サウンド面の要だったバーナードが脱退。
新メンバーを迎えて作成された3作目。
オリジナルは10曲中の半分がチャートでベスト10に入ったと言う、
当時のスウェードの勢いを象徴するヒット作でもある。
1作目、2作目と比べると、
陰鬱でダークなイメージがずいぶんと薄れ、
風通しのいいポップ色が前面に押し出されていて、
バーナード時代が好きな人にはかなり拍子抜けに感じるだろうが、
万人受けするのは今作。
いかにもブリットポップという感じが潔い。
Disc1はオリジナルのリマスター音源とデモ。それにカップリングが3曲。
オリジナルとカップリングの間のデモ音源がやはり邪魔に感じる。
別Discにまとめてほしかった。
Disc2はカップリングが16曲と、1曲の未発表ヴァージョン。
1作目、2作目のころと比べると曲によってムラはあるけれど、
それでも質の高い曲があり、
こちらだけで1枚アルバムがつくれるほどの出来だと思う。
DVDは、
ビデオクリップが5曲。
このころからPVでスウェードのカッコ良さを表現できるようになってきたと思う。
2本のライヴ映像は、
相変わらずの音と画質で、まさしくブートレグだが、
合わせて17曲も聴けるのは最高!
さらにインタビュー、サイモン撮影の映像と、
2時間を越える太っ腹な内容。
他の作品でも書いたが、
これだけの内容でいて、この価格は本当に驚くべき。
わずか数曲の未発表曲やヴァージョン違い収録で、
びっくりするくらいの値段をつけるアーティストもいる中、
本当にファン想いだと感じる。