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【第六回・さすらいびとの荒野】
春日兄弟から見ると、光子力ロケット開発のライバルにあたる南条博士が登場します。
純粋に人類の進歩を願う春日兄弟に対して、南条博士は金の為に研究を進めています。
ただ、元々金に汚いわけではなく、幼少から周囲から奇異の目で見られていたこと、
父親が宇宙人に殺されたこと、ゴルゴン星人に大金を見せられたこと等で歪んでしまったようです。
「春日兄弟は僕とは違う」という発言から、綺麗な生き方への憧れや、
自分の今の生き方への憤りを感じます。
「春日兄弟も、一歩間違えばこうなっていたかもしれない」という対比が上手く出来ていた回でした。
南条博士を演じたのは、アニソン界の巨匠・佐々木功さんで、憤った男を上手く演じられていました。
南条式光子ロケットの実験を見学している時、兄弟の中に何故かシルバー仮面が混じっているシーンは、
当時のミスでしょうか。
【第七回・青春の輝き】
これまでは短絡的だった三男・光三が、ここ一番で行動力を見せる回です。
流石、後のウルトラマンタロウですね。
姉として、光三の努力や勇気を評価するひとみもまた良い感じでした。
『シルバー仮面』の中では、犠牲者もいませんし、後味の良い回ですね。
キマイラ星人とシルバー仮面が商店街を走り回る姿はシュールで笑えますww
【第八回・冷血星人の呼び声】
会話内容は第二回のキルギス星人との会話と似ていますが、こちらは被害妄想が強いと感じました。
しかし、人類全てが平和主義者ではないので、被害妄想と切り捨てきれません。
このエピソードでそれ以上に後味が悪いのは、青年科学者が婚約者を撃ち殺してしまう所です。
婚約者を連れ去られ、宇宙人憎しとソロモン星人を撃ったら、改造された婚約者の姿だった…
ヤバいレベルで鬱ですね。
怒る気力もなく、ただ深い絶望に沈む川上博士の姿は見るのが辛くなる幕引きです。
タイトルは「クトゥルーの呼び声」的な印象を受けます。
川上博士役の清水紘治さんは、『ウルトラマンＡ』の怪しい画家や、
『ウルトラマンメビウス』のヤプール人間体役を演じられる方です。
本作では、マトモな人の役でしたが、
【第九回・見知らぬ街に追われて】
『シルバー仮面』では、毎回OPテーマの映像が違うのですが、今回は「葬列」です。
ただでさえ葬列で陰鬱な空気になった後、葬列の参加者が皆殺しにされるという強烈な始まりかたをします。
この話の敵・ドミノ星人の残虐さが解るシーンですね。
ドミノ星人の濡れ衣作戦で、春日兄弟も、一時社会的な信用を失いかけます。
一応、本物と偽物が同時にいる所を警察官が目撃し、疑いは晴れます。
しかし、警察側も宇宙人に対しては対応に困ったようで、兄弟共々誤魔化すしかないと、気持ちは晴れません…
シルバー仮面が、卒塔婆でドミノ星人をぶっ叩く所はインパクトがありました。
不遜だろww
【第十回・燃える地平線】
この回で、光子ロケットは一応完成するのですが、それまでの暗号等の話が
死に設定になってしまったのが残念でした。
父親のメッセージ的な話も、台詞回しが説明的でしたし…
まあ、『ジャイアント編』への路線変更で、無理矢理にでもロケットを完成させなければならず、
苦肉の策だったのだとは思いますが、もう少し頑張って欲しかったです。
ロケットが完成した時の、役者さんの演技は良かったと思います。
アクションの方は、火薬をやたら使ってとにかく派手でした。
薄暗い場所で、周囲が燃えるなか戦う姿は格好良かったです。
タイタン星人のアクターさん的には、相当暑かったのではないかとも思えますがww
【怪人デザイン】
・ゴルゴン星人
キリンのような柄が特徴の宇宙人です。２体が方でくっつくデザインのようですが、
作中では活かされなかったのが残念です。
・キマイラ星人
シンプルな奴が多いシルバー仮面の宇宙人の中でも、シンプルなデザインです。
『ウルトラマンダイナ』の、チャダビン星人にちょっと似てます。
・ソロモン星人
目、鼻、口、顎等、顔のパーツは地球人に近いのですが、
さらに、首は胴体から垂直に突き出ており、そのシルエットは奇怪そのものです。
また、体毛はなく、青白い体表は雪が溶けて固まったような質感でした。
地球人に近い顔に、異形の体を持つ等、 底知れぬ不気味さを醸し出すデザインですね。
・ドミノ星人
生物と、どこかの彫刻をあわせたような、不気味な姿です。
体色も赤と灰色を混ぜたような感じで、こちらもまた不気味ですね。
顔は、ムンクの「叫び」がモチーフだそうですが、顔もまた恐いです。
・タイタン星人
手に鞭を持っており、どことなく指揮官を思わせるデザインです。
大きく開いた口のような器官が特徴ですが、アップで見るとまたボツボツで
グロテスクさが出ています。
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