日活100周年邦画クラシック GREAT20 殺しの烙印 HDリマスター版 [DVD]
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フォーマット | ドルビー, モノ, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | 宍戸錠, 南原宏治, 鈴木清順, 真理アンヌ, 小川万里子, 玉川伊佐男 |
言語 | 日本語 |
稼働時間 | 1 時間 31 分 |
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商品の説明
奇抜なアイデアと実験的な映像テクニックが魅せる、鈴木清順の時代を超えた傑作!!
鈴木清順NO.1作品の呼び声も高い、殺し屋たちの姿を描いたフィルムノワール。
奇抜なアイディアと実験的な映像テクニックが魅力の時代を超えた傑作!映画創作集団「具流八郎」の衝撃的なデビュー作でもある。
ジャームッシュ、ウォン・カーウァイなど海外の熱狂的ファンも多く、そのスタイリッシュな映像美は今日でも全く色褪せることは無い。
【ストーリー】
プロの殺し屋としてNO3にランクされている花田(宍戸錠)は、五百万円の報酬である組織の幹部を護送する途中、NO2とNO4らの一味に襲撃された。
組織の男の拳銃の腕前はすばらしいもので、危うく危機を脱した花田は、その男を無事目的地に送り届けた。
仕事を終えたあとの花田は緊張感から解放されたためか、妻の真美(真理アンヌ)と野獣のように抱き合うのだった。
ある日、花田は薮原(玉川伊佐男)から殺しの依頼を受けた。しかも、四人を殺して欲しいというのだ。
花田は自分の持つ最高のテクニックを用いて、次々と指名の人間を消していった。
しかし、最後の一人である外国人を殺すのに手間どり、結局失敗してしまったのだが・・・。
【キャスト】
宍戸錠、真理アンヌ、小川万里子、南原宏治、玉川伊佐男
【スタッフ】
監督:鈴木清順、脚本:具流八郎、撮影:永塚一栄
★日活100周年邦画クラシック「GREAT20」
・誰もが知っている本当に面白く、感動する。日活が自信を持ってオススメする後世に残すべき20作品を2ヶ月連続リリース!
・今までのご愛顧に感謝し、100周年記念としてお求め易い価格でリリース!日活作品に馴染みのない方々にも日活クラシックスの魅力を手軽に楽しんで頂けます。
■10月4日リリース
1.狂った果実
2.赤い波止場
3.伊豆の踊子
4.愛と死をみつめて
5.東京の暴れん坊
6.黒い賭博師
7.危いことなら銭になる
8.殺しの烙印
9.ビルマの竪琴
10. 月曜日のユカ
■11月2日リリース
11.嵐を呼ぶ男
12.憎いあンちくしょう
13.青い山脈
14.あゝひめゆりの塔
15.ギターを持った渡り鳥
16.紅の拳銃
17.野獣の青春
18.洲崎パラダイス赤信号
19. 太陽の季節
20.八月の濡れた砂
登録情報
- アスペクト比 : 2.35:1
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : 日本語
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 83.16 g
- EAN : 4907953046276
- 監督 : 鈴木清順
- メディア形式 : ドルビー, モノ, ワイドスクリーン
- 時間 : 1 時間 31 分
- 発売日 : 2011/10/4
- 出演 : 宍戸錠, 真理アンヌ, 小川万里子, 南原宏治, 玉川伊佐男
- 販売元 : Happinet(SB)(D)
- ASIN : B0057D232S
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 40,185位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 4,994位日本映画 (DVD)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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ストーリーは、殺し屋がしのぎを削る架空の世界。No.3の花田(宍戸錠)がある男の護送の任務を遂行する。
しかし、謎の女中条美沙子(真理アンヌ)の殺しの依頼に失敗したことからNo.1に狙われることになる。
前半は護送という舞台で殺し合いがハードに描かれ、中盤は米を炊いた匂いに快感を覚える変態的な花田と妻真美(小川万里子)の裸の絡みや蝶の標本でいっぱいの美沙子のマンション等、アートに展開するところが面白い。
美沙子の依頼に失敗するきっかけが銃口にとまった蝶であるところも鈴木清順らしい演出。この失敗のため組織は花田抹殺することになる。花田と関係を持った美沙子も捕え全裸にして拷問し、これをフィルムして花田に見せつける。このシーンは「処刑遊戯」の冒頭で捉えられた松田優作にフィルムを重ねるところにオマージュされている(その他にも美沙子のフィルムの中での「愛してる」は「処刑遊戯」のりりィのホテルの窓辺での「殺して」にも通じる)。
美沙子演じる真理アンヌは雨の中でのドライブの登場からラストまでエキセントリックな魅力で引き付け、この作品の要となっている。
No1が狙い花田を精神的に追い込むところはシュールで面白いのだが、No1が花田と同居し始めるところからコメディっぽくなり個人的には残念。
No.1が目を開けて寝るというのは、アイダ・ルピノ監督の「ヒッチハイカー」の犯人のパロディだろうが爆笑してしまった。
リングでの対決もノワールの傑作「街の野獣」のオマージュ的な設定で良いのだが、オチがすっきりしなかった。個人的には完成されたアートの「東京流れ者」の方が好きだ。
結論から言います。
本作はハードボイルドでもアクション映画でもありません。悪く言えばギャグ、良く言えば表現主義、です。
出だしは普通にハードボイルドなドンパチアクションをやっているのですが、「ワイルドだろぉ?」のスギちゃんが頭に浮かんで仕方がありませんでした。
あまりにもマヌケで、当時の観客はこんなのをワクワクしながら観たのかなあと不思議な気分でした。
しかしそこはやはり鈴木清順ということなのでしょうか、だんだんと、ちょこちょこと、アート志向が入ってきて、ついにはシュールになります。
一応ハードボイルド物のふりをしていて、一応ストーリーらしきものもありますが、わけのわからなさは若松孝二監督の『処女ゲバゲバ』(レビュー済み)に近いです。本作公開の2年後に公開された『処女ゲバゲバ』は、もしかしたら本作にインスパイアされてさらに徹底させた映画なのかもしれませんね。
お色気ありのハードボイルドを期待して映画館に足を運んだ当時の観客は、こんなものを見せられてさぞ困ったことでしょう(笑)。
どうしてこんな珍妙な映画ができてしまったのかは、特典映像の監督インタビューを聞くと少しだけわかるような気がします。
星の数は悩みました。カルト映画としては5個でもいいのでしょうけど、前半は苦笑したし後半は退屈だったのも確か。というわけで『処女ゲバゲバ』と同じ3個にしておきました。
享年93歳、大往生である。が、他ならぬ清順さんの事、仙人の如く飄々といつまでも生き続けられると思っていた。
清順さん、お会いした事もない1映画ファンの分際で馴れ馴れしいと思われるだろうが、清順さんは清順さんとお呼びするのがしっくりくるのでご容赦を。
清順さんの名前を初めて知ったのは70年代後半の高校時代。訳の分からない映画を作るとの理由で日活を解雇されながら、一部で熱烈な映画ファンの支持を今なお得ていた伝説の映画監督としてであったが、その時は訳の分からない映画ってどんな作品なんだろうとの思いが強かった。
清順映画との初の出会いは、東京での学生時代、東京タワー内に設営されたシネマ・プラセット。
映画はもちろん「ツィゴイネルワイゼン」。銀色の見世物小屋的な移動可動式のドームの中で、明らかに座り心地は良くない椅子に座りながら、でもそんな事などまるで気にならないほどのそれは豊潤で刺激的な映像体験だった。
日本的な風情の中で蔓延する西洋的なモダンな退廃美、自由闊達なイマジネーション、独自の清順美学に酔いしれながら一遍にファンになってしまった。
「ツィゴイネルワイゼン」はその年の各映画雑誌のベストワンに選ばれ、いや、それだけでなく、選考基準が最も対局にあると思えた日本アカデミー賞の最優秀作品賞まで獲ってしまう事になり、まるでそれまで異端でありアバンギャルドだったものが、一夜にして正統的な大芸術に転換したかのような違和感を覚えたものだ。
さて、訳の分からない映画と呼ばれた「殺しの烙印」と対面したのは、それから数年後の事だった。
確かに変わっていた。まず、ストーリーがあってない(笑)。
ナンバー3と呼ばれる凄腕の殺し屋が組織から殺しを請け負いながら、ナンバー1を倒し自分がその地位に立とうとするもののミスを犯し、逆に組織から狙われる、粗筋としてはそんな話なのだが、冒頭こそギャビン・ライアルの名著「深夜プラス1」にインスパイアしたようなクールな感覚なのだが、それがどんどんと逸脱していって(笑)、物語を論理的に繋ぐ事などまるで考えていないかの如く、シークエンス毎に絵作りに腐心しているようなシュールな展開が続く。
この世界のどこかであってどこでもない無国籍ぶりが際立つ中、日常世界から隔絶したもうひとつの世界で繰り広げられる殺しの数々。
スタイリッシュで短いカットの積み重ねで、各シーンがそれぞれ意思を以て躍動しているような印象を受ける。
大和屋竺、田中陽造、曽根中生ら具流八郎名義で書かれた脚本、。みなさん、それぞれにアイディアを出し合いながら、後で辻褄を合わせていったらしいが、それは甚だ難しいというものだったような(笑)。
例えば、
炊飯器で飯を炊く匂いが好き。
立ったまま受話器を持ちながら足指でダイヤルを回す。
螺旋階段とシャワールームとベッドとソファーだけしかない幾何学的なアパートで続くアクロバット的な全裸の絡み。
水道管の継ぎ手を外して、下から管内を通して洗面台の男を撃ち殺す。
壁一面に蝶の標本が飾られた部屋。
ガラス張りの中でバーナーで焼かれる全裸の真理アンヌ、等々(笑)。
この無軌道な破天荒ぶりをどう受け入れるかで好き嫌いが分かれるだろう。
60年代後半は、アヴァンギャルドな映画が幾つも作られた。
訳が分からない映画と言えば、大島渚も松竹配給で「日本春歌考」や「帰ってきたヨッパライ」を撮っていた頃だ。
そのどちらも、摩訶不思議なアート・フィルムとして特異な輝きを放っていた。
そして、「殺しの烙印」もまた、カルトだらけの清順映画の中でも最右翼ならぬ最左翼的な意味合いを以て語り継がれるものだと思う。
清順さん、訳の分からないとのフレーズをここまで魅惑的なフレーズに変えて頂き、ありがとうございました。
慎んで御冥福をお祈りいたします。
内容は支離滅裂で何が何やら意味不明である。
簡単に言ってしまえば監督とスタッフの独りよがりな作品。
今となっては不可能にしても、封切り当時の観客に感想を聞いてみたいもんだ。