ペルーの首都リマのバリオといわれる下町で19世紀の終わり頃から演奏され1930年代ごろにはスタイルが出来上がったといわれるムシカ・クリオーヤ。
ペルーは、その歴史的、地形的特徴から、ヨーロッパ、アフリカ、そして先住民であるインディヘナの文化が複雑に混じり合い独自の文化を形成していました。
特に首都リマはスペインの南米植民地化政策の拠点として栄えたこともあり、アフリカ人奴隷が多く流入した為、アフロ色の強い混血音楽が生まれました。
このヨーロッパ的優雅さとアフリカ的躍動感を併せ持つリマのクリオーヨ音楽は1950年代頃から、チャブーカ・グランダなどのアーティストたちが高度に洗練させペルーを代表する音楽へと導いたのです。
その下地というかそのルーツでもある、リマ庶民が楽しみながら演奏し伝えてきた普段着のムシカ・クリオーヤを、今も受け継いでいる演奏している2つのファミリア(家族)が共演し、作り上げたのがこの作品です。
本作では、カスティーヨ家とテリー家が共演。それぞれの長老の渋く張りつめた声と若者たちの現代的な感覚が交わり、知られざるペルーの粋な男達の都市伝承音楽を伝えてくれます。
本作は、3面開きのデジパックに収められ、28ページのカラーブックレットには、味わいのある写真満載。
さらに国内盤化に伴い、詳しい日本語解説&抄訳も添付いたしました。