本書の冒頭に「余計な評論や人名辞典めいたものはなくした方がわかりやすいのではないか」「ザッパ評論に関しては大山甲日さんの名著『大ザッパ論』にかなうわけがない」とあります。実際本書の各作品の解説文は各作品の背景が中心で、評論めいた文章はほとんどありません。こうしたディスクガイドでよくある「聴きどころ」すら提示しないのはいかがなものかと思いますが。そういう意味で私は「ガイド」以下だなと思いました。
ただ「カタログ」という意味では優秀で、ザッパ、キャプテンビーフハートの全作品(2010年まで)に加えて、プロデュースした作品、バンドのメンバーのソロ作品や周辺作品まで紹介してあり、初心者にはありがたい充実ぶりです。
本書はそもそもザッパ初心者向けに作ったものらしいのですが、そういう意味で首をかしげる点もちらほら。例えば各アルバムの紹介ページのデータ部分では各曲の表記は英語の原題なのに、解説文では邦題で書かれているので初心者にはどの曲のことを言っているのかわかりません(例えばザッパのことを知らない人で「いたち野郎」と言われて"Weasels Ripped My Flesh"と即座に翻訳できる人がどれほどいるのか)。曲順もLPでの表記(A面、B面)にしているのもCDで買うことになることが多いと思われる初心者に対する配慮としていかがなものかと。逆にこうした邦題やLPに親しんだ世代には物足りないであろう情報ばかりで内容として、どういう層を対象にしているのかわかりません。
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フランク・ザッパ/キャプテン・ビーフハート・ディスク・ガイド 雑誌 – 2011/1/18
和久井光司
(著)
幅広いロック・ファンのために書かれた“ザッパ宇宙”の解説書
ロックの枠を超越する傑作、問題作を、1993年に没するまで数多く遺した鬼才フランク・ザッパ。その盟友であり、ザッパに劣らず独創的な音楽を生み出しながら、惜しくも2010年暮れに世を去ったキャプテン・ビーフハート。二人の全オリジナル・アルバムはもちろん、厖大な量の発掘音源収録アルバムや参加アルバム、ザッパのプロデュース作品と関連レーベル作品、そしてマザーズやマジック・バンドに参加したメンバーのアルバムまで、オール・カラーで掲載。そのすべての作品を和久井光司がわかりやすく解説し、前衛だ、難解だと言われることが多かった二人の偉大なアーティストの全貌を明らかにします。
■ フランク・ザッパ・イン・ジャパン1976(写真=桑本正士)
■ フランク・ザッパ・コレクション
■ キャプテン・ビーフハート・コレクション
■ ザッパ、ビーフハートを“アヴァン・ギャルド”から解放しよう
■ 直枝政広×和久井光司(対談)~混沌と美メロのカタルシス
■ フランク・ザッパ大雑把年譜
■ フランク・ザッパ
□ オリジナル・アルバム
□ シングル・リスト
□ 未発表音源収録/編集アルバム
□ CDより入手しやすい音楽配信作品
■ キャプテン・ビーフハート
□ オリジナル・アルバム
□ シングル・リスト
□ 未発表音源収録/編集アルバム
□ CDより入手しやすい音楽配信作品
■ 関連作品
□ LAロックの一側面としてザッパ・ファミリーを眺める
□ プロデュース/関連レーベル作品ほか
□ フランク・ザッパ関連レーベル・シングル・リスト
□ 関連ミュージシャンのアルバム
ロックの枠を超越する傑作、問題作を、1993年に没するまで数多く遺した鬼才フランク・ザッパ。その盟友であり、ザッパに劣らず独創的な音楽を生み出しながら、惜しくも2010年暮れに世を去ったキャプテン・ビーフハート。二人の全オリジナル・アルバムはもちろん、厖大な量の発掘音源収録アルバムや参加アルバム、ザッパのプロデュース作品と関連レーベル作品、そしてマザーズやマジック・バンドに参加したメンバーのアルバムまで、オール・カラーで掲載。そのすべての作品を和久井光司がわかりやすく解説し、前衛だ、難解だと言われることが多かった二人の偉大なアーティストの全貌を明らかにします。
■ フランク・ザッパ・イン・ジャパン1976(写真=桑本正士)
■ フランク・ザッパ・コレクション
■ キャプテン・ビーフハート・コレクション
■ ザッパ、ビーフハートを“アヴァン・ギャルド”から解放しよう
■ 直枝政広×和久井光司(対談)~混沌と美メロのカタルシス
■ フランク・ザッパ大雑把年譜
■ フランク・ザッパ
□ オリジナル・アルバム
□ シングル・リスト
□ 未発表音源収録/編集アルバム
□ CDより入手しやすい音楽配信作品
■ キャプテン・ビーフハート
□ オリジナル・アルバム
□ シングル・リスト
□ 未発表音源収録/編集アルバム
□ CDより入手しやすい音楽配信作品
■ 関連作品
□ LAロックの一側面としてザッパ・ファミリーを眺める
□ プロデュース/関連レーベル作品ほか
□ フランク・ザッパ関連レーベル・シングル・リスト
□ 関連ミュージシャンのアルバム
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登録情報
- ASIN : B004G60FPO
- 出版社 : ミュージックマガジン (2011/1/18)
- 発売日 : 2011/1/18
- 雑誌 : 238ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 154,233位雑誌 (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2018年7月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
細かいマニア向けの情報をカットして、同じミュージシャンだから分かることが書かれていて、そういう見方があるのかと思わされます
批判する人は多いし、確かに間違いがありますが、初心者にとってそんな間違いは気にならないと思います
ザッパ初心者向けに、できるだけ分かりやすい書かれていると思います
それと大事な点は、ザッパと牛心隊長に関わった人達のアルバムが載っていることです
これは今までのどの本にも載っていません
大山さんの本も読み応えがありますが、あれは初心者には読みづらいと思います
初心者でザッパの全体像が知りたい方には、大推薦します
それと、その後発売されたアルバムを加えて、改訂版を出してほしいです
批判する人は多いし、確かに間違いがありますが、初心者にとってそんな間違いは気にならないと思います
ザッパ初心者向けに、できるだけ分かりやすい書かれていると思います
それと大事な点は、ザッパと牛心隊長に関わった人達のアルバムが載っていることです
これは今までのどの本にも載っていません
大山さんの本も読み応えがありますが、あれは初心者には読みづらいと思います
初心者でザッパの全体像が知りたい方には、大推薦します
それと、その後発売されたアルバムを加えて、改訂版を出してほしいです
2018年4月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あくまで初心者向き。ディスクレビューも分りやすいし、いいんじゃない?
2018年5月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容が非常に分かり易かったです。
入門の方にもマニアの方にもいいと思います。
入門の方にもマニアの方にもいいと思います。
2012年5月18日に日本でレビュー済み
紹介されている全てのアルバムのカバーがカラーで、大変シンプルな構成。
生前発売された作品は基本1ページで、著者のこれは!という作品は2ページで紹介されている。
以下の2ページの作品の選択に不満はない。
「Freak Out!」,「Uncle Meat」,「Hot Rats」,「200Motels」,「The Grand Wazoo」,「Over-Nite Sensation」,「One Size Fits All」,「Zappa In New York」,「Sheik Yerbouti」,「Shut Up'n Play Yer Guitar」,「Them Or Us」,「You Can't Do That On Stage Anymore Vol.1」,「Ahead Of Their Time」,「The Yellow Shark」,「Lather」。
他に、ビーフハートが「Trout Mask Replica」,「Shiny Beast(Bat Chain Puller)」。
所謂ロックファンと呼ばれる人たちでもザッパ聴いた事無い人は、たくさんいるだろう。
試しにどれか一枚聴いて欲しいね。デカイ音でさ!
この本は、多分日本で初めてのザッパのディスク・ガイド本であり、個人的には待望という言葉が相応しい本であった。まず発売されたこと自体に、私は拍手するね。
また175ページから238ページにわたって、プロデュース作や関連レーベル作、関連ミュージシャンのアルバム等が紹介されているのだが、これがとっても個人的に大助かり。
確かにザッパがメジャーに見える程、どマイナー(日本で?)な作品が多い・・・、しかーしだ、これが実に味わい深く興味深い作品群であるし、個性溢れるミュージシャンが多数紹介されているのだ。
著者のこれはちょっとという表現はある。でも言い出したらきりないし。
私が敬愛するミュージシャン、フランク・ザッパのディスク・ガイド本の存在がまず快挙なんだ。
ディランやマイルスと並ぶレコード・コレクターズ増刊ディスク・ガイド本シリーズで、これで定価2,000円って、かなり安いと思うね、私は。
所謂ザッパ・フリーク連中?とやらから、ザッパを解放したいという試みも感じられる。
良いね!おすすめ。
生前発売された作品は基本1ページで、著者のこれは!という作品は2ページで紹介されている。
以下の2ページの作品の選択に不満はない。
「Freak Out!」,「Uncle Meat」,「Hot Rats」,「200Motels」,「The Grand Wazoo」,「Over-Nite Sensation」,「One Size Fits All」,「Zappa In New York」,「Sheik Yerbouti」,「Shut Up'n Play Yer Guitar」,「Them Or Us」,「You Can't Do That On Stage Anymore Vol.1」,「Ahead Of Their Time」,「The Yellow Shark」,「Lather」。
他に、ビーフハートが「Trout Mask Replica」,「Shiny Beast(Bat Chain Puller)」。
所謂ロックファンと呼ばれる人たちでもザッパ聴いた事無い人は、たくさんいるだろう。
試しにどれか一枚聴いて欲しいね。デカイ音でさ!
この本は、多分日本で初めてのザッパのディスク・ガイド本であり、個人的には待望という言葉が相応しい本であった。まず発売されたこと自体に、私は拍手するね。
また175ページから238ページにわたって、プロデュース作や関連レーベル作、関連ミュージシャンのアルバム等が紹介されているのだが、これがとっても個人的に大助かり。
確かにザッパがメジャーに見える程、どマイナー(日本で?)な作品が多い・・・、しかーしだ、これが実に味わい深く興味深い作品群であるし、個性溢れるミュージシャンが多数紹介されているのだ。
著者のこれはちょっとという表現はある。でも言い出したらきりないし。
私が敬愛するミュージシャン、フランク・ザッパのディスク・ガイド本の存在がまず快挙なんだ。
ディランやマイルスと並ぶレコード・コレクターズ増刊ディスク・ガイド本シリーズで、これで定価2,000円って、かなり安いと思うね、私は。
所謂ザッパ・フリーク連中?とやらから、ザッパを解放したいという試みも感じられる。
良いね!おすすめ。
2020年8月19日に日本でレビュー済み
当方アポストロフィ発売の頃から時々離れてはいましたが、ほぼリアルにザッパを聞いていました。
それでも膨大な作品数で訳が分からなくなっていましたが本書がその悩みを解決してくれましたし、関連ミュージシャンの作品紹介等は非常にありがたく参考にしました。
(大山甲日さんのザッパ関連著作も全部所有しておりますが、いかんせん文体が私には馴染めず結果的に内容が頭に入ってこないので本棚から取り出す事は殆どありません)
本書、確かに間違いが散見されますが、初心者の方や私の様に聞いてきた期間は長いもののそんなにコアではないマニアには非常に便利なガイドだと思います。
それでも膨大な作品数で訳が分からなくなっていましたが本書がその悩みを解決してくれましたし、関連ミュージシャンの作品紹介等は非常にありがたく参考にしました。
(大山甲日さんのザッパ関連著作も全部所有しておりますが、いかんせん文体が私には馴染めず結果的に内容が頭に入ってこないので本棚から取り出す事は殆どありません)
本書、確かに間違いが散見されますが、初心者の方や私の様に聞いてきた期間は長いもののそんなにコアではないマニアには非常に便利なガイドだと思います。
2011年12月21日に日本でレビュー済み
1枚1枚を丁寧に解説しているので、
特にザッパのような何から聴いて良いのかよくわからないミュージシャンの入門書としてはよくできている。
ザッパ本といえば有名な「ザッパ論」があるけれど、あそこまでヘビーだとさすがに読者を選ぶ。
ザッパの音楽に興味がある!アルバムを5枚くらい持ってる!
そんなライトファンには非常にありがたい代物だろう。
コアなファンから見ると間違いが多いようだが、
入門者にとっては気になるレベルではない。
ただ、気になったのは
作品紹介以外の部分での筆者の言葉。
「本を書くのは大変だ!」「時間が本当になかった!」
そんないいわけじみたことを書く必要は全くなかっただろうに、
個人的には興ざめだ。
是非とも間違い箇所を素直に認め、
いいわけパートをカットした修正版を出して欲しい。
特にザッパのような何から聴いて良いのかよくわからないミュージシャンの入門書としてはよくできている。
ザッパ本といえば有名な「ザッパ論」があるけれど、あそこまでヘビーだとさすがに読者を選ぶ。
ザッパの音楽に興味がある!アルバムを5枚くらい持ってる!
そんなライトファンには非常にありがたい代物だろう。
コアなファンから見ると間違いが多いようだが、
入門者にとっては気になるレベルではない。
ただ、気になったのは
作品紹介以外の部分での筆者の言葉。
「本を書くのは大変だ!」「時間が本当になかった!」
そんないいわけじみたことを書く必要は全くなかっただろうに、
個人的には興ざめだ。
是非とも間違い箇所を素直に認め、
いいわけパートをカットした修正版を出して欲しい。
2012年6月12日に日本でレビュー済み
書いてある内容は、とにかく間違いが多すぎる。かなりの部分がCDのライナーノートからの
孫引きっぽいし。この本の情報の重要性は ネット以下。今改めてザッパの作品を本という形に
まとめるのであれば、もう少しちゃんとした視点やフォーマットを提示してくれと言いたい。
編集が雑。
孫引きっぽいし。この本の情報の重要性は ネット以下。今改めてザッパの作品を本という形に
まとめるのであれば、もう少しちゃんとした視点やフォーマットを提示してくれと言いたい。
編集が雑。