●『ラスト・グレイト・ウィルダネス』サウンドトラック(2004)にも通じる美しいイントロ「So Many Stars」を経て、「ゆうひふたつ そうしてひとつ」という、さや(テニスコーツ)の歌い出しが印象的な表題曲「Two Sunsets」までを聴き終えれば、またしてもパステルズにしか作り出せない、そして今回はテニスコーツという最高のパートナーの存在なくしては作り出せなかった、希有なマスターピースの誕生を誰もが確信するだろう。
●そして、3曲目「Song for a Friend」にして、遂にスティーヴン・パステルの歌声が流れてきたとき、パステルズファンであれば長く苦難に満ちた旅の後にようやく家に帰ってきたような言い知れぬ安堵感を覚えるだろうし、さらに、続く4曲目「Vivid Youth」のリード・ヴォーカルはカトリーナ・ミッチェルときている。まるで盆と正月が一度に来たような騒ぎだ(全然騒がしくはないけど)。