アナログLP2枚組みが届いた。螺鈿細工のようなジャケットデザインに
眼を近づけてみれば、ファインダー/のぞき穴のような小さな円が無数にひしめきあい、
円の中には花々、テキスタイル、カラーチャートが丸く切り抜かれ、ジャケット全面に
鏤められている。こちら側と向こう側、夢と現、人工と自然、テクノロジーとぬくもり、
繊細さと躍動感。
ジャケットのこの丁寧なアートワークは、実はレコードの中身をみごとにイメージしている。
フォー・テットことキエラン・ヘブデン(1977年ロンドン生)はUKのポスト・ロック・バンド、
フリッジのメンバーでもあり、レフトフィールド・ミニマル天才と言われたり、フォークト
ロニカ の認知度を高めたと言われたり、珠玉のエレクトロ・メーカーと言われたりもするが、
彼が何者かを知るには、その音を聞くのみ。
ちなみに全部自宅の機材で音作りしてるらしい。マネージャもつけずにツアーも自分で
段取る。近年では、伝説のジャズドラマーSteve Reid(!)とコラボしたりも。
(!)R.I.P. Steve Reid January 29, 1944 ' April 13, 2010。