改めて通して聴くとやっぱり名曲ぞろい。 WRONG SCALEはメディアのカテゴライズからしてパンクやメロコアバンドの一つと思われているかも知れないが 実際鳴らされている音は一般のパンクバンドほどシンプルではない。 後期の曲が特に顕著ですが、非常にアンサンブルが繊細なのである。 the band apartにも通ずるクリアなギターの音色と（俗に言うクリーントーン） 彼らならではの綿密に重ねられた細かなバンドサウンドが組み合わさって WRONG SCALEでしか表現できないこと、を存分に鳴らしていた。「melt down」「trace of grief」などにそれを強く感じる。
それに野田剛の声は現在のロックシーンでも特有の美しさをもっている。 「The day rain changes to the rainbow」のようなど真ん中のパンクソングですら、彼が歌うと情感と儚さも含んだ歌に変わる。 ようは、きっちりワビサビが効いているのである。 歌詞の殆どは英詞のバンドだが、そういった意味では日本人向けのバンドともいえる。 「calling」や「Always want to be loved」あたりには歌謡曲の要素もあると思うし。 特に「calling」のサビの部分は。シングルカットしてタイアップでも付ければ火がつきそうなくらいキャッチーな曲です。
ちなみに個人的に好きな曲は「End of pain」「p.s moved out」「frames laid out」の3曲。 「frames laid out」はミニアルバムに入ってたバージョンの方が演奏がシャキシャキしてて好きかな。 あとは歌詞カードが付いていないのが初心者にとってはやや残念か。 しかし中身はもちろん抜群の出来。「End of pain」はやはり珠玉の名曲。
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