3rdアルバムかつ、初のフルアルバム。
本作からベーシストがチェンジし、ドラマーとギタリストは本作で脱退することになるため、1つの区切りとなった作品。
10代の女の子がほぼ1人で全曲を書きあげた楽曲は、相変わらず素晴らしいクオリティー。
全曲にキャッチーな歌メロがあって、misakiはまさしく天才ソングライターと言える。
1曲目にふさわしい、キャッチーなロックリフで幕を上げる”1,2,3! 4,5,6!”はサビのキーの高さが少々気になるが、最高のロックンロールチューン。
2曲目は哀愁を感じさせるメロディーが素晴らしい、パンクチューン。タイトなデニムを履き、ギターをかき鳴らすmisakiが見られるPVもカッコいい。
3曲目はメロディアスなポップチューン。
しかし歌詞を見てみると、「不治の病で寝たきりの少女が今を受け入れて、絶望を希望に変える」という風な、とても切ないストーリー。
寂しげなBメロから、ハッピーなサビへの転換が、歌詞を思うと泣けます。ギターソロも素晴らしい。
“How are you”はスペサンの王道と言える、ハッピーで元気いっぱいのアメリカ西海岸風ポップパンク。途中の英語による語りが日本人離れしていて、カッコいい。
“Anything”は初の本格的なバラード。絶唱と言いたい、切ない歌が胸を締め付ける。まさに歌姫。
上記5曲以外にも良い曲がたくさん。スペサンを初めて聴くなら、”You say good-bye”収録の”Hello Colors”を勧めるけれど、本作の出来が劣っているわけではないですよ。