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芸術新潮 2009年 01月号 [雑誌] 雑誌

3.9 5つ星のうち3.9 6個の評価

登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B001NCBXZU
  • 言語 ‏ : ‎ 英語
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    3.9 5つ星のうち3.9 6個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年1月の芸術新潮です。特集は88ページ。
運慶の仏像は文献資料はあるものの現存していないものも多い。運慶が父の康慶の時代も含め工房として引き受けた仕事は東大寺大仏殿の大仏脇侍観音如意輪二尊と四天王、東寺の南大門仁王中門の二天、神護寺中門の二天、興福寺西金堂釈迦如来(仏頭のみ現存)北円堂法苑林大妙相両脇侍四天王など巨像ばかりで、これはやはり寄せ木造りという技法ならではの仕事であり、その当時運慶のいた工房が多くの重要な造仏を請け負っていた様が伺える。そして、運慶を語る際に必ず比較として出てくるのは運慶より少し前の時代である平安後期に活躍した定朝だ。
運慶らの工房がこれだけ巨大仏像造立の仕事ができたのも、やはり前の時代に寄せ木造りを確立させた定朝の平等院鳳凰堂の阿弥陀仏造立の成功があったからだろうと思う。
院派・円派が活躍する京で奈良仏師である康慶工房がどうやってのしあがって行ったのか、運慶と将軍源頼朝や北条時政、和田義盛など東国武士との関係なども興味深い。
もしタイムマシンがあって東大寺の大仏殿に院派の原型を用いた毘廬遮那仏を中心に康慶工房の脇寺二尊と四天王が揃っていた頃に戻れるのなら、特に仏像好きというわけではなくても日本人なら誰もがその景色を見てみたいと思うはずだ。
今でこそ超有名仏師運慶だが、運慶仏の発見は昭和34年に浄楽寺の毘沙門天像の銘札発見から芋づる式に判明したものであり、現在運慶作と認定されているものは13件31点で始まったばかりとも言える。誰がどう見ても素晴らしい願成就院の毘沙門天ですら運慶仏の証拠である中の木札はすでに昔取り出されて他に保存されており、木札と現存する仏像の関連に気づかず運慶仏はとうの昔に失われたものと思われていたというのだから驚きだ。もちろん、これほど美しい仏像で三尊(と二童子)揃っているのだから仏像自体の素晴らしさは認識されていたはずだが、それだけ多くの作例や証拠が揃わない限り仏師を特定するのは難しいということなのだろう。光得寺の厨子入りの8体の獅子の台座に乗った大日如来像が当時の東寺講堂大日如来像を写して作られたものだという話も面白い。

運慶は型破りな仏師だ。その後現代まで運慶ほどの型破りな仏師が出ていないのは、型破り可能な彫刻が個人的な自己表現の彫刻として芸術作品としての分野に分かれ、仏師は商品としての仏像を作るようになったからだろう。
運慶の時代の仏像は、仏師の腕前に依頼者の威信がかかった、いわば依頼者と仏師の合作としてのプロジェクトだった。平安貴族から東国武士への過渡期、運慶は時代が生んだ寵児なのだ。
2009年8月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
運慶の仏像に興味を持つ者にとってこの芸術新潮2009年1月号の運慶特集は魅力溢れる一冊である。最新の発見を含め運慶研究の成果が見事な写真と供に紹介されている。どの写真も大判で鮮やかに印刷され見応え充分である。この芸術新潮が半年にして既に品切れだという。古本で定価の倍近い値段で売買されている。できたら新潮社からこのまま運慶の美術書としてまとめなおして欲しい。さらに難点をいえば、解説のほとんどが山本勉氏の視点から書かれている点である。問答形式の解説は大変わかりやすいが、京大の根立研介氏やの議論などもっと紹介すべきだろう。大特集の解説を一人の研究者に委ねることの是非は難しいところだが読者の側からいえば望ましいことではない。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あくまでも個人的な意見ですが、私にとって非常に読みにくい雑誌でした。内容も大したことなく、買ったのは失敗でした。後悔しています。
2008年12月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 3月31日から東京国立博物館「阿修羅展」で展示される仏頭(66ページ)が見たくて、この本を手に取り圧倒されました。東大寺の金剛力士像は実物や写真を見られた方も多いと思いますが、あの巨大な迫力が、筋骨隆々とした肉体がA4サイズくらいの本の中にあふれかえっています。運慶もすごいが、撮った写真家も素晴らしい。宗教法人真如苑にあるものなどは、普通の人は、なかなか見られないのではないでしょうか。
 ミケランジェロのダビデを超えたものを発見したようにさえ思いました。
 私の好みは、無著と世親、人間性のようなものが強く感じられます。(できれば全身像も欲しかった。)
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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