フランツ・ペーター・シューベルトFranz Peter Schubertの
生涯最後のピアノソナタ第21番変ロ長調 Sonate für Klavier Nr.21 B-Dur D 960 が聴きたくて入手。
ワレリー・アファナシエフValery Afanassiev氏は独特の演奏を提示するピアニスト。
時間を丁寧にとり、緩やかなtempoで、
一音一音が深い思索と霊鑑から導き出されていて、繋がり、織り上げられ、描き出されていく、
彼の演奏を聴くと、人生の見方や感じ方まで高趣に変わっていく感が致します。
深思、深趣、深識、深い呼吸とともにです。
シューベルトの述懐、深言を聴いているような感がある演奏。
是非、一聴をお薦めする低いトリルと分散和音や旋律線の扱い方など Afanassiev氏の表現の数々。
Schubertのこの楽曲の有する美の創出だけでも、一通りの美意識ではないように感じます。
自然の造形美に近いものがあり、crystalのような音色から、冷たくはなくとも、
樹氷や樹霜の情景の如く美しさに私には感じられます。
最晩年の暗翳を弾ききっている秀逸な演奏です。
亡き実父は、亡くなる3ヶ月前の1月に危篤状態となり緊急入院し、
私もICUに駆けつけて待機しました。日赤病院のナースステーションには、
「地域医療の生命を守る最後の砦として、どんな時にも決して救急患者さんを断らない。」
と額装されたポリシーの掲示がありました。
息子は不登校というだけで、小学5年のクラスメイトによるリンチの被害側でも、
偏見や差別、ハラスメントに遭遇しました。家庭に於いては、
私が息子の最後の砦になりたいと努力した日々から、
強烈なsympathyを感じたポリシーとの出会いの時でした。
人の死ぬ際の荘厳さを感じた日々を想起する、Afanassiev氏の演奏です。
幽趣が満ちてくる、香気を深く聞く、私の最も好きな演奏のひとつです。
息子の誕生日に。
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シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番&第20番&第21番
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仕様 | 価格 | 新品 | 中古品 |
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メーカーによる説明
シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番&第20番&第21番 | バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻 | ブラームス:後期ピアノ作品集2 | ブラームス:後期ピアノ作品集 | |
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カスタマーレビュー |
5つ星のうち3.6
26
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5つ星のうち4.4
23
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5つ星のうち4.1
16
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5つ星のうち4.4
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価格 | ¥1,470¥1,470 | ¥1,467¥1,467 | ¥1,062¥1,062 | ¥1,097¥1,097 |
製品仕様 | CD | CD | CD | CD |
発売日 | 2010-09-22 | 2010-08-18 | 2010-08-18 | 2010-08-18 |
曲目リスト
ディスク: 1
1 | ピアノ・ソナタ 第19番 ハ短調 D.958 I-Allegro |
2 | ピアノ・ソナタ 第19番 ハ短調 D.958 II-Adagio |
3 | ピアノ・ソナタ 第19番 ハ短調 D.958 III-Menuetto.Allegro |
4 | ピアノ・ソナタ 第19番 ハ短調 D.958 IV-Allegro |
5 | ピアノ・ソナタ 第20番 イ長調 D.959 I-Allegro |
6 | ピアノ・ソナタ 第20番 イ長調 D.959 II-Andantino |
ディスク: 2
1 | ピアノ・ソナタ 第20番 イ長調 D.959 III-Scherzo.Allegro vivace |
2 | ピアノ・ソナタ 第20番 イ長調 D.959 IV-Rondo.Allegretto |
3 | ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960 I-Molto moderato |
4 | ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960 II-Andante sostenuto |
5 | ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960 III-Scherzo.Allegro vivace con delicatezza |
6 | ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960 IV-Allegro ma non troppo |
商品の説明
短か過ぎる生涯を送った天才がもつ暗い底なしのような心の深淵。ともすれば自分も一緒に奈落へと引きづり込まれてしまうのではないか。アファナシエフが奏でるシューベルトは、凍りついた熱狂に満ち満ちていて、聴く者にそんな恐怖心を植えつけます
シューベルト:
ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958
ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959
ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960
ヴァレリー・アファナシエフ(p)
録音:1997年[MS/20ビット・デジタル録音]
レコード芸術特選
※高音質「ブルースペックCD」仕様
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 127.01 g
- メーカー : 日本コロムビア
- EAN : 4988001366102
- 時間 : 2 時間 28 分
- レーベル : 日本コロムビア
- ASIN : B003RECFH2
- 原産国 : 日本
- ディスク枚数 : 2
- Amazon 売れ筋ランキング: - 81,340位ミュージック (ミュージックの売れ筋ランキングを見る)
- - 2,635位室内楽・器楽曲
- - 3,611位交響曲・管弦楽曲・協奏曲
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年1月26日に日本でレビュー済み
2016年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
味のあるピアニストですね。ちょっと個性的かな。シューベルトには少し重いかもと思いましたが、絶望感をよく表現できるピアニストと思います。
2013年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
寒い冬の日、灰色の雲が立ち込め、しんと静まり返った外を眺めながらこれを聴いている時、
孤独感と後になんともいえない開放感に満たされました。
孤独感と後になんともいえない開放感に満たされました。
2013年1月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めて聴いたときは驚かされた。間のとり方が尋常ではなく、ついつい耳をそばだたされて聴かされてしまうという構図だ。
ところが、2回目聴くと、奏者の計算が見えてきてもはや驚きなどなくいわば冷めた観察眼による鑑賞へ転じてしまうのだ。
(追記)ルドルフ・ゼルキン氏の20番21番と比較していえば、音楽の真実性という点で格段の開きがあるのを感じざるをえない。
ところが、2回目聴くと、奏者の計算が見えてきてもはや驚きなどなくいわば冷めた観察眼による鑑賞へ転じてしまうのだ。
(追記)ルドルフ・ゼルキン氏の20番21番と比較していえば、音楽の真実性という点で格段の開きがあるのを感じざるをえない。
2012年11月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ロマン派の音楽に聞こえないところが好みの分かれる所かも。鋭く心をえぐるような緊張感があると感じました。
2014年11月16日に日本でレビュー済み
1997年3月24〜28日、ハノーファーにて録音。
スケールの大きいシューベルトです。ここまでやれるのかという感じです。
ケンプの模範的演奏が、こじんまりしたものに思えてきます。
また、楽譜の読みが深く、非常に独創的です。
かなり文学の影響を受けた読みと言って良いでしょう。
聴く人によっては好き嫌いが分かれると思いますが、私は好きです。
第19番ハ短調D.958の第1楽章は、悲劇的な世界が静かに迫ってくる。繊細さと深みが際立っている。
第2楽章は、ゆったりとしたテンポで、独自の間を持って弾いていく。とにかく音が美しい。
第3楽章は、果てしなく下降していくような感覚に襲われる。トリオも安らぎとは程遠い。
第4楽章は、一転して、軽快さを感じさせる。その一方で、神経質な感じもある。
第20番イ長調D.959の第1楽章は、荘重かつ高貴。良く歌いつつ、デモーニッシュなものもしっかりある。
第2楽章は、悲しみというよりは、感情が麻痺してしまったような状態を思わせる。全くユニークな演奏である。
第3楽章は、チャーミングさを押し殺したような不思議な感覚がある。
第4楽章は、良く歌い、曲の良さをあますところなく表現している。
第21番変ロ長調D.960の第1楽章は、非常に遅いテンポの中で、深遠な世界が広がる。細やかなニュアンスが素晴らしく、飽きない。
第2楽章は、深い悲しみと絶望感が良く表現されている。
第3楽章は、ほがらかでリズミカルな演奏。その一方で、メランコリックな陰影もある。
第4楽章は、シューベルト晩年の謎めいた美しさが良く伝わってくる。テンポは遅め。
このディスクは、そんなにしょっちゅう聴くものではなく、たまに聴いてその凄さを味わうものだと思います。
内田光子とは全く違うやり方で、シューベルト演奏の歴史を変えた名盤と言えます。
ちなみに、解説に載っている、アファナシエフ自身によるエッセイが非常に面白いです。
このエッセイを含む、アファナシエフの著書『音楽と文学の間』(論創社)も必読。
そんなわけで、このディスクはお勧めです。
スケールの大きいシューベルトです。ここまでやれるのかという感じです。
ケンプの模範的演奏が、こじんまりしたものに思えてきます。
また、楽譜の読みが深く、非常に独創的です。
かなり文学の影響を受けた読みと言って良いでしょう。
聴く人によっては好き嫌いが分かれると思いますが、私は好きです。
第19番ハ短調D.958の第1楽章は、悲劇的な世界が静かに迫ってくる。繊細さと深みが際立っている。
第2楽章は、ゆったりとしたテンポで、独自の間を持って弾いていく。とにかく音が美しい。
第3楽章は、果てしなく下降していくような感覚に襲われる。トリオも安らぎとは程遠い。
第4楽章は、一転して、軽快さを感じさせる。その一方で、神経質な感じもある。
第20番イ長調D.959の第1楽章は、荘重かつ高貴。良く歌いつつ、デモーニッシュなものもしっかりある。
第2楽章は、悲しみというよりは、感情が麻痺してしまったような状態を思わせる。全くユニークな演奏である。
第3楽章は、チャーミングさを押し殺したような不思議な感覚がある。
第4楽章は、良く歌い、曲の良さをあますところなく表現している。
第21番変ロ長調D.960の第1楽章は、非常に遅いテンポの中で、深遠な世界が広がる。細やかなニュアンスが素晴らしく、飽きない。
第2楽章は、深い悲しみと絶望感が良く表現されている。
第3楽章は、ほがらかでリズミカルな演奏。その一方で、メランコリックな陰影もある。
第4楽章は、シューベルト晩年の謎めいた美しさが良く伝わってくる。テンポは遅め。
このディスクは、そんなにしょっちゅう聴くものではなく、たまに聴いてその凄さを味わうものだと思います。
内田光子とは全く違うやり方で、シューベルト演奏の歴史を変えた名盤と言えます。
ちなみに、解説に載っている、アファナシエフ自身によるエッセイが非常に面白いです。
このエッセイを含む、アファナシエフの著書『音楽と文学の間』(論創社)も必読。
そんなわけで、このディスクはお勧めです。
2012年7月8日に日本でレビュー済み
どなたも指摘されておられないようですが、このジャケットのイラストはカフカによるものです。
参照⇒ 城 (カフカ小説全集)
カフカは絵を描いた。・・・・・ノートや日記、手紙、勤め先の官庁用紙にも描いていた。
意味を問われると、ごく私的な「象形文字」だと答えた。
人に見られると、くしゃくしゃに丸めて屑かごに捨てた。・・・・
___池内 紀 カフカ寓話集 (岩波文庫)
しかし、この曲とーあるいは、シューベルト―とカフカとの関連はありません。
フランツだからでしょうか???
そういえば、村上春樹の海辺のカフカにも、シューベルトのピアノソナタへの言及があったような・・・・。でも、あれは確か17番だったような・・・。
カフカは音楽を解さなかったそうです。
けれど、シューベルトのピアノソナタ―引いては、彼の音楽―は、どれも写実的で、抒情的で、けれど無機質で、硬質で、夢想的で、かつ即物的で、
簡素で長尺で、憂鬱で美しくて、人生そのもの、いや、《人生》それ自体が《それ》の模造と思わせるところがあって、まさしくカフカの小説を読む感覚に酷似していることを否定しえません。
実際、この3つの大ソナタを聴きながら、彼の長編(特に《城》と《審判》)を読むと、菊地成孔氏もさるや、( FRANZ KAFKA'S AMERIKA )と思わせるほどよく合い、さながら、ヴェートーヴェン=トルストイのクロイツェル・ソナタのような感覚を味わえます。
先に、シューベルトとカフカとの関連はありません。と速断しましたが、そう思い合わせるうちに、この二人の天才、二人の苦悩者が、非常によく似た世界観、ないし、芸術観を持ちえていたのではないかと思われます。少なくとも、フランツ・Kがセーレン・Kについて述べた言葉を借りれば、“おなじ側の世界にいる人間”だったのでしょう。
ここでのアファナシエフは、それをーシューベルトが自らの絶望を絶望と呼べるものにした、その苦悩(LVBのそれは、絶望を歓喜と名づけるための苦悩でしたよね)ーを表して余りある、近視眼的演奏で、スタンダードになり得る名演だと思います。
参照⇒ 城 (カフカ小説全集)
カフカは絵を描いた。・・・・・ノートや日記、手紙、勤め先の官庁用紙にも描いていた。
意味を問われると、ごく私的な「象形文字」だと答えた。
人に見られると、くしゃくしゃに丸めて屑かごに捨てた。・・・・
___池内 紀 カフカ寓話集 (岩波文庫)
しかし、この曲とーあるいは、シューベルト―とカフカとの関連はありません。
フランツだからでしょうか???
そういえば、村上春樹の海辺のカフカにも、シューベルトのピアノソナタへの言及があったような・・・・。でも、あれは確か17番だったような・・・。
カフカは音楽を解さなかったそうです。
けれど、シューベルトのピアノソナタ―引いては、彼の音楽―は、どれも写実的で、抒情的で、けれど無機質で、硬質で、夢想的で、かつ即物的で、
簡素で長尺で、憂鬱で美しくて、人生そのもの、いや、《人生》それ自体が《それ》の模造と思わせるところがあって、まさしくカフカの小説を読む感覚に酷似していることを否定しえません。
実際、この3つの大ソナタを聴きながら、彼の長編(特に《城》と《審判》)を読むと、菊地成孔氏もさるや、( FRANZ KAFKA'S AMERIKA )と思わせるほどよく合い、さながら、ヴェートーヴェン=トルストイのクロイツェル・ソナタのような感覚を味わえます。
先に、シューベルトとカフカとの関連はありません。と速断しましたが、そう思い合わせるうちに、この二人の天才、二人の苦悩者が、非常によく似た世界観、ないし、芸術観を持ちえていたのではないかと思われます。少なくとも、フランツ・Kがセーレン・Kについて述べた言葉を借りれば、“おなじ側の世界にいる人間”だったのでしょう。
ここでのアファナシエフは、それをーシューベルトが自らの絶望を絶望と呼べるものにした、その苦悩(LVBのそれは、絶望を歓喜と名づけるための苦悩でしたよね)ーを表して余りある、近視眼的演奏で、スタンダードになり得る名演だと思います。
2006年1月22日に日本でレビュー済み
しばらく廃盤だったアファナシエフによるシューベルトの最後の3つのソナタが再版された。
とにもかくにも存在感のある演奏である。
シューベルトのピアノソナタというと、なんといってもその長さが問題となってくる。
いくつかの美しい主題が提示されながらも、展開部の構築が浪漫的で、曲の構造はどんどんとりとめもつかないまま放浪していく。
ピアニストはこれらの作品に起伏を持たせ、節度あるテンポを持って、終結へと導く。
そして、私達はシューベルトの孤独や苦悩を感じたり、あるいは自分たちの感覚に照らしたりして、感動を覚えたりする。
ところが、アファナシエフの解釈はそこに一石投じている。
シューベルトの長い長いピアノソナタを、彼はさらにことさらゆっくりと弾いて行く。
この2枚組みのCDの場合、第20番の第2楽章が終わったら、私達はCDを2枚目に交換する必要がある。
というのは、あまりにも長い演奏時間により、とても2曲を1枚のCDに収録できないからだ。
アファナシエフの世界は瞑想的である。ゆっくりとさらに断片化されたシューベルトのソナタは、一つ一つ刻印をきざむ様にしなければ前に進まない。
そこには美しい音もあるが、ある意味苦行とも言える部分がある。
これがシューベルトの苦悩なのかわからないが、アファナシエフの問いかけのような遅い進みは、様々な空想を孕む一方で、私達の集中力の限界との戦いというリアルな問題まで勃発している。
これは確かに存在感のある録音である。
しかし、聴く人はある程度の覚悟を要する録音だ。少なくとも「これからシューベルトを聴いてみる」という人にはオススメできない。
シューベルトのこれらの楽曲について、ある程度知った人が「アファナシエフを聴いてみる」ためのディスクといえる。
とにもかくにも存在感のある演奏である。
シューベルトのピアノソナタというと、なんといってもその長さが問題となってくる。
いくつかの美しい主題が提示されながらも、展開部の構築が浪漫的で、曲の構造はどんどんとりとめもつかないまま放浪していく。
ピアニストはこれらの作品に起伏を持たせ、節度あるテンポを持って、終結へと導く。
そして、私達はシューベルトの孤独や苦悩を感じたり、あるいは自分たちの感覚に照らしたりして、感動を覚えたりする。
ところが、アファナシエフの解釈はそこに一石投じている。
シューベルトの長い長いピアノソナタを、彼はさらにことさらゆっくりと弾いて行く。
この2枚組みのCDの場合、第20番の第2楽章が終わったら、私達はCDを2枚目に交換する必要がある。
というのは、あまりにも長い演奏時間により、とても2曲を1枚のCDに収録できないからだ。
アファナシエフの世界は瞑想的である。ゆっくりとさらに断片化されたシューベルトのソナタは、一つ一つ刻印をきざむ様にしなければ前に進まない。
そこには美しい音もあるが、ある意味苦行とも言える部分がある。
これがシューベルトの苦悩なのかわからないが、アファナシエフの問いかけのような遅い進みは、様々な空想を孕む一方で、私達の集中力の限界との戦いというリアルな問題まで勃発している。
これは確かに存在感のある録音である。
しかし、聴く人はある程度の覚悟を要する録音だ。少なくとも「これからシューベルトを聴いてみる」という人にはオススメできない。
シューベルトのこれらの楽曲について、ある程度知った人が「アファナシエフを聴いてみる」ためのディスクといえる。
他の国からのトップレビュー
chirbig
5つ星のうち1.0
Schubert par un....zombi ?
2019年6月14日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
Que faire de ce pianiste ?
Peut-être le traitement complet: le poison, le pieu dans le coeur, la décapitation ?
En tout cas, tout serait mérité, vu sa façon de perpétrer l'assassinat de Schubert.
Le plus drôle, c'est que certains en raffolent !
Peut-être le traitement complet: le poison, le pieu dans le coeur, la décapitation ?
En tout cas, tout serait mérité, vu sa façon de perpétrer l'assassinat de Schubert.
Le plus drôle, c'est que certains en raffolent !
Mark Shanks
5つ星のうち5.0
Eccentric but compelling interpretation of Schubert's last works
2007年8月18日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
My first encounter with Afanassiev's vision of Schubert was in the ECM recording of a live performance of the D960 at Lockenhaus. These versions hail from 12 years later, in 1997, and he's taken even that dilated interpretation to a new extreme. The first movement of the D960, marked "molto moderato", sets a new record at an astonishing 28:25. Compare this to Kempf, at 21:12, or Pollini at 19:03. Even Richter's legendary live performance, the previous "self-absorbed" title holder, is "only" 25:07.
As with Bernstein's DG recording of the Sibelius #2, such navel-gazing may not be to everyone's taste, and the attention-span challenged will be advised to steer clear entirely. But Afanassiev sees Schubert as "a more assiduous explorer of the Inferno", and these last works are Schubert's (essentially) transfiguration away from our flesh-and-blood plane to greater spiritual heights (and depths). I've seen these referred to as "lyricism at the freezing point". I'm not convinced that "lyricism" is the point in these sonatas, and Afanassiev compare's Schubert's state of mind while composing them to Mozart's as he wrote the Requiem. "Great artists do not die if they really want to live and work", he writes in the notes.
It would be impossible to make these recordings a "first" recommendation. However, if you want to really *explore* this music, to descend into the lower circles of the abyss, I think you will be amazed at what lies behind the "lyrical" facade.
As with Bernstein's DG recording of the Sibelius #2, such navel-gazing may not be to everyone's taste, and the attention-span challenged will be advised to steer clear entirely. But Afanassiev sees Schubert as "a more assiduous explorer of the Inferno", and these last works are Schubert's (essentially) transfiguration away from our flesh-and-blood plane to greater spiritual heights (and depths). I've seen these referred to as "lyricism at the freezing point". I'm not convinced that "lyricism" is the point in these sonatas, and Afanassiev compare's Schubert's state of mind while composing them to Mozart's as he wrote the Requiem. "Great artists do not die if they really want to live and work", he writes in the notes.
It would be impossible to make these recordings a "first" recommendation. However, if you want to really *explore* this music, to descend into the lower circles of the abyss, I think you will be amazed at what lies behind the "lyrical" facade.
Edward the Consumer
5つ星のうち5.0
Kubrick / Barry Lyndon fans gather 'round!
2017年2月14日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
The second movement (andantino) of D. 959 is just a marvelous piece of music; it feels like a journey back to a different age where time flowed more slowly and gracefully. Afanassiev is a genius for daring to make this eccentrically slow recording. It captures the grace of the second movement of Schubert's Piano Trio in B flat Op. 100 D. 929 which is forever immortalized as the key music in Stanley Kubrick's film 'Barry Lyndon'. *Highly* recommended -- especially if you already have the Kempff or another 'standard' performance!