当たり前だが，音には「色」がない。しかし，ストラヴィンスキーの曲は「色」しかも「原色」を感じる。それは誰が振ってもそうなのだが，このゲルギエフ盤は違う。まさに，「極彩色」の演奏である。実に濃い。こんなのを毎日聴いていたら，頭がおかしくなりそうだが，たまには大音響で聴くと何だかスカッとするのは私だけだろうか。しかし，どうやったらお世辞にも上手とは言えないオケからこんな音が出せるんでしょうな。

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田中一夫

う〜ん

2012年3月4日に日本でレビュー済み

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スコアに書かれたメロディーが聞こえてこない部分が数カ所(特に金管楽器)があります。

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KeY

人気があるのも納得、嫌いな人がいるのも納得

2015年1月12日に日本でレビュー済み

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　この荒々しさは、新鮮です。過ぎたるは･･･に行ってしまってるとも言えますが、私としては、非常に魅力あるものに感じられます。火の鳥の様に、強いメロディのあるものでは、今一つでしたが、こちらでは、激しさも一つの演奏法と思えます。
　メータ、トーマス、ブーレーズのレコードを聴いてきましたが、それとは一線を画したものでした。
　少し気になるのは、くるみ割り人形でも感じた、オケの楽器、特に管楽器の音が、今一つ魅力的でない所です。オケが違うと相当違う印象になりそうに思います。いづれにしても、良くも悪くも、非常に目新しい演奏です。

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sasabon

バーバリズムの極致　これぞ「春の祭典」

2017年7月1日に日本でレビュー済み

1999年7月に収録されたワレリー・ゲルギエフ指揮、キーロフ歌劇場(現マリィンスキー劇場)管弦楽団の「春の祭典」を一番好んで聴いています。この呪術的ともいえる荒々しさは聴く者を虜にします。
ゲルギエフの持ち味そのものですし、ストラヴィンスキーがこの曲を発表した当時のセンセーショナルさは、この盤にその真骨頂が表出されていると思っています。各奏者の持ち味も理解しながら、一見複雑に見えるスコアをしっかりと読みとり、これ以上ない明確な方向性を打ち出した演奏でしょう。

この野趣味溢れる演奏が賛否両論を巻き起こすのは当然ですが、「春の祭典」にはこの強烈さが必要です。荒々しさとある種の音楽の暴力性が魅力で、熱狂的な演奏を好んで聴いてきたわけです。本来これは、バレエ音楽ですから、その躍動感や舞台芸術特有のきらびやかさは最初から備わっています。大胆さだけでなく、随所に繊細さが感じられる双方が兼ね備わったような演奏でした。世評の高さは、ストラヴィンスキーのメッセージを一番ストレートに伝えている演奏だからかもしれません。

「春の祭典」は、変拍子が続きますので、下手な指揮者ですとオーケストラが空中分解してしまいます。ゲルギエフは各パートの原色を最大限に生かし、とても明確で分かりやすい音楽を生み出しました。複雑な音楽構造を解剖するかのようにはっきりと伝え、それでいて音楽の塊を聴衆にぶつけてくるように感じています。

メリハリの効いた金管の響きは聴く者の心をつかみ、浮かび上がる木管は明瞭な色付けを示しています。打楽器は空気を切り裂くような強烈さでもって飛び込んできました。破たん寸前といった方が適当かも知れません。最初にゲルギエフの演奏を聴いてしまうと、他のどんな指揮者の演奏も大人しく聴こえてしまうと思われるので、その点は気を付けた方が良いかも知れません。
このようにハッとするような明確な音楽でないと「春の祭典」は分かりにくくなります。

リーフレットには、宇野功芳さんの文でした。「史上最高の『春の祭典』」と題しています。宇野さん特有の熱狂的な文章ですので、ぜひご一読を。毒にも薬にもならない楽曲解説とは対極にある曲目解説ですが、ゲルギエフ同様、文章もメッセージ性が必要だと思っています。

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麒麟

バーバリズムの権化

2013年9月26日に日本でレビュー済み

名盤であるブーレーズの様にシステマティックに構成された演奏ではありませんが、ゲルギエフの演奏はそれとは対極で、システムではなくパルス、有機性を強調した演奏であると感じました。
爆発する生命の律動、他の演奏ではなかなか感じられないバーバリズムの一つの形をこの演奏で知ることが出来ると思います。
多少の乱れは御愛嬌(笑)

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心

ロシアの大地のにおいはしますが

2010年11月23日に日本でレビュー済み

キーロフ歌劇場管弦楽団の力強い響きはゲルギエフの土臭さとうまくマッチしてますが、
第２部（いけにえ）でだんだんと疲れてくるのが分かります。
セッション録音のはずなのに尻切れトンボなのが惜しいです。
う～ん、もう一回キーロフと再録音してみて。
しかしこの人、小手先でチョチョイのチョイと演奏してみたり、ものすごくしつこく演奏してみたり、
いまだに得体のしれない指揮者。
デッカ・フィリップス・ＤＧの「ハルサイ全集」からいろいろな指揮者の演奏を聴くと、
まんざらでもない気がしてきた。
カラヤンやハイティンクなどがヒーコラしてるのを聴くと、やりたい放題のこの演奏が新鮮なときもある。
泥臭い「ハルサイ」の最右翼なので、たまに無性に聴きたくなることもある不思議な演奏です。

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chanryuu

ドーピング・・・

2011年8月17日に日本でレビュー済み

火の鳥は素晴らしかったが、こらアカンやろ・・・気色悪い。過ぎたるは及ばざるごとし！

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ストラヴィンスキー:春の祭典/スクリャービン:法悦の詩

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