PLAY開始1分35秒でディスクを叩き割るか、盤が擦り切れて無くなるまでヘビーローテーションするか。どちらにしろ、このCDは消滅します。でもよかったー。ディストーションシンセの大洪水に、発声元不明のデスボイスウイルス。こんな音源が世に残ったら大飢饉がおきちゃう。人々に災いをもたらす衝撃の問題作、遂にリリース。
BY 谷口 順(U.G MAN / idea of a joke / younGSounds / Less Than TV)
結成以来、その特異で唯一無二のサウンド、バンド編成、活動でハードコアシーンだけでなくアンダーグラウンドシーンでその名前を轟かせているエレクトロヒューマンゲル待望のセカンドアルバムが一年のレコーディング期間を経て解禁!RAW LIFE(2006年の新木場で永田一直とジョイントし行われた破壊パフォーマンスは今でも語り草)をはじめとした数多くのハードコア/アンダーグラウンドパーティーで、ストラグルフォープライド、アブラハムクロス、バットヘッドサングラスらと共に活動し、2007年にはファーストアルバム"HAV'A NICE DAY"をリリース。ハードコアに人力でテクノ/ガバ要素を見事に融合させ、世界的にも最も新しいハードコア / クラストバンドと称され高い評価を得る。今回のアルバムではシンセ、ドラム、パーカッション、ヴォーカルの従来の四人編成にECDがゲストヴォーカル、永田一直がサンプラー、シンセで参加し、これまでのハードコア要素をより濃くしながら、重厚なダークさとバッドトリップ感を増している。また、ヴォーカルに関しても現代不況、格差社会に対するやり場のない怒りを表したメッセージ性の高い「歌」になっていて新境地を開いている。中でもECDの"LAND OF THE DEAD"をエレクトロヒューマンゲルがアレンジし、本人を迎えたキラートラックは、これまで度々ライブでは演奏されていたが、今回の正式リリースで更に話題になる事だろう。