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68年作。アメリカのサイケ・アートロックバンドAORTAの傑作。4人組だが私の持ってるCDには担当楽器が書いてないため、楽器編成はよく分からない。全13曲（本来は14曲かも）が切れ目なく繋がるドラマチックな構成。ビートルズの「サージェントペパーズ〜」が多大な影響を及ぼしたこの時代の空気を反映しつつ、ドアーズやVanilla Fudge等の影響を受けた感じのポップサイケ。どことなくプロコルハルムなんかの影響も混ざっていそうな気がする。曲の骨子はけっこうポップだが、華麗で時に教会音楽風の荘厳さで迫るオルガンや、粘着質のヘヴィさがあるギターで、ゴテゴテ塗り立てられ、大仰な雰囲気の作品となっている。ストリングスやホーンも効果的に使う。プログレ前段階といった感じも少しある。
「MAIN VEIN 1」は本作のメインテーマを提示。静かな歌声が、湧き上がってくるギターやコーラスで徐々に激しくなっていく。やや狂気を感じる高揚。呼吸音で次曲へ繋ぐ。「HEART ATTACK」はリズミカルに動き出す。オルガンが弾み、ボーカルはキャッチー、情熱的なギターがカッコよく呼応する。最後はオルガンソロがほとばしる。「WHAT’S IN MY MIND’S EYE」はストリングスやホーンが入り華やかだが、変なエスニック色が割り込んでくる。「MAGIC BED」はメルヘン、軽やかなステップで踊りだしそうな曲調だが、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」の「金平糖の踊り」の旋律を用いて不気味な展開へ落ち込んでいく。病んだ表情のピエロが思い浮かぶ。狂気漂う笑い声、奇声、効果音等もかなり怪しげ。「MAIN VEIN 2」は不安げな歌声からメインテーマが再現。そして恐怖映画のような曲調へ。「SLEEP TIGHT」は前曲の背筋凍る空気をオルガンが断絶し始まる。目前に宗教画か大聖堂でもそびえ立つかのようなオルガンの音色とともに美麗に歌い上げる場面と、ポップな場面とが行き交う。後半は力強い熱唱やギターソロで、グングン更なる高みへと導かれていく。最後は神聖なオルガンが全てを飲み込み、教会の高い天井を見上げているような感覚に陥る終幕。名曲！「CATALYPTIC」この曲大好き。前曲のオルガンの響きに怪しい色が混じりだす冒頭の後、勇ましく駆け出す。ジリジリ高まる緊迫感…そして悲劇的でクラシカルな旋律を奏でるハードなギターが降り立つ瞬間！鳥肌立つカッコよさ。最高！「MAIN VEIN 3」は寂しげに爪弾かれるアコギ伴奏で歌う小曲。「SPRINKLE ROAD TO CORK STREET」は管弦楽が優雅に彩る曲だが、時々不穏な音像を挟む。「ODE TO MISSY MXYZOSPTLK」は小気味よく突き進む曲調の中を、ギターが縦横無尽に飛び回る。スリルを高めていく終盤にワクワク。「STRANGE」はハードめ。必死に訴えかける。熱気漂うギターソロ中心の間奏も充実。「A THOUSAND THOUGHTS」は管弦楽中心の伴奏で歌う。古き良き時代の映画音楽って感じ。ロマンチック！「THOUGHTS AND FEELINGS」は赤ん坊の泣き声と電話のベルで繋がって始まる。熱く高揚感ある曲。コーラスが絶妙。中盤の高まりがスリリング。興奮する！私の持ってるCDだとなぜかトラック分けされてないが最後の曲は「MAIN VEIN 4」で、メインテーマが熱狂的に再現され大団円。
他の国からのトップレビュー
tibii
ouh la bizarre
2022年8月22日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
tibii
2022年8月22日にフランスでレビュー済み
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Leonardo
Pessimo bootleg di un disco pretenzioso
2021年11月5日にイタリアでレビュー済みAmazonで購入
pedro
La grabación salta de una pista a otra sin continudad.
2013年6月24日にスペインでレビュー済みAmazonで購入
Amazon Customer
Never could understand why this band didn't get famous.
2010年10月11日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
M. Roberty
Gaps between tracks ruin otherwise great album
2010年9月12日に英国でレビュー済みAmazonで購入
