カリフォルニアのSSWアーサー・リー・ハーパーの、1stと2ndの2in1リイシュー。
前半を占める68年の1st「ドリームズ&イメージズ」はアコギの弾き語りに控えめな管と弦が乗る編曲で、サウンド・イメージはコリン・ブランストーンの「一年間」にかなり近いと言っていい(こっちの方が3年も先なんだけど)。ただ、主役はあくまで繊細で儚いヴォーカルである。
後半は75年の2nd「ラヴ・イズ・ザ・レヴォリューション」。こちらは電化&リズム隊も入ってバンド・サウンドの体裁を取る曲が多い。が、7年も空いていた割には違和感なくすんなり移行できる…つーか、ほとんど変わってない(笑)。ややヴォーカルに張りがあるのはこちらだがシャウトと言うには程遠く、根っからのラヴ&ピース野郎だったんだろうなと思われる。
この2in1は既に廃盤になったのか一部でプレミアが付いており、1stのみのリイシュー盤が別レーベルから発売されているが、現時点ではこっちの仕様も探せばまだあるようなのでお早めに。しかしビッグ・ピンクといい、最近の韓国レーベルのリイシュー仕事は侮れない。日本のレーベルは仕事は相変わらず丁寧なんだけど、ひっくり返るような「世界初CD化」みたいなのが最近少ないね…。