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演奏はさておいて、オーディオ談義で終始することをお許しください。
この商品は、
(1) ＰＣＭデジタル収録 Hybrid SACD (DSD 2ch, 5.1ch ＋ CD層)
Pro Tools HD などで、ハイレゾ PCM マルチトラック収録、ミックスダウンし、
Sonoma で DSD 化したもの。
(2) アナログ収録 HQCD
Studer マルチトラックレコーダで、アナログ収録、ミックスダウンし、
それを HQCD 化したもの
(3) アナログ収録 アナログレコード!
上記 (2) の音源からアナログレコード化したもの
の３つのディスクから成り立ちます。
私の再生装置の制約から、 SACD 2ch, CD, HQCD の３つの音源間の比較です。
結論からいうと、圧倒的に (2) のアナログ収録のHQCDが良いです。
この音源で全曲 SACD 化して再発売して欲しいほどです。
PCM 収録・ミックスダウンしてから ＳＡＣＤ 化した (1) は、
それ単独で聴けば十分に楽しめる好録音とはいえるものの、
音の流れの自然さ、つながり、開放感、熱気、そういったもので
アナログ収録の(2) と比べると大きく差をつけられています。
たとえば、2曲目の Speak Low でのバイオリンの伸びやかさやピアノの音の
透明感がかなり違います。SACD ではピアノは特に自然さに欠けます。
HQCD 3曲目 (SACD では９曲目) の Left Alone では両者の差はさらに開きます。
というより、この曲の SACD 版は、ピアノの定位があまりに不自然です。
これは、本当に演奏者や製作者の意図したとおりのものなのか、疑問が湧くほどです。
オーディオフリークの都市伝説に Pro Tools などで PCM マルチトラック収録して
それを DSD 化したものは、生気に欠けがち、というのがありますが、
今回の商品を聞く限りでは、はからずもそれが裏付けられたといってよいでしょう。
SACD 本来の音は、
(a) DSD でライブ演奏を直接収録
(b) DSD のままマルチトラック収録・ミックスダウン (EMM Labs ADC + Sonoma など)
(c) アナログ収録・ミックスダウン後 DSD 化する （今回の HQCD と同様なプロセス)
以外では、なかなか達成できないのかもしれません。
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