藤田陽介の空想楽器「11's Moon Organ」による、甲府のまちで実際に放送された17時のサイレン集!2010年、こうふのまちの芸術祭出展作品であるこの運動は「土地の響きに耳を澄ます」ことを目的にはじまった。毎日まちを歩いてフィールドレコーディングを行い、その音と合わせた即興演奏を17時から5分間、商店街のスピーカーを使って生放送するというもの。放送は15日間行われた。まちに響く、聴き慣れない空想楽器の音に誘われ、放送を聴くために商店街へ足を運ぶギャラリーは次第に増え、最終日には多くの観客で通りが埋め尽くされた。このCDは、その放送をそのまま収録した10日分の記録。55:22のドキュメント盤である。
「彼はいつもこうやって「管鳴」という器官を使って鳴いているのです。」(室池一/鳥類学者〜ライナーノーツより)