イージーでクリアしました。だいたい１５時間くらいです。エンドは色々とあるようですが自分は幸せな未来を選んだようです。よかったな、ヴィンセント。
特典サントラのできは異様に良かったですね。悪夢パートなどで流れるクラシックのアレンジ曲集なのですが、「展覧会の絵」と「革命」のアレンジはここ十年で聞いたクラシックアレンジのなかでもトップ５に入るほど気に入りました。
ストーリーは文句ないですね。恋愛ホラーのうたい文句からブレていないと思います。中盤からはかなりホラー寄りでしたが。後半は逆に恋愛でもホラーでもない要素が増えたかな。
ストーリーで重要な要素は「恋愛」「悪夢」「迷える羊」ですね。細かい会話にも気を配ったつくりで単調になるかと思ったバーでの会話もかなり刺激的。というよりこのゲームのストーリーの部分に興味がある人はそっちのほうがメインになるかも。脇役の話に意外と引き込まれるんですね。自分は特にリーゼントの本部長とその部下の長髪男のコンビの話がかなり気に入りました。念のために言っておきますが当然、話の内容は重くなっていきます。特に長髪男の過去はかなりヘビー。ぜひ話しかけてみてください。
他にも渋くてお茶目なバーのマスターなんかがいますよ。彼との会話はかなり楽しいですね。このゲームには珍しいことに陽気な方向で。
で、多くの人が頭を悩ませたであろう悪夢パートですが…
思ったよりアクション性が強かった。本当に強かった。ラストにいたっては運もないと無理ですね。
ですのでよっぽど頭の回転が速い自信がある人を除いて最初は必ずイージーで行くことをオススメします。
最初はサクサクすすめるかもしれませんが罠の石とかがでるようになってからはノーマルだとキツイですね。
ゲームとしてのやりごたえよりもストーリーが気になる人は絶対にイージーで！初見で一手巻き戻しなしは相当にキツイです。操作ミスの挽回もできませんしね。
自分は３面まではノーマルで頑張ったんですが、早く話をすすめたくてたまらなくなってしまったのでバーでの自由行動になった瞬間にイージーに変えてしまいました。
ちなみに難易度はバーでしか変えられません。悪夢パートの途中にセーブポイントはありますが、そこで難易度は変えられないのでバーでのセーブデータは必ず残すようにした方がいいでしょう。
ファイルは１２あるので足りないということはないかと。ただ、難しいから難易度下げたいけどここじゃ変えられない…となってしまう人もいるのは間違いないと思うので、この点は同じステージでリトライを連発した時に難易度変更をするかどうかの選択肢が発生するなどの措置は取るべきでしたね。もしくは「タイトルに戻る」という選択肢とは別に「バーのパートからやり直す」などを用意するなど。クリア評価が階層ごとなのでやり直しはその日の悪夢の最初からになるのでしょうが、それでもイージーでやり直したいという人は少なくないのではないでしょうか？
ただこういう細かい仕様の点を除けばアクションパズルとしての面白さはかなりあります。
基本は石を動かして足場を作って上に登っていく。というシンプルなものですが。
・石同士は辺で繋がる
・石のふちにぶらさがったまま移動できる
この２点がかなりパズルとしての面白さを高めてくれています。
感覚としては「詰め将棋じゃなくて早指し将棋なんだなー」というところでしょうか。
もちろん詰め将棋的な考えぬくことで登るステージもありますが、全体としてはこのゲーム独特の動きとそこから発生する定石をほぼ無思考でだせるようになることが重要なステージの方が多いと思います。
この定石は悪夢パートの中継地点である踊り場で羊達との相談から色々と知ることができます。
本人たちは＜技＞と呼んでおり、フルボイスで「俺の技どうよ！」な話を聞いているとちょっと恥ずかしくなってくることもありますが聞かずにクリアするのは至難のわざなので羊達とは積極的に会話をしていきましょう。
慣れてくると石の構造を見た瞬間に「これはあの方法で登れる！」と瞬間的ににわかってニヤリとしたり。
まぁそのうち見慣れない石のならびに遭遇して「こんなん登れねぇよ！」「わっかんねーよ！」「詰んでるだろこれ！」とか言い出すんですけどね。そこから押したり引いたりミスだったと気づいて巻き戻したり。一手巻き戻しはだいたい９手前ぐらいまでは連続で戻せるようですが、そこまで戻した状態でも詰んでいるとそこでリトライ。そんな感じですね。
ただ不満点もあります。それは裏が見にくいこと。視点の自由が制限されてるんですね。３６０度自由に回転させたりはできません。主人公が裏にぶら下がったり、石がかなり入り組んでいると裏を見たいことが多くなるのでこの点は本当に残念です。もしかしたら設定次第ではもうすこし見やすくなるのかもしれませんが少なくともデフォルトのままではちょっとやりにくかったです。そこまで複雑にしなくても意外とシンプルな方法で登れるところがほとんどだったのでクリア不可能というわけではないですが。
とにかく重要なのは
・まずはイージーで
・一手巻き戻しを積極的に使う
・定石に慣れる
・詰まったらやってないことからやってみる
ですね。
あとボス戦で妨害をしてくるのがいますが、攻撃地点を赤く表示してくれるものの最後の方の敵の技には予告からほぼ１秒ぐらいで発動するのもあるので見てから回避はほぼ不可能です。やばいかもと思ったら早めに警戒態勢に入ってしまいましょう。それでもだめなときは運が悪かったと開き直る。自分は登りに夢中になると他が目に入らなくなってしまうので１０回は開き直りました。
悪夢パートは考え方にかなり慣れが必要ですが一度わかってしまえばスルスルと登れるようになります。手早く登れるようになればそれだけ時間にも余裕がでてくる。体験版できればストーリーの最後までクリアできるは言いすぎですが、途中で投げてしまった人もトライ＆エラーを恐れずに頑張ってみてください。いつか道は開けます。
追記：
二週目をノーマルでやってみましたが、６夜の第三層が異様に難しいですね…。
一週目で慣れたのかそこにいくまではノーコンティニューでいけました。
ただノーマル以上はやはりパズルゲーを楽しむつもりのある人にしかオススメできませんね。
エンドは選択肢で前回とは真逆の方向を狙ってみたら簡単に別のエンドを見れました。
悪夢パートのみで判断したら星３つぐらい。そこからどれだけ楽しめるかはストーリーや酒場パートの細かい遊びとの相性次第。そんなゲームでしょうか。
自分は運がいいほうなのでしょう。
あとロード中にでる引用が好きでした。
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