―『悪い男』キム・ギドク監督 ×『レッドクリフ』チャン・チェン主演
世界を震わせる衝撃!美しくも哀しいラブストーリー―
『鰐』での衝撃的なデビューから10年。あまりにも強烈な個性ゆえ、保守的な韓国映画界から常に隔離されてきたキム・ギドク監督の第14作目となる作品『ブレス』は、韓国国内での投資を介さず、映画の完成前に海外版権を先行販売して資金を調達する方式で製作された。そして、マーケットで10数カ国からの資金を獲得したギドク監督は、緻密な計画の下、徹底的に無駄を省いて撮影を開始。前作『絶対の愛』は17回という撮影回数で完成させたのだが、本作は15日間で撮り終えるため、シナリオを20回以上修正、撮影回数10回で完成させる快挙でふたたび話題をふりまいた。
■ストーリー■
吸い込む息が憎悪ならば吐き出す息は愛だ…
刑の執行が間近となった死刑囚チャン・ジンは、鋭いきりで喉を突き、自殺を図った。自ら死期を早めようとする努力もむなしく、彼は声だけを失ってふたたび刑務所に帰って来る。その場所で待っていたのは彼を愛する若い囚人。しかし、チャン・ジンにとって残されたわずかな<生>は、何の未練もないものでしかなかった…。
夫と幼い娘と一緒に、裕福でモダンな家に暮らす主婦のヨン。何の不満もないように思えた彼女の人生は、夫の浮気を知ったことで狂い始めた。そんなある日、偶然テレビのニュースで死刑囚チャン・ジンの自殺未遂を知ったヨンは、彼に不思議な同情を覚え、彼に会うために刑務所へ向かった…。
見知らぬ女の突然の面会に戸惑うチャン・ジンに、ヨンは幼い頃に経験した死の瞬間を告白する。チャン・ジンのために自分が何をしてあげられるか探し始めたヨンは、彼に四季をプレゼントすることに。春には春の壁紙を貼り、春服を着て、カセットテープから流れる春の歌に合わせて歌い踊るヨン。夏、そして秋・・・とヨンは定期的にチャン・ジンを訪れては季節を彼に贈り続ける。それは、死ぬこと以外に何の希望もなかった彼にとって、生の温もりを吹き込む行為へとなっていった…。
やがて、繰り返される出会いを通じて、二人には単純な欲望以上の感情が芽生えていく。しかし、死刑間近のチャン・ジンにとって、ヨンを愛することで生まれた死への恐怖は、まさに生き地獄ともいえる苦痛であった。さらに、二人の関係を知ったヨンの夫が、二人の愛を邪魔し始める…。
■特典■
映像特典:日本版予告篇
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