出色の同人ゲームとして話題となった「写本と修道士」の製品版です。
各プレイヤーの手札を決める(デッキを組む)前半。
それを活用して、競りで点数を高める後半。
ルールは簡単でさくさくと進みます。
高く評価したいのはコンポーネントの出来。
ブック型のケース、開くと内側にカード枚数が表記してあるのもいい。
カードも厚く、5つのサイコロもそれぞれの特定カラーと気が効いています。
それらがコンパクトに収納されているのもいい。
ゲームとしての欠点はテーマ性が薄いことでしょうか。
映画(小説)「薔薇の名前」にインスパイアされたと思われる写本修道士がテーマとなっていますが、それを感じさせるルールはなく、まったく別なテーマでもイラストを変えれば通用します。
中世キリスト教世界の雰囲気を期待すると肩すかしをくらうかもしれません。
さらに先にコンポーネントを褒めたものの、サイコロの使用にはやや疑問を感じます。
サイコロは振って目を出すためではなく、単に獲得できるポイント表記として使用します。
特殊カードでポイントを上下すればサイコロを置き替えて得点を表します。
これは同人ゲームとしては制作費を抑制できる知恵ですが、
製品版であれば、ボードに価値ポイントを印刷しマーカー駒を用意するべきだと思います。
マーカーの上下で価値の変動がわかりやすいですし、
なにより修道院のテーマとサイコロはまったく雰囲気があいません。
サイコロという細かいところに拘泥しましたが、良ゲームゆえに残念さが際立つということです。
おもしろさは相当ありますので、ぜひ遊んでみてください。
品番 | IEL51028 |
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プレイヤー数 | 4人 |
電池使用 | いいえ |
電池付属 | いいえ |
対象性別 | ユニセックス |
メーカー推奨年齢 | 10歳以上 |
言語 | 英語 |
商品モデル番号 | IEL51028 |
製品サイズ | 13.97 x 19.69 x 3.81 cm; 399 g |
ASIN | B004MW46RU |