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「プレイエル」のピアノ録音は、他の演奏者の物も持っており、「スタインウェイ」などの硬質な音に比べ、写真で言えば、「ソフト・フォーカス」のような、柔らかな音質、と捉えていました。
しかし、ここで使用している「プレイエル」の音は、古楽器オケのピッチに合わせた所為か、やや渇いて、小さくまとまってしまっているように感じます。古楽器の中規模オーケストラは、ピリオド演奏であり、渇いた、きつめの高音（特にヴァイオリン）という事が大きく影響し、ここでは、ピアノのサポート役として、悪い方向に導いてしまったように感じます。
細かいパッセージを再現しようとする、仲道さんの努力は、ひしひしと感じられるのです。
ＳＡＣＤサラウンドで再生して聴きました。生々しさは良く感じられましたが、却って古楽器の渇いた音、特に弦楽器の高音が耳に付きます。
もう一度、オケとホールを変えて再録音すると、もっと良い結果になるのでは・・・・と感じました。また、渇き気味の音質は、録音エンジニアの仕事が上手くなかったのではないでしょうか？ホールの残響が殆ど聴こえず、「無響室」のような、直接音が殆どで、音質の硬さを作り出してしまったように思えます。同じ古楽器で同曲を演奏している「エマニュエル・アックス」の録音は、非常に瑞々しいのです。
斬新な試みである事は良く感じられるので、少々残念です。
私の再生装置は、パイオニアのＡＶプリメインアンプで、フロントスピーカー用には、パイオニアのプリ・アウト端子から、「アキュフェーズ」のパワーアンプを接続して再生しています。スピーカーは、ＪＢＬのＳ１４３という３５センチウーファーで、高音域は50kHzまで再生可能ですが、パイオニアのパワーアンプをそのまま接続すると、渇き気味の音になるので、「アキュフェーズ」のパワーアンプできつめの高音を出さないようにしていますが、それでももう一つ惜しい結果になってしまいました。
【３月１０日】追記
ピアノのヴェテランである、先輩（アキュフェーズのプリ・アンプ、パワー・アンプ、スピーカーは、ヤマハのNS－1000）に聴いてもらったところ、「音質的には、全く問題無いよ」と言われました。また、先輩はダイヤトーンのスピーカーでも聴いてみても、「乾いた音では無かったよ」と言われ、やはり、私のスピーカーが、JBLである事が問題でした。ダイヤトーンのスピーカーは、結構鮮明な高音を聴かせてくれますが、それでも問題が無いという事で、JBLでのクラシック録音の再生の難しさが、原因でした。クラシック用には、タンノイやB&Wなど、少し癖が有っても、綺麗な響きを聴かせてくれるスピーカーが良いのかもしれません。サブシステムとして、別のスピーカーを購入すべきか、迷っています。う～ん！再生装置は、使い分けられないと難しいのですね。良い教訓となりました。というわけで、星５つに変えました。
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