前作Eternal Returnは、ややガチガチ行きすぎた印象がありました。
特にヴォーカルのスクリームの質の変化(低く硬くなっていた)が気になり、本来の魅力を発揮できていないように感じました。
今作では、そのあたりをしっかり修正してきてくれています。
ヴォーカルは高めのスクリームに戻り、コーラス部分はかなり「歌って」いますが、Deliver Usの時とは異なり
大半はクリーンになりきらない声になっています。
このスタイルが、本人にもバンドの音にも一番合っていると思います。
ギターの二人もたいへん素晴らしく、随所でリフのかっこよさ、メロディーの美しさを堪能できます。
特に、Hidden Hands〜以来となる長いインスト曲Terra Solarisは最高です。
ファンの中には、いまだにクリスノリス不在を嘆く向きもあるようですが、
個人的には、こんなにいい作品が聴けて彼を恋しがる理由がありません。
今作で、相応しい評価と人気を獲得できることを願っています。