これは酷い。私がこの映画を見終わった時に、無意識に出た言葉である。
思わずため息が出る映画だ。犬族によるプロパガンダのために制作されたのは間違いなく、犬族が正義、猫族が悪とまるでそれが事実かのように物語は進行する。犬猫の実体を知る由も無い者に強烈な印象を残すことだろう。
このようなある種「洗脳」のような映画は見るべきではない。
物語の簡単なあらすじを伝えるとするなら、正義の犬族が悪の猫族の恐ろしい計画を防ぐクライムサスペンスだ。しかし、その物語の過程は目を覆いたくなるほど事実とは異なる。
劇中では、犬族が様々なハイテク機器を使っている描写が見られる。犬族の頭の良さを過剰にこれでもかとアピールしているのだ。一方、猫族はコミカルに描写されているとはいえ、致命的な失敗を繰り返して酷く間抜けなイメージを植え付けられており、その様子はまるでピエロのようだ。ここまでくると種族差別である。猫族からしたらたまったものではないだろう。
しかし愚かな人間どもには好評のようで評価は不思議と高いようだ。何故だ?
と、ここまでレビューを書いて私は恐ろしい事実に気付いた。いつのまにか私の評価も☆5になっていたのだ。
仮説だが、この映画を見たことによって私も犬族によって洗脳されてしまったのだろう。
にゃんということだろうか。すぐにでも続編を見たくて仕方がなくなってしまった。