評者は、常にこの「アーマーモデリング別冊 NAVY YARD」を書店で見る度に苦悩する「買うべきか?買わざるべきか?」と。
評者が艦船モデラーならば即座に購入して問題は解決するが、モデラーでない評者は残念ながらプラモデルの作例に関しては、その情報を利用することが出来ない。
もし、本書がきわめてクオリティーの低い本であればこの苦悩も終わるが、残念なことに模型の作例だけでなく解説のクオリティーも高いため、艦船マニアである評者は、本書を見逃すわけに行かないのである。
だが、そのクオリティーの高さゆえにハイコストであり、解説文の数ページためだけに2200円を払うべきかどうか「NAVY YARD」が毎号発刊する度に苦悩を強いられるのである。
そのモデラーでない評者が、ついに購入することに決めざるを得ないほど、本書は素晴らしかった。
その概要は、以下の通りである。
巻頭特集「大艦巨砲主義」の作例は、比叡1942、伊勢1944、山城1940、扶桑1944、日向1944、榛名1944、陸奥1943、大和の開戦直前のジオラマ、フルスクラッチビルドの金剛代艦Design"X"。
解説は、相曽裕樹氏による「太平洋戦争に臨む長門型戦艦」。
第2特集「帝国海軍伊号潜水艦の魅力」で1/350の伊号潜水艦を取り上げている。
解説は、吉野泰貴氏による「太平洋戦争を戦った帝国海軍巡洋潜水艦乙型の系譜」。
これ以外にも現用艦艇を中心とする作例が、取り上げられている。
今号の巻頭特集「大艦巨砲主義」は、モデラーでない評者にも楽しめる内容で、日本海軍のプラモデルを作成したい方には、非常に有用な特集と思われる。
そして、相曽裕樹氏による「太平洋戦争に臨む長門型戦艦」は、評者にとって極めて、有用であった。相曽氏の艦船に対する極めて造詣の深い解説は、凡百な軍事専門雑誌を遥かに上回る極めて鋭い内容となっており、これだけでも本書を購入する価値があると評者は考える。
評者の知る範囲ではあるが、米軍による砲弾テストの手順とその問題点を明らかにしたのは、本書が一般流通本で最初と思われ、長門型戦艦だけでなく戦艦に興味のある方には、是非お勧めしたい逸品である。
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アーマーモデリング別冊 NAVY YARD (ネイビーヤード) VOL.16 2011年 03月号 [雑誌] 雑誌 – 2011/3/5
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登録情報
- ASIN : B004NVB3NU
- 出版社 : 大日本絵画; 不定版 (2011/3/5)
- 発売日 : 2011/3/5
- Amazon 売れ筋ランキング: - 870位ミリタリーの雑誌
- カスタマーレビュー:
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