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![A Bath Full of Ecstasy [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC603)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/91+8BOgfDlL._AC_UL165_SR165,165_.jpg)
近年流行りのエレポップ、そのムーヴメントの一翼を担うグループである、という形で認識されているという面は、確かにあるのだろう。
実際、数年前にＰＶで見聞きした彼らの姿とサウンドは、ダンス/テクノポップ路線の典型であり、ひたすらＦＵＮを追求したものであるという風に、僕は思っていた。
が、今回初めて彼らのアルバムを聴いてみて思ったのは、このHOT CHIPというバンド、目指しているものが少し違うんじゃないか、ということだった。
ここで彼らが提示している音というのは、無機質で機械的なテクノサウンドではなく、もっとハートフルかつソウルフルなものだ。英国産の伝統的なポップミュージック、例えば、ポール・マッカートニーやエルトン・ジョンのような、歌メロ重視の極めてシンプルなポップソングこそが、彼らの作り上げようとしているサウンドの本質的な部分なのではないか、という風に思えてくるのだ。
確かに、ベーシックな部分はテクノなのだろう、とは思う。
しかし、この人肌の温もりを感じさせる歌声やメロディーラインは、明らかに他の類似アーチスト達とは、空気感が異なっている。
派手さは無い。聴き様によっては、地味にも感じられるだろう。
でも、何とは無しに、心温まるサウンドなのだ。
何度も繰り返し聴きたくなる、味わい深いアルバムだ。
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