり無謀だったり、
優しかったり、残酷だったり、
とても真っすぐだったり、嘘をついたり、
自由だったり抑制されていたり、
そんな波が同時に何度か来て、
自己コントロールが出来る大人になって行くんですが、
その、瑞々しい感情がとてもリアルに描かれていて、
主人公達は女の子だけれども、
男のわたくしでも、とても共感できます。
この映画を観ている時に、
「ベニスに死す」の美男子タッジオを思い出しました。
あの映画のエンドシーンに近いところ、、、
作曲家のアッシェンバッハが、愛おしそうに、
仲間と遊ぶタッジオを見守ります。
避暑に来ていて多分、一夏の友達なのでしょう。
とても、仲良く仲間と遊んでいるのですが、
突然、仲間の一人がタッジオと
取っ組み合いの喧嘩になります。
タッジオの美しい顔を、
その子は砂浜に押しつけ、
一人タッジオはのこされます。
わずか数秒のシーンでしたが、
とても切ない気持ちになったのを覚えています。
さっきまでのポカポカで晴れやかな天気が、
突然、夕立になり雷雨になるような、
思春期の感情の激しい変化。。
優しさと残酷さ、、、。
このマイサマーオブラブは、そんな、
甘酸っぱ苦い感情でいっぱいです。
一方で、人の感情を抑える象徴としての
宗教にハマる兄の存在も、
彼女達の甘酸っぱ苦い感情を
引き立ててくれています。
行き過ぎないエンディングも
リアルで、なんだかとっても、
良かったと思います。
こういう映画って撮れるようで
なかなか撮れないんですよきっと。
ああ、全然関係ないのですが、
学生の頃、危険な、
ある宗教にハマってしまった友人♀を
その親と協力し、
乗り込んで救出したことがあります。
かなりスリリングでした。
宗教を否定はしませんけれど、
自分を失うほど宗教にハマらないように、
お気を付け遊ばせ。
もちろん、
自分を失うのは宗教だけではないですけれど。
瑞々しい心を大切にね。
話が逸れましたが、
この映画一見の価値はありますよ。
大人は特にね。