くるりはシングルも結構持ってるのでほとんど曲知ってるしなぁ…
と思って、半ばファンの義理で(何様や)購入したつもりだったのだが
久々に心をわしづかみにされるような名盤に出会った気分だ。
こうして改めてずらりと並べられると、その音楽性の豊かさに圧倒される。
収録時間がせいぜい10分〜20分程度のシングル盤で聴くのとは全然印象がちがう。
まとまったことで、おまけだった曲たちが一気に輝きだすのだから不思議だ。
それも佐藤氏が「アルバムカラーに合わなかっただけで、ボツ曲ではない」
と語るように、曲自体が力を持っていればこそだろう。
とにかくありたっけ詰め込みました!的な雰囲気は
ビートルズのホワイトアルバムに似ている気がする。
カップリング集なので誰もが親しめるキャッチーな曲ばかりではないが
その反面くるりの音楽的野心、実験精神が露骨に感じられる。
岸田繁の音楽的センスと天性のボーカルにはただただ驚嘆するばかりである。
新旧のくるりファン、これからくるりを聴こうと思っている人たち
すべてに薦めたい名盤。