三年半に渡る留学及び米国でのプロとしての活動によって得た自信が 音にガッツリと漲っているような演奏が繰り広げられています。 そのパワフルなプレイに宮沢昭や富樫雅彦、前田憲男といった 旧知のメンバー達も負けじと応戦しますが、思わず「貞夫ちゃん凄いな〜」と 呟きを漏らしている、そんなスタジオの光景が目に浮かぶような感じです。 「自分自身が渡米前にがむしゃらにやってきた事が間違っていなかったと 再確認できた事が留学の最大の収穫」と貞夫氏本人が語っていましたが、 それをよく表しているのがこのアルバムだと思います。
そのへんを渡米前に吹き込んだ1stアルバム「渡辺貞夫」と
聞き比べてみるのも中々面白いかと。
日本のジャズが対外的に自信を持ち始めた記念すべき第一歩の貴重な記録、 ユニバーサルさん、廃盤にしちゃいけませんぜ!