Sonicのキャリアを4曲に集約したかのような傑作EP。
アメリカの電子音響グループFuxaが所属するMind Expansion Recordsより2009年にリリース。
1.War Sucks
レッド・クレイオラのカバー。
フィードバックが唸り、不穏なSEとヴェルベッツ調のガレージギターが不安定に刻まれ、Sonicの情念にまみれたような唄に引き込まれる。後半の荒れ狂うオルガンがまた狂気。初期Spacemen 3を感じる。
2.Razzle-Dazzle Mind
スーサイド調のダンサブルでノイジーなインスト曲。
3.Walking & Falling
ローリー・アンダーソンのカバー。
完全にSonic節に染め上げて、宇宙遊泳なフワフワと心地良いエレクトロ音響が効いている。
Spacemen 3の3rd『Playing With Fire』に収録されていても違和感なし。
4.Over & Over
3曲目から続く形で入る、インスト曲。ゆらゆらと揺れるギターが、空間エフェクトに絡み合い、Sonicでしかあり得ない絶妙な音響を作り出している。
この勢いで97年以来となるSPECTRUMのアルバムを期待したい。