![電撃 HOBBY MAGAZINE (ホビーマガジン) 2011年 10月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61aqU-ynwML._SY445_SX342_.jpg)
普段滅多にキャラクター系模型雑誌（商業上の理由からガンプラの循環企画が多い為）を買わない私ですが、今回はウェイブ・ライダーを元ネタにした大気圏（再）突入の話に興味を持ち、購入に至りました。
今回は立体附録が無い分雑誌本来の記事が幾分充実しているように感じます。
当たり障りの無い紹介は意味が無いと思いますので、標題の２点に絞って書きます。
・第34頁から第35頁にかけては「コラム１：大人の科学講座 〜大気圏突入編〜」です。
普段どうしても専門的な記述になり、キャラクター模型雑誌を主流とされるファンの方からは敬遠されがちな「大気圏突入」に関する様々な条件を２頁という少ない紙幅でよく纏めています。
空力加熱による高温化の主な理由が「大気との摩擦熱」が主な原因と誤解されることが多いのに対し、むしろ、【機体の前方の気体（大気）が圧縮される】ことによる「断熱圧縮」が主原因であることが分かります。
またスペースシャトルを例にすれば、突入速度はマッハ２０以上、空力加熱そのものの温度は１万度から２万度、衝撃波を利用して熱を逃がしても、機体表面温度は 1,500度以上にもなり、「融除材」（アブレーター）の気化熱で構造破壊を防ぐという、森山 和道（
科学ジャーナリズムの世界―真実に迫り、明日をひらく
)氏の記事は非常に参考になります。
第308頁〜第309頁 の 「四十の魂／福井 晴敏 ＋ 徳光 康之」の福井氏の持論は同じ四十代（私は女ですが）の男としての業界人の矜持（きょうじ）を観た思いがありました。
「好きこそものの上手なれ・・・という格言は、必ずしも真実ではないという実例を何度か見ているから使いたくないんだけど、その対象と心中出来るか否か、そこまでの愛情を捧げられるか否かが、結局は人生の岐路（きろ）を決定するのだと思う（後略）」 の発言は重みがあります。
私も
Art of Robotech: The Shadow Chronicles
／
Robotech: Prelude to The Shadow Chronicles
／
Robotech: From the Stars
との関わり合いの中で、作品と心中してでも、或る目標を達成したいと考える身ですが、コンテンツ業界で真剣に関わっていこうと考えるなら、「例え路頭に裸で迷うような危険」を冒してでも（場合によっては配偶者【夫又は妻】、子供など家族に迷惑を掛けることもあり得る）目指さなければいけない道があることもあります。
もちろんそれは
ドン・キホーテ 全6冊 (岩波文庫)
のような徒労の結果に終わることもありますが、
亡国のイージス
により文芸硬派としての公衆印象（パブリックイメージ）の呪縛と
ターンAガンダム 月に繭 地には果実（上） (講談社BOX)
・
ターンAガンダム 月に繭 地には果実(下) (講談社BOX)
への迷いを経て、「文芸」から「映画」＆「富野アニメ」を中心とした「好きなことに魂をぶつけて作品を、文字通り命を削って制作」していく現在の姿に、創作者（の１人）としての漢の生き様（いきざま）を魅せてもらいました。
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