スメタナ弦楽四重奏団の「アメリカ」第2楽章のレント、この哀愁のメロディは終わってほしくない、いつまでも耳を傾けていたいというやみがたき思いにかられる。短いモルト･ヴィヴァーチェをへて、第4楽章は明るく生を謳歌するような、指示どおりのヴィヴァーチェ･マ･ノン･トロッポ（vivace, 速く・生き生きと ... ma non troppo, でも速すぎないように）の展開。ここでもまた、いつまでもこの心地よき音のなかにくるまれていたいとの欲求が内から起こってくる。チャイコフスキーでは文字通り、第2楽章のアンダンテ･カンタービレ、ここで先の「アメリカ」第2楽章のレントの思いが補完されるようなこ憎いカップリング。後半2楽章も熱のこもった快演。
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