時は2033年、場所はメキシコ。おかしな成分を含んだ健康食品を無理矢理食わされて腑抜けになった人民が
独裁者に支配される街パラダイスシティ。宗教は禁じられ、信者は反逆者として弾圧を受けている。
主人公パブロは独裁者の息子で、髪は8:2分けのおぼっちゃまで、酒やドラッグ、ライフルで人間(反逆者)狩り
などとやりたい放題の放蕩息子であるが、実は本当の父親が反政府勢力の中にいると知って、自分も何となく
そっち側に加担。実の父と再会して仮の父(独裁者)に反旗を翻す。…といった話。
しかしなんだろう、この中途半端な未来設定は。近未来っぽいアイテムはチョコチョコ顔を出しますが、なるべく
近未来的でない場所(きったねえ便所とか)での撮影に終始しているし、街の遠景が映し出されても普通の風景に
何やらサイバーな建物や妙な突起物が付け足されているだけだし、これなら日本の臨海副都心の方がよっぽど
近未来的ってもんですよ。
後半に起こる大規模な反乱はどっかから持ってきた暴動のニュース映像みたいなもので簡単に済ませられるし、
バトルと呼べるのはほんの数分の銃撃戦ぐらいだし、これホントに5億円もかかってるのか?嘘でしょ?
ストーリーも人間関係も行き当たりばったりなバカバカしい展開で、なんともラテンドラマのノリはよーわからん。
ラストも完全に投げっぱなしで終わりますが、その後の話より制作費の内訳が気になって仕方がないです。