2007年結成、当初より都内を中心に激しいライヴ活動を展開する平均年齢25歳の若きバンド、壊れかけのテープレコーダーズ。 昨年1stアルバム『聴こえる』(ハヤシライス・レコード/HAYA3)を発表後、オルガンをフィーチャーしたそのドリーミィーでサイケデリックなバンド・サウンドと男女ツイン・ボーカルが、“フィル・スペクター・ミーツ・ジャックス”と評判を呼び、同年フジロックに出演。本年参加したコンピ・アルバム『TOKYO NEW WAVE 2010』では、太平洋不知火楽団、Far France、オワリカラ、andymoriといった次世代オルタナ・シーンの参加バンドの中にあって、異色中の異物としてさらに評価を上げることとなる。 この1年に数多くのライヴで発表し磨き上げられてきた新曲を録音、MIXからマスタリングまでの全てをエンジニア・中村宗一郎氏に託し、アンビエンス感を重視し(さらにこのタイプには珍しく、ボーカル・バランスを上げたことは特筆すべき)、出来上がったのが本作、全8曲、フル・アルバム。‘風に向って放尿ス’と歌い放ったニール・ヤング『渚にて』を思い起こさせる白日夢のヤングマン・ブルース・アルバムだ。発展していくその様をご期待ください。 なお、ジャケットに使われたオブジェは、アーチスト・JIROXによる作品。アート・ディレクション/デザインは、「遊」「HEAVEN」「ガロ」などの雑誌からYMOのジャケットまで手がけた羽良多平吉氏による。