フランスの伊藤雄之助、ミシェル・シモン(笑)の怪演も光るルノワールの傑作!
昔のフランス映画には宝くじに当たるという話は実に多くあり、それがまた名作だったりします。
宝くじに当たると、周りの人間が皆その接する態度を変えてくるのです! だから、そこにドラマも作りやすく、宝くじを何かとよく使ったのかも知れません。ね?
この「素晴らしき放浪者」(1932) はここ20年ほどでかなり映画好きには、その傑作が浸透してきましたが、1933年の「ショタール商会」も実にこの「素晴らしき放浪者」の作風を継いだ一本となっているのです! そこでは結婚して妻の家の商売をすることになる主人公がいるのですが、それがとにかく商才が無い、全く無い。そんな男は義父、義母ともうまくやって行けず家を出ていくことに……しかし! 出て行った直後に、その主人公が権威ある文学賞に選ばれた(ニュースが飛び込んで来る!)のでしたーーさてさて、その後どーなるかはご覧ください。ルノワール好きで、「素晴らしき放浪者」を愛する者なら、きっと ”みっけもン” の映画となるでしょう。