NYはブルックリン発の3ピースindie rock band、THE ANTLERSの実質3rd album。
リリースはfrenchkiss recordsから。
このアルバムは、癌によってシルビアと云う名の愛人を失った男の、悪夢や虐待などにまつわる物語が語られていて、全体的にも悲哀に満ちた雰囲気が全体を覆っています。
控えめでミニマルながらも深遠な音響や演奏と、vocalのPeterによる美しくも繊細なファルセットが、緊張感と冷たく張り詰めた空気を引き立て、絶品のメロディーが胸を打つのです。
「ホスピス」というタイトルや、紅と白の2色だけによるデザイン、今生の別れを髣髴させるアートワーク(一方は患者で、もう一方は健常者であろう)に、悲壮感漂う物語が、生と死をテーマにした一つの作品を織り上げています。
元々はフロントマンのPeter Silbermanのソロプロジェクトだったものに、DabbyとMichaelをバンドメンバーとして迎えたのが、今の形のようです。
2、4、5、7、9の曲がエモくて最高です。