フェアグラウンド・アトラクション以来、エディ・リーダーのアルバムは全て聴いてきました。
心が苦しく音楽すら何も聴きたくないようなときでも、エディの歌はすうっと心の奥底まで入り込んで癒してくれます。
こんなに自然な静けさと優しさに満ちた歌を作れるアーティストにはなかなか出会えるものではありません。
エディは音楽とともに生きながらも、数年前までどこか心がさまよい揺れ続けているようなところがありましたが、
今はとにかく幸福感に満ちあふれていて、それが歌詞だけではなく音からも声からも生き生きと伝わってきます。
ただ、テーマが非常にプライベートなものであるため、彼女の歴史を知らない人にはこのアルバムの本質が
伝わりにくいところはあるかと思います。
とはいえ、こちらも一緒に幸福で静かな気持ちになれるこのアルバムが名盤であることに疑いの余地はないでしょう。
エディのキャリアの中でも一つのピークをなす作品になるかもしれないと思えます。
今という時代は、エディのようなコマーシャリズムとは無縁のアーティストにとっては非常に困難な
時代ですが、これからも作品をずっと出し続けていってほしいアーティストです。