2008年に発売された「Incomplete Questions」と
嬉しいボーナストラックを大量収録したこのCEOの再発盤によって、
yes, mama ok?のファンは非常に安価に彼らの音源を入手できるようになりました。
「それこそ昔は…」等と言いだすとジジくさくていけませんが、
再発盤が発売されるまでは「砂のプリンなら1万円」、「CEOなら3万円」というような酷い中古相場で、
コロムビア時代のアルバム(Incomplete Questions収録)については
高騰はしていないながらも「あ〜る盤」という微妙に嬉しくないアイテムを購入せざるを得ない状態でした。
(現在あ〜る盤は生産終了、オンデマンドCDに移行したようです。
このレビューを書いている時点ではyes, mama ok?のアルバムはオンデマンドCD化されていない模様)
さて、そんな私自身もCEOは欲しい欲しいと思いながらも手が出ず未聴だったファンの一人でして、
3500円という微妙に高めの値段設定も3万円と比べたら全然問題にならないと即買いしてしまいました。
中身については良くも悪くもyes, mama ok?ということで、非常に脱力感溢れるトラックの数々に
「あの時血迷って3万円出さなくてよかった!」と違う意味の喜びを噛みしめながら何度も聞き返しています。
ボーナストラックについては、個人的にyes, mama ok?で一番好きな曲である「Hurry Up!」が収録された事は嬉しい限り。
この曲は「9 Pieces of Brownie」という所謂渋谷系の音楽を集めたコンピレーションアルバムに収録されていた曲で、
今では値崩れしてかなり安価で入手できるものの、昔はこの1曲を聴くために2000円以上払って中古盤を購入したものです。
元々の音源と比べて微妙にもっさりした音質に感じるような気がしないでもないですし、歌詞も収録されていないようなので
多少のがっかり感はあるのですが、まぁとりあえずこの曲の歌詞がやっと分かるのかもしれないというのも
このアルバムに飛びついた理由の一つだったりしたわけです。
書いてみて改めて思いますが、私のような人間にとっては、純粋に良い曲を聴きたいから買うというより
色々な暗い楽しみを味わうために買うという意地悪なアルバムなんだなぁと思います。
とりあえずCEOに手が出なかったファンは間違いなく買うべきですね。