告白され、その秘密守り続けるという神父の役にはモンティはあっていると思うし、愚直と言うか思い込みか激しいというか、執念はあるが優秀とまでは言えない警部役がマルデンと言うのも分かる気がする。
しかし抜かりがあったな。
つまり容疑者が神父であるという子供たちの証言を鵜呑みにしたこと。
これは犯行現場で不知理があっていたのを見たための思い込み。
子供たちは間違いなく神父と言い切ったが、あくまでも法衣を着ていたために過ぎない。
しかも午後11時過ぎの暗い中のこと。
これが名探偵ものだったら似た体系の人物に法衣を着せて「神父か?」と質問するだろうな。
神父でなくても子供たちは「神父だ」と言うだろう。
証言は信頼できない。
したがって陪審員が「疑わしいか、確たる証拠がない」と評決したのは正しい。
ただ、裁判の段階ではなく捜査段階でなってないよな、マルデンの捜査はね。
それと犯人の妻が最後に告白するのだが、これが「私は告白する」そのものなのだろう。
ただ、ここから一気の決着と言うのは急転直下過ぎる。
妻にはもう少し喋らせるべきだったろうし、だいいち、犯人のオットーが銃を持っているなんて。
裁判所内に傍聴人が銃を持って入ってもいいのか?
全く持ち物を調べない時代だったのだろうか。
いろいろ問題はあるけれど、それなりに楽しめたので星四つにした・
3ツ半でもよいが、モンティが頑張ったので。
私は告白する [DVD]
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フォーマット | 字幕付き, ブラック&ホワイト |
コントリビュータ | モンゴメリー・クリフト, アン・バクスター, アルフレッド・ヒッチコック |
稼働時間 | 1 時間 35 分 |
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メーカーによる説明
私は告白する [Blu-ray] | 私は告白する 特別版 [DVD] | 私は告白する [DVD] | |
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カスタマーレビュー |
5つ星のうち3.8
49
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価格 | ¥1,400¥1,400 | ¥1,200¥1,200 | ¥550¥550 |
製品仕様 | Blu-ray | DVD | DVD |
発売日 | 2016/3/2 | 2015/12/16 | 2011/2/14 |
商品の説明
カナダの都市ケベックの教会。ここの神父館で働くオットー・ケラーは、ある夜神父マイケル・ローガンに重大な告白をした。ケラーは生活苦の末、強盗を働いて弁護士ヴィレットを殺害したのだ。この事件はラルー警視が捜 査に乗り出した。ケラーは犯行のとき僧衣をまとっていたので、マイケルに疑 いがかかって来た。だが聖職にある彼は、告白の内容を洩らそうとはしなかった。 そのうえ、兇行の夜、マイケルが国会議員グランドフォードの妻ルースと逢っていたこともわかって、 彼への心証は益々悪くなった。ルースは無実を明かすために良人、検事、 警視、マイケルらの前で、マイケルとの過ぎし日の恋を打ちあけた。死体を調べた結果、 ヴィレット殺害の時刻は、マイケルがルースとわかれて30分後だった。マ イケルは起訴され公判に附されたが、確証がないため無罪の判決を受けた。 だが大衆は承知せず、マイケルにあらゆる罵声をあびせかけた。事件の真 実を知るケラーの妻は、この様に堪りかねて、真相を曝露しようとしたが…。
登録情報
- 梱包サイズ : 18.03 x 13.76 x 1.48 cm; 83.16 g
- EAN : 4571339481939
- 監督 : アルフレッド・ヒッチコック
- メディア形式 : 字幕付き, ブラック&ホワイト
- 時間 : 1 時間 35 分
- 発売日 : 2011/2/14
- 出演 : モンゴメリー・クリフト, アン・バクスター
- 販売元 : ファーストトレーディング
- ASIN : B004NORTXA
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 57,002位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,812位外国のミステリー・サスペンス映画
- カスタマーレビュー:
イメージ付きのレビュー
5 星
古き良きハリウッドは棒兄弟だらけだった (かも知れない)。
おそらく映画通の人しか知らないことだと思うんですが、これに出演しているモンティことモンゴメリー・クリフト、あとは同時代のマーロン・ブランド、そしてジェームス・ディーン、この映画史に残る伝説級のイケメン3人はみんなゲイでした。「ハスラー」に出演したポール・ニューマン、このハリウッドきってのセクシーガイもやっぱりそう、あとは、イギリスの名優のローレンス・オリヴィエとジョン・ギールグッド、彼らもゲイ行為はしていたそうなので、一応はゲイでした。モンティとマーロンとディーンは代わる代わる、この3人共に後の2人とそれぞれ寝ていたそうなので、これはいわゆるつまり「棒兄弟」ということになるのでしょう。棒姉妹なら1人男を取り合う女2人のこと、穴兄弟なら1人女を取り合う男2人のこと、しかし上の3人はみんな男性なので、棒兄弟というネーミングにおそらくなります。そんな話、モンティの映画そのものと何にも関係ないじゃないか、と言いたくなるクラシック映画ファンもいるでしょう、だけど、往年のハリウッド俳優のゲイ事情というのも、いざ知ってみるとけっこうなかなか面白いものです。まず、ハリウッド黄金期と言われる時代のハリウッド、それは、50年代だろうと言って聞かない人もわりと多いですが、広く見るなら大体、30年代から50年代ということになります。この頃のハリウッドというのはスターイメージが非常に重要なんですね。もう今以上に、というより、今よりずっとずっとずっと、ハリウッドスターについて回るとても神格化されたイメージ、この映画制作会社に大金を流れ込まさせるスターのイメージを壊すわけにはいかないのです。こういうハリウッドでは、ゲイって事実はやっぱりダメなんですね。もう「モーレツに絶対ダメ、何があっても絶対ダメ」というぐらい。そうなると、ゲイ方向が自らの本筋的な趣味になるゲイの俳優は、大抵はみんな「目くらましの為の異性との結婚」をするのです。この結婚する異性はその当時売れている女優であったりすることが多いです。(その女優の方も合点済みの一つの契約のような結婚だったようです)ハリウッドのシステムや、ハリウッドのステレオタイプの考え方に虫酸が走ると言って、オスカーが決まったのに受け取り拒否とかしていた人であったマーロン・ブランドは、ウォリー・コックスという同時代の喜劇俳優の男性との結婚をとても熱望していました。(数多くのハリウッドの男性俳優と寝ていたマーロンの本当の本命はウォリーだったそうです)向こうじゃ神扱いになるオスカー受賞の栄誉を、「要らんわ、んなもん」なんてことを大っぴらにするほどのマーロン、そんな当時のハリウッドでも前代未聞なことをする我が道突進のマーロンですら、本命のウォリーとの結婚をごり押しで進めるということはどうやら出来なかったようです。これはなぜでしょう? なぜだと思います?50年代かそこらのアメリカはまだまだ死ぬほど頭が固かったからでしょうか。または、マーロンが契約していた映画会社なり又は芸能事務所(?)、そこが、オスカーの拒否は話題になったからそれが宣伝も兼ねたしまあいいわ、しかし、男で男との結婚はさすがに絶対ダメだ、それやったら即解雇だからな、とでもマーロンに念押ししていたからでしょうか。おそらくですが、以上の2つの辺りの理由が、きっと相当な壁だったからではないかと思います。それでもマーロンって、このウォリーをずっと愛し続けるのです。ウォリーの死後に彼の遺骨をもらって以降は毎晩遺骨に語りかけ続けるほど、マーロンは死ぬまで一途にウォリーを愛し続けるのです。「俺の死後にウォリーの遺骨と俺の遺骨を混ぜて埋葬してくれ」と遺書に書き記すほど彼が好きだったそうです。(それでなんと死後には二人の遺骨は混ぜて埋葬されました)マーロンの話はこれぐらいにしておきますが、それにしても男性の名優ってなぜかゲイが本当に多いのです。もちろん、生粋の異性愛者の俳優も相当数いるんですけどね。この映画のタイトルは「私は告白する」ですが、美男の中の美男とされたモンティことモンゴメリー・クリフトも、「私はゲイです」と本当は告白したかった人だったかも知れないですよね。(ちなみに余談ですが、リズ・テイラーやマリリン・モンローという同時代の有名女優の2人、彼女らはディーンとかマーロンとかモンティが男と寝ることを知っていました。そういうことを知った上での仲の良い俳優仲間だったそうです)
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■ 登場人物
マイケル・ローガン(モンゴメリー・クリフト) 神父
ルース・グランドフォート(アン・バクスター) マイケルの元恋人、ピエールの妻
ピエール・グランドフォート(ロジャー・ダン) ルースの夫、国会議員
オットー・ケラー(O・E・ハッセ) ドイツからの亡命者、教会に勤務
アルマ・ケラー(ドリー・ハース) オットーの妻、教会に勤務
ヴィレット(オヴィラ・レガーレ) 殺人事件の被害者
ラルー警視(カール・マルデン)
■ あらすじ
◆ 背景
場所はカナダ・ケベック。フランス系の住民が多く、したがってカトリック信者が多いところ。
カトリック教会には神父と信者の二人だけが入れる小部屋、告解室がある。そこで信者は自分が犯した罪などを神父に告白する。これを告解という。
神父は告解を神の代理として聞く。したがってその内容は決して漏らしてはならない。
ここを理解していないと、本作は分からない。神が全能であるならば、わざわざ神父を介する必要はないのだが、神も忙しいのだろう。
◆ 状況
神父を目指す前マイケルはルースと恋人であった。
マイケルは戦争に行った。その間にルースは国会議員と結婚した。
マイケルは戻ってきてルースと会った。会った時にルースが結婚していることを知った。
その時に船で島に渡った。嵐になり船が停止したので、戻ることができず、ある小屋で一晩を過ごした。注、セックスなし。
朝になって二人は小屋の持ち主に発見される。持ち主は今回の犠牲者のヴィレット。
ヴィレットはルースが国会議員の妻と知って、ルースを脅すようになった。
マイケルは神父になった。
オットーは、教会で働くとともに、ヴィレットの元でも働いていた。
オットーは金目当てでヴィレットを殺した。それをマイケルに告解した。
事件の夜、マイケルとルースは会った。その時刻も証明できたが、タイミングからアリバイとはならない。注、二人が会ったのは脅迫対策。
◆ 裁判
マイケルは起訴されて裁判になった。
マイケルはオットーから殺人を告解されたが、それを話すことはできない。
オットーは、マイケルが警察に疑われているのに、自分の罪を警察には話さないという卑怯な態度を取る。
マイケルは証拠不十分で無罪。
しかし「証拠不十分」と言う理由は「本当は有罪」を暗示するので、市民は怒った。釈放されたマイケルが危ない状況となった。
それを見たオットーの妻が真実を暴露した。
■ 感想
まずオットーが極悪である。犯人であり、すべての事情を把握しているのに、何も言わない。
マイケルの態度は、我々から見ると「犯人を知っているのに、なぜ我慢しているのか?」とじれったくなるが、告解を受けた神父としては仕方がない。
本作は、このように悩んでいるマイケルを表現している。
ルースと夫は「自分たちに被害が及ばなければない」と冷淡な態度。そして「この事件で脅迫する者がいなくなった」と喜んでいる。
マイケルに同情するルースを描いてほしかった。
■ 出演者
◆ モンゴメリー・クリフト
有名俳優だが45歳で死亡した。出演作は少ないが、良く知られているものばかりである。
(1948)山河遥かなり/The Search。第二次大戦が決着後のドイツ、アメリカ軍兵士ラルフ・スティーヴンスン(モンゴメリー)はカレル・マリクという少年と出会った。カレルは母親からはぐれたようである。
自分の部屋に泊めてカレルも慣れてきた。母親と再会する見込みもないので一緒にアメリカに行くことにする。手続きを開始するが、その時に母親が現れた。
(1948)赤い河/Red River。共演はジョン・ウェイン、ウォルター・ブレナンなど。トーマス・ダンソン(ジョン)はテキサスで苦労して牧場を作り牛を育てた。マット・ガース(モンゴメリー)は孤児であったが、トーマスに育てられた。
テキサスには十分な需要がなく多数の牛をミズーリ州まで連れていくことになる。しかしトーマスは横暴でメンバーの反発が溜まっていく。またカンザスのアビリーンに鉄道が通じているはずだが、トーマスはミズーリにこだわる。ついにメンバーの怒りが爆発しマットが主導権を握った。
(1949)女相続人/The Heiress。共演はオリヴィア・デ・ハヴィランド。医師のオースティン・スローパーは一人娘のキャサリン(オリヴィア)と暮らしていた。キャサリンに青年モリス(モンゴメリー)が近づいた。容姿に自信がないキャサリンはモリスに夢中になる。実は財産狙いである。
オリヴィアが容姿に自信がない役とはミスマッチだが、その点を除けばなかなかよろしい。オリヴィアにとっては難易度が高い役であった。
(1951)陽のあたる場所/A Place in the Sun。共演はシェリー・ウィンターズ、エリザベス・テイラー。ジョージ・イーストマン(モンゴメリー)は貧乏だったが、オジが経営する会社に就職した。同じ職場のアリス・トリップ(シェリー)と付き合い始めた。
しかしオジの家のパーティで知り合った金持ちのアンジェラ・ヴィッカース(エリザベス)とも付き合い始めた。邪魔になったアリスを殺そうとするが、その時にアリスは事故で溺死した。ジョージはアリス殺しで起訴され、死刑が宣告された。
(1953)終着駅/Terminal station。共演はジェニファー・ジョーンズ。メアリー・フォーブス(ジェニファー)はローマの妹のところに来たが、その時にジョヴァンニ・ドナーティ(モンゴメリー)と深い仲になった。
メアリーは夫や子供がいるアメリカに帰ろうとするが、ローマ駅にジョヴァンニが追いかけてきた。メアリーも迷ってしまい、二人はなかなか決断できない状態となる。
◆ アン・バクスター
彼女はわりと好きな女優。一番の推薦は「イヴの総て」よりも「彼女は二挺拳銃」。後は「青いガーディニア」「カーニヴァル物語」。
(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water。共演はウォルター・ブレナン、ダナ・アンドリュース。ベン・ラガン(ダナ)は消えた犬を探して沼地に入った。そこで殺人犯として手配されているトム・キーファー(ウォルター)に出会った。
村に残っているトムの娘ジュリー(アン)に報告した。トムと何度も話しているうちにトムは無実との印象を得た。トムを迎えに行こうとするが、ドーソン兄弟に捕らえられリンチを受けた。保安官に助けられて解放された。トムを迎えに沼地に入るが、ドーソン兄弟がつけてくる。
(1950)イヴの総て/All about Eve。共演はベティ・デイヴィス。大女優マーゴ(ベティ)の前に遠慮がちな話し方をするイヴ(アン)と言う女性が現れた。イヴは秘書となり、熱心に仕事をしていった。しかしイヴは次第に姑息な手段を使って、周囲の人に取り入り、マーゴを追い落としていった。
(1950)彼女は二挺拳銃/A Ticket to Tomahawk。列車を期限までに通さないと鉄道会社の免許が切れる。まだレールが敷かれてない(!)ところを列車を馬で引っ張ってムリヤリ通すストーリー。しかし駅馬車の会社が妨害する。
キット(アン)は保安官の孫娘。保安官が撃たれてケガ、代理で護衛するが、実は二丁拳銃は使わない。しかし投げナイフを使う。最後は投げナイフで敵を仕留める。
ストーリーは荒唐無稽だが、かなり楽しい映画なので大推薦。保安官が撃たれて宙に舞い上がった拳銃をキャッチして敵を撃つところがスゴイ。仲間だと思っていた男が裏切り者だったので「いい男だったのに..」と言いながら拳銃を抜くところが笑える。ラストは好きになった彼氏が立ち去ろうとするので、これまたナイフを使って引き留める。
(1952)人生模様・最後の一葉/O. Henry's Full House。共演はジーン・ピーターズ。原作はオー・ヘンリー。ジョアンナ(アン)は吹雪の中を恋人を訪ねて行ったが振られた。また吹雪の中を帰って来た。途中で倒れて肺炎になった。
ジョアンナのアパートの向かいの家の壁にツタの葉が揺れている。ジョアンナはツタの葉が風で一つずつ落ちていくのを見ている。姉のスーザン(ジーン)や上に住んでいる画家のバーマンがジョアンナの病状を心配している。ツタの葉が最後の一つになった。
(1952)ポーカー・フラットの追放者/The Outcasts of Poker Flat。キャル(アン)は悪人の夫ライカーとは別れたいと思っている。ライカーは銀行強盗をして奪った金をキャルに預けた。キャルを含めて四人の男女が町を追放され、途中で二人の男女が加わった。吹雪の中を山の中の小屋に避難した。
吹雪は激しくなり馬が逃げ出して閉じ込められた。一人の男性が町に助けを求めに行った。そしてライカーが拳銃を持って小屋にきた。
(1953)青いガーディニア/The Blue Gardenia。共演はアン・サザーン、レイモンド・バー、リチャード・コンテなど。ノラ(アン)は遠方恋愛の彼氏に振られた。留守のルームメイトにかかってきたデートの電話に出た。相手は悪評高いプレイボーイのハリー(レイモンド)。ノラはハリーとデート。酔っぱらってハリーの家に行った。翌朝ハリーが死体で発見された。ノラには記憶がなく、自分が殺したと思い込む。
(1954)カーニヴァル物語/Carnival Story。共演はスティーヴ・コクラン、ライル・ベトガー。ヴィリーは食べるものがなくスリをしたが捕まった。相手は当地に来たカーニヴァルのジョー。
ジョーの紹介でカーニヴァルに就職してみんなの食事を作った。ジョーはヴィリーを「俺の女」のように扱った。
一方で高飛び込みの演技をしているフランクと仲良くなり、演技を習った。そして一緒に演技をするようになった。気持ちは次第にフランクに傾いたが、ジョーとの間が険悪になってきた。
(1955)暴力には暴力だ!/The Spoilers。共演はジェフ・チャンドラー。場所はアラスカのノームの沿岸地帯。背後に金鉱山がある。チェリー・マロット(アン)は酒場の経営者。恋人のロイ・グレニスター(ジェフ)は金鉱山を共同所有している。その金鉱山が詐欺師集団に狙われる。
◆ カール・マルデン
(1947)影なき殺人/Boomerang!。共演はダナ・アンドリュース、アーサー・ケネディなど。ランバート神父が路上で撃たれて殺害された。捜査の結果、ウォルドロン(アーサー)が逮捕された。目撃者七人も「ウォルドロンが犯人」と証言。ウォルドロンは起訴された。しかし有罪を目指すはずの検事のハーヴェイ(ダナ)は、ウォルドロンの無罪を主張した。
(1947)死の接吻/Kiss of Death。共演はヴィクター・マチュア、コリーン・グレイ、リチャード・ウィドマーク。ニック(ヴィクター)は仲間三人と強盗をしてニックだけが逮捕された。「他の仲間のことを言えば刑を軽減する」と持ち掛けられたが「家族の面倒は見る」との約束だったため秘密は守った。
妻が生活苦から自殺したことを知った。今まであまり認識がなかったネティ(コリーン)という女性が訪ねてきて、子供は孤児院にいることを知った。
ニックは仲間のことを密告した。仮出所となり、ネティや子供たちと一緒になり、仕事にもありついた。他の極悪犯罪者ユドー(リチャード)の捜査協力を依頼されて引き受けた。しかしユドーは無罪となり、ユドーから命を狙われる事態となった。
マイケル・ローガン(モンゴメリー・クリフト) 神父
ルース・グランドフォート(アン・バクスター) マイケルの元恋人、ピエールの妻
ピエール・グランドフォート(ロジャー・ダン) ルースの夫、国会議員
オットー・ケラー(O・E・ハッセ) ドイツからの亡命者、教会に勤務
アルマ・ケラー(ドリー・ハース) オットーの妻、教会に勤務
ヴィレット(オヴィラ・レガーレ) 殺人事件の被害者
ラルー警視(カール・マルデン)
■ あらすじ
◆ 背景
場所はカナダ・ケベック。フランス系の住民が多く、したがってカトリック信者が多いところ。
カトリック教会には神父と信者の二人だけが入れる小部屋、告解室がある。そこで信者は自分が犯した罪などを神父に告白する。これを告解という。
神父は告解を神の代理として聞く。したがってその内容は決して漏らしてはならない。
ここを理解していないと、本作は分からない。神が全能であるならば、わざわざ神父を介する必要はないのだが、神も忙しいのだろう。
◆ 状況
神父を目指す前マイケルはルースと恋人であった。
マイケルは戦争に行った。その間にルースは国会議員と結婚した。
マイケルは戻ってきてルースと会った。会った時にルースが結婚していることを知った。
その時に船で島に渡った。嵐になり船が停止したので、戻ることができず、ある小屋で一晩を過ごした。注、セックスなし。
朝になって二人は小屋の持ち主に発見される。持ち主は今回の犠牲者のヴィレット。
ヴィレットはルースが国会議員の妻と知って、ルースを脅すようになった。
マイケルは神父になった。
オットーは、教会で働くとともに、ヴィレットの元でも働いていた。
オットーは金目当てでヴィレットを殺した。それをマイケルに告解した。
事件の夜、マイケルとルースは会った。その時刻も証明できたが、タイミングからアリバイとはならない。注、二人が会ったのは脅迫対策。
◆ 裁判
マイケルは起訴されて裁判になった。
マイケルはオットーから殺人を告解されたが、それを話すことはできない。
オットーは、マイケルが警察に疑われているのに、自分の罪を警察には話さないという卑怯な態度を取る。
マイケルは証拠不十分で無罪。
しかし「証拠不十分」と言う理由は「本当は有罪」を暗示するので、市民は怒った。釈放されたマイケルが危ない状況となった。
それを見たオットーの妻が真実を暴露した。
■ 感想
まずオットーが極悪である。犯人であり、すべての事情を把握しているのに、何も言わない。
マイケルの態度は、我々から見ると「犯人を知っているのに、なぜ我慢しているのか?」とじれったくなるが、告解を受けた神父としては仕方がない。
本作は、このように悩んでいるマイケルを表現している。
ルースと夫は「自分たちに被害が及ばなければない」と冷淡な態度。そして「この事件で脅迫する者がいなくなった」と喜んでいる。
マイケルに同情するルースを描いてほしかった。
■ 出演者
◆ モンゴメリー・クリフト
有名俳優だが45歳で死亡した。出演作は少ないが、良く知られているものばかりである。
(1948)山河遥かなり/The Search。第二次大戦が決着後のドイツ、アメリカ軍兵士ラルフ・スティーヴンスン(モンゴメリー)はカレル・マリクという少年と出会った。カレルは母親からはぐれたようである。
自分の部屋に泊めてカレルも慣れてきた。母親と再会する見込みもないので一緒にアメリカに行くことにする。手続きを開始するが、その時に母親が現れた。
(1948)赤い河/Red River。共演はジョン・ウェイン、ウォルター・ブレナンなど。トーマス・ダンソン(ジョン)はテキサスで苦労して牧場を作り牛を育てた。マット・ガース(モンゴメリー)は孤児であったが、トーマスに育てられた。
テキサスには十分な需要がなく多数の牛をミズーリ州まで連れていくことになる。しかしトーマスは横暴でメンバーの反発が溜まっていく。またカンザスのアビリーンに鉄道が通じているはずだが、トーマスはミズーリにこだわる。ついにメンバーの怒りが爆発しマットが主導権を握った。
(1949)女相続人/The Heiress。共演はオリヴィア・デ・ハヴィランド。医師のオースティン・スローパーは一人娘のキャサリン(オリヴィア)と暮らしていた。キャサリンに青年モリス(モンゴメリー)が近づいた。容姿に自信がないキャサリンはモリスに夢中になる。実は財産狙いである。
オリヴィアが容姿に自信がない役とはミスマッチだが、その点を除けばなかなかよろしい。オリヴィアにとっては難易度が高い役であった。
(1951)陽のあたる場所/A Place in the Sun。共演はシェリー・ウィンターズ、エリザベス・テイラー。ジョージ・イーストマン(モンゴメリー)は貧乏だったが、オジが経営する会社に就職した。同じ職場のアリス・トリップ(シェリー)と付き合い始めた。
しかしオジの家のパーティで知り合った金持ちのアンジェラ・ヴィッカース(エリザベス)とも付き合い始めた。邪魔になったアリスを殺そうとするが、その時にアリスは事故で溺死した。ジョージはアリス殺しで起訴され、死刑が宣告された。
(1953)終着駅/Terminal station。共演はジェニファー・ジョーンズ。メアリー・フォーブス(ジェニファー)はローマの妹のところに来たが、その時にジョヴァンニ・ドナーティ(モンゴメリー)と深い仲になった。
メアリーは夫や子供がいるアメリカに帰ろうとするが、ローマ駅にジョヴァンニが追いかけてきた。メアリーも迷ってしまい、二人はなかなか決断できない状態となる。
◆ アン・バクスター
彼女はわりと好きな女優。一番の推薦は「イヴの総て」よりも「彼女は二挺拳銃」。後は「青いガーディニア」「カーニヴァル物語」。
(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water。共演はウォルター・ブレナン、ダナ・アンドリュース。ベン・ラガン(ダナ)は消えた犬を探して沼地に入った。そこで殺人犯として手配されているトム・キーファー(ウォルター)に出会った。
村に残っているトムの娘ジュリー(アン)に報告した。トムと何度も話しているうちにトムは無実との印象を得た。トムを迎えに行こうとするが、ドーソン兄弟に捕らえられリンチを受けた。保安官に助けられて解放された。トムを迎えに沼地に入るが、ドーソン兄弟がつけてくる。
(1950)イヴの総て/All about Eve。共演はベティ・デイヴィス。大女優マーゴ(ベティ)の前に遠慮がちな話し方をするイヴ(アン)と言う女性が現れた。イヴは秘書となり、熱心に仕事をしていった。しかしイヴは次第に姑息な手段を使って、周囲の人に取り入り、マーゴを追い落としていった。
(1950)彼女は二挺拳銃/A Ticket to Tomahawk。列車を期限までに通さないと鉄道会社の免許が切れる。まだレールが敷かれてない(!)ところを列車を馬で引っ張ってムリヤリ通すストーリー。しかし駅馬車の会社が妨害する。
キット(アン)は保安官の孫娘。保安官が撃たれてケガ、代理で護衛するが、実は二丁拳銃は使わない。しかし投げナイフを使う。最後は投げナイフで敵を仕留める。
ストーリーは荒唐無稽だが、かなり楽しい映画なので大推薦。保安官が撃たれて宙に舞い上がった拳銃をキャッチして敵を撃つところがスゴイ。仲間だと思っていた男が裏切り者だったので「いい男だったのに..」と言いながら拳銃を抜くところが笑える。ラストは好きになった彼氏が立ち去ろうとするので、これまたナイフを使って引き留める。
(1952)人生模様・最後の一葉/O. Henry's Full House。共演はジーン・ピーターズ。原作はオー・ヘンリー。ジョアンナ(アン)は吹雪の中を恋人を訪ねて行ったが振られた。また吹雪の中を帰って来た。途中で倒れて肺炎になった。
ジョアンナのアパートの向かいの家の壁にツタの葉が揺れている。ジョアンナはツタの葉が風で一つずつ落ちていくのを見ている。姉のスーザン(ジーン)や上に住んでいる画家のバーマンがジョアンナの病状を心配している。ツタの葉が最後の一つになった。
(1952)ポーカー・フラットの追放者/The Outcasts of Poker Flat。キャル(アン)は悪人の夫ライカーとは別れたいと思っている。ライカーは銀行強盗をして奪った金をキャルに預けた。キャルを含めて四人の男女が町を追放され、途中で二人の男女が加わった。吹雪の中を山の中の小屋に避難した。
吹雪は激しくなり馬が逃げ出して閉じ込められた。一人の男性が町に助けを求めに行った。そしてライカーが拳銃を持って小屋にきた。
(1953)青いガーディニア/The Blue Gardenia。共演はアン・サザーン、レイモンド・バー、リチャード・コンテなど。ノラ(アン)は遠方恋愛の彼氏に振られた。留守のルームメイトにかかってきたデートの電話に出た。相手は悪評高いプレイボーイのハリー(レイモンド)。ノラはハリーとデート。酔っぱらってハリーの家に行った。翌朝ハリーが死体で発見された。ノラには記憶がなく、自分が殺したと思い込む。
(1954)カーニヴァル物語/Carnival Story。共演はスティーヴ・コクラン、ライル・ベトガー。ヴィリーは食べるものがなくスリをしたが捕まった。相手は当地に来たカーニヴァルのジョー。
ジョーの紹介でカーニヴァルに就職してみんなの食事を作った。ジョーはヴィリーを「俺の女」のように扱った。
一方で高飛び込みの演技をしているフランクと仲良くなり、演技を習った。そして一緒に演技をするようになった。気持ちは次第にフランクに傾いたが、ジョーとの間が険悪になってきた。
(1955)暴力には暴力だ!/The Spoilers。共演はジェフ・チャンドラー。場所はアラスカのノームの沿岸地帯。背後に金鉱山がある。チェリー・マロット(アン)は酒場の経営者。恋人のロイ・グレニスター(ジェフ)は金鉱山を共同所有している。その金鉱山が詐欺師集団に狙われる。
◆ カール・マルデン
(1947)影なき殺人/Boomerang!。共演はダナ・アンドリュース、アーサー・ケネディなど。ランバート神父が路上で撃たれて殺害された。捜査の結果、ウォルドロン(アーサー)が逮捕された。目撃者七人も「ウォルドロンが犯人」と証言。ウォルドロンは起訴された。しかし有罪を目指すはずの検事のハーヴェイ(ダナ)は、ウォルドロンの無罪を主張した。
(1947)死の接吻/Kiss of Death。共演はヴィクター・マチュア、コリーン・グレイ、リチャード・ウィドマーク。ニック(ヴィクター)は仲間三人と強盗をしてニックだけが逮捕された。「他の仲間のことを言えば刑を軽減する」と持ち掛けられたが「家族の面倒は見る」との約束だったため秘密は守った。
妻が生活苦から自殺したことを知った。今まであまり認識がなかったネティ(コリーン)という女性が訪ねてきて、子供は孤児院にいることを知った。
ニックは仲間のことを密告した。仮出所となり、ネティや子供たちと一緒になり、仕事にもありついた。他の極悪犯罪者ユドー(リチャード)の捜査協力を依頼されて引き受けた。しかしユドーは無罪となり、ユドーから命を狙われる事態となった。
2021年8月3日に日本でレビュー済み
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制作年が古いとはいえ、もちろん現代にも通じる価値観だ。なぜ?なぜ?と苦しいほど司祭が言葉で痛めつけられる。しかし犯人の妻の良心に救われ、さらなる犯罪が起こる。群集心理も怖い。あの時代の美男美女。特にモンゴメリーは清々しく美しい。
2023年5月14日に日本でレビュー済み
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本作でのクリフトは、神父という役柄もあってか、全体的に普段よりだいぶ感情表現が抑えられていたように見えた。彼の稀有な実力と魅力が些かも半減するものではないが。アン・バクスターの確固とした存在感がより顕著に感じた。
映像特典によるカナダでの公開時プレミア上映時にクリフトの姿がなく、社交嫌いという彼の一旦が見えて面白かった。Blu-reyでそれなりに美しい映像を堪能出来た事に感謝
映像特典によるカナダでの公開時プレミア上映時にクリフトの姿がなく、社交嫌いという彼の一旦が見えて面白かった。Blu-reyでそれなりに美しい映像を堪能出来た事に感謝
2020年5月9日に日本でレビュー済み
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冒頭の数シーンでこれは力入ってるわ。背徳の神父の倫理観がドラマのキモだ。このドラマがいまいち盛り上がらないのは、教会使用人ドイツ野郎ケラーの殺人の動機がはっきりしないからだ。それを除けば、一番のゲス野郎は弁護士だ。次が使用人ケラーでその次が誘導尋問いやらしい警部ということになる。そして主人公神父と人妻ももちろんゲス野郎だ。女の方が少し罪が重い。全員神の怒りに触れ、雷に打たれて死んでしまえ!といいたいところだ。
しかし画面は素晴らしく、教会の描写も相まってゴシックの感じがたまらない。カナダってのいいよね。上流階級がフランス語で話していて、使用人はドイツ人。神父はもちろん英語です。今回はけっこう一直線の物語で堪能できた。
しかし画面は素晴らしく、教会の描写も相まってゴシックの感じがたまらない。カナダってのいいよね。上流階級がフランス語で話していて、使用人はドイツ人。神父はもちろん英語です。今回はけっこう一直線の物語で堪能できた。
2020年6月19日に日本でレビュー済み
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モンゴメリー・クリフトが役柄にぴったりです。
2016年5月21日に日本でレビュー済み
カナダ・ケベック州の設定。ルース・グランドフォート夫人が英語と仏語を使い分けるのはカナダならでは。
はじめに出てくる教会シーンの音楽は、レスピーギ「ローマの松 ~カタコンベ付近の松」を援用。
敬虔な神父の高貴が描かれるので、聖職者はもちろんのこと、キリスト教徒にとっては拍手喝采ものだろう。
一方で、戦後、ドイツから逃亡してきたケラーことオットーは、実在したかどうかは別として、ナチスに対する処罰的な位置づけになっている。
最後まで細かく描いている。
フェリーを使っている。ヒッチコックへのオマージュである、ブライアン・デ・パルマ監督「愛のメモリー」を想起した。
ルース・グランドフォート 夫人こと、アン・バクスターは「イヴの総て」「シマロン」等に出演。マイケル・ローガン神父 こと、 モンゴメリー・クリフトは「地上より永遠に」出演。
堂々と冒頭に登場するカメオのヒッチコック。
はじめに出てくる教会シーンの音楽は、レスピーギ「ローマの松 ~カタコンベ付近の松」を援用。
敬虔な神父の高貴が描かれるので、聖職者はもちろんのこと、キリスト教徒にとっては拍手喝采ものだろう。
一方で、戦後、ドイツから逃亡してきたケラーことオットーは、実在したかどうかは別として、ナチスに対する処罰的な位置づけになっている。
最後まで細かく描いている。
フェリーを使っている。ヒッチコックへのオマージュである、ブライアン・デ・パルマ監督「愛のメモリー」を想起した。
ルース・グランドフォート 夫人こと、アン・バクスターは「イヴの総て」「シマロン」等に出演。マイケル・ローガン神父 こと、 モンゴメリー・クリフトは「地上より永遠に」出演。
堂々と冒頭に登場するカメオのヒッチコック。
2016年3月7日に日本でレビュー済み
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ヒッチコックがワーナーで撮った作品の本邦初Blu-Ray。
比較的安価で、画質も良く、白黒画面の美しさが良く出て居ます。
本作は告解に対して守秘義務が有るカソリックの神父が自らが殺人の罪に問われていても自己弁護をする事が出来なくなる自縄自縛状態を重く撮っています。
最初は生活苦から犯罪に手を染めたドイツ系移民ケラー(O.E.ハッセ)が、徐々に極悪化して行く様子もスリリングです。
ヒチコック得意の視線誘導のシーンが、画質向上の為、ハッセのガラス玉の様な目、クリフトの翳りが有る目を含め、鮮明に見える為、効果が増しています。
バクスターが己の醜聞をクリフトの為に明らかにする行為が逆効果になる様子も皮肉ですし、裁判後の集団心理の描写も非凡です。
クリフトは、メソッド法を重視しないヒッチコックとは現場で揉める事も有ったらしいですが、渋みを増した美形振りで、単純一途ではない従軍経験も有る神父を熱演しています。
彼演じるローガン神父の計らいで教会に住み込みで働く中年のドイツ系移民夫婦(O.E.ハッセ、ドリー・ハース)は共に名演。
ハッセは西ドイツ戦争映画(「08/15」シリーズ、「誰が祖国を売ったか?」「スターリン・グラードからの医者」)で振られる事が多かった良心的な将校や軍医役とは大いに趣を変え、狡猾さと弱さを併せ持った本作の鍵となるケラーを好演しています。
愛する夫が初めて見せる卑劣さを垣間見てしまった妻アルマ役のハースは、台詞よりその表情で揺れ動く心理を見事に表現しています。
共に戦前ドイツのUFAで働いた経験が有ったヒッチコック夫妻と、ドイツ人俳優間に交流が有ったのか否か、興味が湧きました。
フランス系の腕利き警部を演じたカール・マルデンの灰汁の強さも光ります。
ヒッチコック作品の中では重く、暗い印象を与える作品ですが、傑作です。
大いにお薦めです。
撮影はヒッチコックの信望熱い名手ロバート・バークス。
通奏低音の様に流れるグレゴリオ聖歌「怒りの日」をモチーフとした音楽は名作曲家・ディミトリオ・ティオムキン。
衣装のオディ・ケリー等スタッフも一流です。
【映像特典】
1.2004年製の「Hitchcock’s Confession:A Look at “I Confess”」21分。
映画のメイキング・ドキュメンタリーで知られているローラン・ブーゼロー監督。
元々2004年米盤に特典収録された物。
ピーター・ボグタノヴィッチ(映画監督)、ビル・クローン(ヒッチコック研究本の作家)、リチャード・シッケル(映画史家)、ジャック・ラーソン(俳優。クリフトの友人)、パトリシア・ヒッチコック(ヒッチコックの娘。撮影中の見学者)、ロバート・オズボーン(映画史家)が興味深いコメントをしています(評者も参考にさせて頂きました)。
2.ニュース・フィルム:カナダのプレミア上映時に出演俳優陣(主にバクスター)が積雪の中、映画館に訪れる様子を。
言語は英語のみ。
日本語と聴覚障害者用の英語字幕付きです。
比較的安価で、画質も良く、白黒画面の美しさが良く出て居ます。
本作は告解に対して守秘義務が有るカソリックの神父が自らが殺人の罪に問われていても自己弁護をする事が出来なくなる自縄自縛状態を重く撮っています。
最初は生活苦から犯罪に手を染めたドイツ系移民ケラー(O.E.ハッセ)が、徐々に極悪化して行く様子もスリリングです。
ヒチコック得意の視線誘導のシーンが、画質向上の為、ハッセのガラス玉の様な目、クリフトの翳りが有る目を含め、鮮明に見える為、効果が増しています。
バクスターが己の醜聞をクリフトの為に明らかにする行為が逆効果になる様子も皮肉ですし、裁判後の集団心理の描写も非凡です。
クリフトは、メソッド法を重視しないヒッチコックとは現場で揉める事も有ったらしいですが、渋みを増した美形振りで、単純一途ではない従軍経験も有る神父を熱演しています。
彼演じるローガン神父の計らいで教会に住み込みで働く中年のドイツ系移民夫婦(O.E.ハッセ、ドリー・ハース)は共に名演。
ハッセは西ドイツ戦争映画(「08/15」シリーズ、「誰が祖国を売ったか?」「スターリン・グラードからの医者」)で振られる事が多かった良心的な将校や軍医役とは大いに趣を変え、狡猾さと弱さを併せ持った本作の鍵となるケラーを好演しています。
愛する夫が初めて見せる卑劣さを垣間見てしまった妻アルマ役のハースは、台詞よりその表情で揺れ動く心理を見事に表現しています。
共に戦前ドイツのUFAで働いた経験が有ったヒッチコック夫妻と、ドイツ人俳優間に交流が有ったのか否か、興味が湧きました。
フランス系の腕利き警部を演じたカール・マルデンの灰汁の強さも光ります。
ヒッチコック作品の中では重く、暗い印象を与える作品ですが、傑作です。
大いにお薦めです。
撮影はヒッチコックの信望熱い名手ロバート・バークス。
通奏低音の様に流れるグレゴリオ聖歌「怒りの日」をモチーフとした音楽は名作曲家・ディミトリオ・ティオムキン。
衣装のオディ・ケリー等スタッフも一流です。
【映像特典】
1.2004年製の「Hitchcock’s Confession:A Look at “I Confess”」21分。
映画のメイキング・ドキュメンタリーで知られているローラン・ブーゼロー監督。
元々2004年米盤に特典収録された物。
ピーター・ボグタノヴィッチ(映画監督)、ビル・クローン(ヒッチコック研究本の作家)、リチャード・シッケル(映画史家)、ジャック・ラーソン(俳優。クリフトの友人)、パトリシア・ヒッチコック(ヒッチコックの娘。撮影中の見学者)、ロバート・オズボーン(映画史家)が興味深いコメントをしています(評者も参考にさせて頂きました)。
2.ニュース・フィルム:カナダのプレミア上映時に出演俳優陣(主にバクスター)が積雪の中、映画館に訪れる様子を。
言語は英語のみ。
日本語と聴覚障害者用の英語字幕付きです。