リアル・タイムで彼らの演奏に接する機会のあった五十台のジャズ・ファンの皆さんは懐かしいだろうが、遅れてきた世代の私のようなものが三十数年の歳月を経て耳にしても、体の芯から赤外線効果のようにあったかくなる音楽だ、これは。
まさに、当時の熱気がそのまま真空パックされたかのように伝わってくる熱演の数々。
力強いツイン・ドラムスの絨毯の上を、ジョー、ヒノテル、峰の三本のホーンが縦横無尽に駆け巡る。そして、菊地のフェンダーローズ。
今回の一連のSHM−CD復刻シリーズの中では、もっとも興奮した一枚だった。